「屋根の点検をしたいけど、高所は怖いな…」
「屋根の状態が気になるけど、足場を組む費用がかかりすぎる」
「ドローンで点検できるって聞いたけど、本当に信頼できるのかな?」
このような悩みを抱える住宅所有者は多いのではないでしょうか。屋根は住まいの中でも最も過酷な環境にさらされる部分です。定期的な点検が欠かせませんが、高所作業のリスクや費用面での負担が大きな壁となっています。
近年注目されているのが、ドローンを活用した屋根点検です。足場を組まずに短時間で点検できるため、コスト削減につながる可能性があります。しかし、その精度や信頼性、費用相場など疑問点も少なくありません。
本記事では、ドローン点検のメリット・デメリットから費用相場、業者選びのポイントまで詳しく解説します。
これらの知識を身につけることで、あなたの屋根に最適な点検方法を選択できるようになるでしょう。
この記事のポイント
- ドローン点検は安全性と効率性が向上
- 天候や触診の限界などデメリットも存在
- 信頼できる業者選びが成功の鍵

トベシンホームは、関東に16店舗を構える地域密着型の外壁・屋根・雨漏りの専門家です。
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ドローンを活用した屋根点検とは?
ドローンを活用した屋根点検とは、ドローンに搭載したカメラで屋根を撮影し、不具合がないかを調査する方法です。
以下では、従来の点検方法との違いや基本的な流れを解説します。
最近では高性能カメラを搭載したドローンが普及し、屋根点検においても活用の幅が広がっています。
従来の点検方法との違い
従来の屋根点検は、点検業者が直接屋根に登って目視や触診で状態を確認する方法が主流でした。この方法では作業員の転落リスクがあり、安全確保のための足場設置も必要です。
一方、ドローンを使った点検では、地上から遠隔操作で屋根の状態を確認できるため、作業員が屋根に上る必要がありません。そのため安全性が高く、足場設置の費用や時間も節約できるでしょう。
従来の方法では点検に半日から1日かかることもありましたが、ドローン点検なら30分程度で完了することが多いです。屋根に物理的に触れないため、点検作業による屋根材の損傷リスクもなくなります。
ドローン点検の基本的な流れ
ドローンを使った屋根点検は、主に以下の流れで行われます。まず事前準備として、点検場所の周辺環境確認や法的規制の確認を行います。必要に応じて飛行許可申請も行うことがあるでしょう。
点検当日は、周囲の安全を確認した上でドローンを飛行させ、屋根の全体や細部を撮影していきます。高性能なドローンであれば、ズーム機能を使って細かい損傷も確認可能です。
撮影された映像はリアルタイムでモニターに映し出されるため、施主も業者と一緒に屋根の状態を確認できるという利点があります。撮影後は映像を分析し、異常箇所の有無や修繕の必要性について報告書がまとめられます。
ドローン点検のメリット
ドローンを使った屋根点検には多くのメリットがあります。安全性の向上から作業効率まで、様々な側面で従来の点検方法より優れています。
これらのメリットにより、屋根点検の新たな選択肢として注目されています。
メリット1:高所作業のリスク軽減
ドローン点検最大の利点は、作業員が屋根に登る必要がなく、転落などの事故リスクを大幅に減らせる点です。屋根工事現場では毎年のように労働災害が発生しており、特に高所からの落下は重大事故につながります。
ドローンであれば操縦者は安全な地上から作業できるため、作業員の安全が確保されます。天候不良や急勾配の屋根など、危険度の高い状況でも安全に点検が可能です。
結果として、顧客にとっても安心感が増すでしょう。万が一の事故発生時の責任問題も回避できるため、業者側のリスク管理にも貢献します。
メリット2:短時間での点検が可能
ドローン点検は非常に効率的で、従来の方法と比べて点検時間を大幅に短縮できます。一般的な住宅の場合、点検作業は約30分程度で完了するのが特徴です。
従来の方法では足場設置や屋根への昇降に時間がかかっていました。さらに屋根の上での慎重な移動や確認作業も時間を要する要因でした。
一方でドローンは空中から広範囲を一度に撮影できるため、効率よく全体を確認できます。この時間短縮は施主と業者双方にとって大きなメリットとなるでしょう。
メリット3:屋根を傷めずに点検できる
ドローン点検では屋根に物理的な接触がないため、点検作業による屋根材の損傷リスクがありません。従来の点検方法では、作業員が屋根の上を歩くことで瓦が割れるなどの損傷が生じる可能性がありました。
特に瓦屋根は体重のかけ方によっては割れてしまうことがあるため、点検作業自体が屋根にダメージを与えてしまうことも珍しくありませんでした。
ドローンならこうした心配がなく、点検を依頼する施主も安心して作業を任せられます。劣化が進んだ屋根でも、点検によって状態を悪化させることなく調査が可能です。
ドローン点検のデメリット
ドローン点検にはメリットがある一方で、いくつかの課題や制限もあります。導入を検討する際には、これらのデメリットも理解しておくことが重要です。
デメリットを把握した上で、状況に応じた最適な点検方法を選びましょう。
デメリット1:天候に左右される
ドローン点検は天候条件に大きく影響されます。雨はもちろん、強風の日にもドローンの飛行は難しくなります。一般的に風速8m/sを超えると、ドローンを安定して飛ばすことが困難になるとされています。
雨の日は電子機器に悪影響を及ぼす恐れがあるため、基本的に点検作業は中止となるでしょう。現在は全天候型ドローンも開発されていますが、種類が限られています。
そのため、点検日程を決める際には天候を考慮し、予備日を設けるなどの対策が必要です。悪天候が続く場合は、点検が大幅に遅れる可能性も考慮しておくべきでしょう。
デメリット2:点検精度に限界がある場合も
ドローン点検はカメラによる視覚的な確認が中心となるため、触診による点検ができず、精度に限界があります。屋根材のガタつきや、目視では判断できない劣化状態を正確に把握するのは困難です。
特に瓦と瓦の間のずれや棟木・垂木のガタつきなど、築20〜30年が経過した建物に起こりやすい問題は発見しにくい傾向にあります。
カメラ性能は年々向上していますが、赤外線カメラを使用しても見つけられない不具合もあるでしょう。そのため、重要な調査や詳細な状態確認が必要な場合には、従来の点検方法と組み合わせることが理想的です。
ドローン点検時の注意点
ドローンによる屋根点検を行う際には、法的な規制やマナーに関する注意点があります。安全で円滑な点検を行うために、以下の点に注意しましょう。
これらの注意点を守ることで、トラブルなく点検作業を進めることができます。
注意点1:法的な許可や申請が必要
ドローンの飛行には「航空法」や「小型無人機等飛行禁止法」などの法律が適用されます。住宅地での屋根点検は多くの場合、航空法で定められた規制に該当するため、事前の許可申請が必要です。
特に住宅街での飛行は「人口集中地区の飛行」や「第三者から30m以内の飛行」、「目視外飛行」に該当する可能性が高く、これらはいずれも許可が必要な「特定飛行」となります。
許可なくドローンを飛行させると罰則の対象となる場合があるため、業者に依頼する際は適切な許可を取得しているか確認することが重要です。自分で点検を行う場合も、必ず事前に許可申請を行いましょう。
注意点2:プライバシーや周囲への配慮が必要
ドローンの飛行時には周囲への配慮も欠かせません。特に注意すべきは騒音とプライバシーの問題です。ドローンの稼働音は約80デシベルと電車内と同程度の音量があり、近隣住民にとって騒音となる可能性があります。
事前に近隣への挨拶や作業内容の説明を行うことで、トラブルを防止することができるでしょう。平日の日中など、できるだけ迷惑にならない時間帯を選ぶことも大切です。
さらに撮影時には隣家のプライバシーにも配慮が必要です。屋根を撮影する際に隣家の庭や室内が映り込まないよう、撮影角度や範囲に注意することが求められます。不安がある場合は、事前に了承を得ておくと安心です。
ドローン点検に必要な許可と資格
ドローンによる屋根点検を行うには、一定の許可や資格が必要になる場合があります。法律を遵守し、安全に作業を行うための基本情報をまとめました。
適切な許可を取得することで、安心して点検作業を進めることができます。
飛行許可の取得方法
屋根点検でドローンを飛行させるには、航空法に基づく許可申請が必要なケースが多いです。特に住宅地での屋根点検は「人口集中地区の飛行」と「目視外飛行」に該当することがほとんどです。
許可申請は国土交通省に対して行います。申請にあたっては飛行の日時や場所、機体情報などを記載した書類を提出する必要があります。一度の申請で複数回の飛行を許可してもらえる「包括申請」も可能です。
申請から許可が下りるまでには時間がかかるため、点検作業を予定している場合は余裕をもって申請を行いましょう。業者に依頼する場合は、適切な許可を取得しているか事前に確認することが重要です。
必要な資格や講習について
2022年12月5日より、「無人航空機操縦者技能証明書制度」がスタートし、ドローン操縦の国家資格が設けられました。この資格は「特定飛行」を行う際に推奨または必要とされるものです。
屋根点検で必要な「人口集中地区の飛行」や「目視外飛行」の許可を取得するには、10時間以上の飛行実績が求められます。国家資格を取得することで、この飛行実績の証明になり、許可申請がスムーズになります。
資格そのものは必須ではありませんが、安全な点検作業のためには操縦技術や知識は不可欠です。業者に依頼する場合も、操縦者の技術レベルや資格の有無を確認しておくことで、より安心して点検を任せることができるでしょう。
ドローン点検の費用相場
ドローンによる屋根点検の費用相場を理解しておくことで、適正価格での依頼が可能になります。費用は使用する機材や点検範囲によって変動します。
あらかじめ費用感を把握しておくことで、予算計画を立てやすくなるでしょう。
点検費用の目安と内訳
ドローンによる屋根点検の基本的な費用相場は以下の通りです。
項目 | 費用相場 |
---|---|
通常のドローン点検 | 5,000円~20,000円 |
赤外線カメラ使用の場合 | 8万円以上 |
一般的なドローン点検の費用は、5,000円から20,000円程度です。この金額には基本的な撮影費用とレポート作成費用が含まれています。
費用は使用するドローンの性能や搭載カメラの種類によって変わります。特に赤外線カメラを使用した高度な点検では、8万円以上の費用がかかることもあるため、事前に確認が必要です。
なお、大雨や台風などの災害による被害を受けた場合は、点検時に火災保険が適用される可能性もあるので、保険会社に確認してみるとよいでしょう。
追加費用が発生するケース
基本料金以外に追加費用が発生するケースとしては、以下のような状況が考えられます。まず点検範囲が広い場合や複数の建物を点検する場合は、追加料金が必要になることがあります。
遠方への出張費用も追加費用として計上されることが多いです。業者の拠点から遠い場所では、交通費や宿泊費などが加算される場合があります。
さらに、悪天候で予定日に点検できず、日程変更が必要になった場合にも追加費用が発生する可能性があります。
また詳細な調査レポートや修理提案書を求める場合も、別途費用がかかることがあるでしょう。事前に見積もりで確認することをおすすめします。
屋根点検の費用相場について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

ドローン点検業者選びの注意点
信頼できるドローン点検業者を選ぶことは、適正な費用で質の高い点検を受けるために重要です。業者選びのポイントを押さえて、安心して依頼できる会社を見つけましょう。
適切な業者選びが、屋根点検の満足度を大きく左右します。
注意点1:信頼できる業者を選ぶポイント
信頼できるドローン点検業者を選ぶには、まず実績や経験を確認することが重要です。ホームページや資料で過去の点検実績を確認し、同じような屋根形状の点検経験があるか調べましょう。
次に必要な許可や資格を持っているかチェックします。航空法に基づく飛行許可を取得しているか、ドローン操縦の国家資格や十分な操縦経験があるかは、安全な点検に直結します。
さらに見積もりの透明性も重要なポイントです。点検内容や費用の内訳が明確で、追加費用についての説明があるかどうかを確認しましょう。口コミや評判も参考になるため、可能であれば過去の依頼者の評価も調べてみるとよいでしょう。
屋根点検の業者について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

注意点2:悪徳業者に騙されないために知っておくべきこと
近年、ドローンを使った点検商法による被害が報告されています。国民生活センターによると、2022年度の屋根工事の点検商法に関する相談件数は2,885件で、2018年度の約3倍に増加しているそうです。
代表的な手口としては「近所でドローンを飛ばして点検したところ、あなたの屋根にひびが見つかった」と突然訪問し、実際には点検していないにもかかわらず写真を見せて不安をあおり、工事契約を迫るというものです。
このような悪徳業者に騙されないためには、突然の訪問者には安易に点検を依頼しないことが重要です。
「プライバシーを侵害された」と断り、必要な場合は警察に相談することも検討しましょう。屋根工事はすぐに契約せず、複数の業者から見積もりを取って比較検討することが大切です。
屋根の点検はトベシンホームにお任せください

項目 | 詳細 |
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会社名 | FCR株式会社(トベシンホーム) |
本社所在地 | 〒271-0064 千葉県松戸市上本郷2868-8 Googleマップ |
電話番号 | 0120-685-126 |
営業時間 | 8:00〜20:00 年中無休 |
トベシンホームは、関東圏で長年にわたり屋根工事の実績を積み重ねてきた信頼の外装リフォーム専門店です。
地域の気候条件を熟知した経験豊富な職人が、お客様の建物の状態を詳しく調査し、最適な工事プランをご提案いたします。調査から施工、アフターフォローまでを自社スタッフが一貫して担当する体制により、高品質な施工と適正価格を実現しています。
また、補助金や火災保険の活用についても、申請から手続きまでトータルでサポートしていますので、屋根のことでお悩みの際は、どうぞトベシンホームまでご相談ください。
まとめ
本記事では、ドローンを活用した屋根点検について解説しました。
従来の方法と比べて安全性や効率性が大幅に向上する一方で、触診ができないなどの限界もあります。ドローン点検を検討する際は、法的規制や費用、業者選びなどの情報を押さえておくことが重要です。
使用するドローンの性能や天候条件によって点検の質が左右されるため、状況に応じて従来の点検方法と使い分けることで、より安全かつ経済的に屋根の状態を把握することができるでしょう。

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。