「この塗料って、本当にこの価格で妥当なの?」
外壁塗装の見積もりを見て、そう感じたことがある方も多いのではないでしょうか。特に塗料は製品によって単価や耐久性が大きく異なるため、業者から提示された金額が適正かどうか判断しにくい項目のひとつとされています。
安く済ませたい気持ちはあっても、品質が悪くてすぐ塗り直しになるのは避けたいというのが本音ではないでしょうか。とはいえ、塗料の種類や㎡単価、塗り面積、施工内容によって価格は大きく変わるため、根拠をもって比較・判断するには正しい知識が必要です。
この記事では、塗料ごとの単価目安や面積別の費用例、見積書のチェックポイント、そして価格を抑えるためのコツまで、読者の疑問に寄り添いながら丁寧に解説します。自宅に合った塗料を、納得のいく価格で選びたいという方は、ぜひご活用ください。
なお、外壁塗装の価格については、こちらで網羅的に解説しているので、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント
- 外壁塗装における塗料価格の考え方と全体費用に占める割合
- 主要塗料(ウレタン・シリコン・フッ素・無機)の価格帯と特徴
- 20坪・30坪・45坪の住宅における塗料費用の目安

トベシンホームは、関東に16店舗を構える地域密着型の外壁・屋根・雨漏りの専門家です。
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外壁塗装の塗料価格とは?まず知っておきたい基本構造
「塗料の価格って、外壁塗装全体の中でどれくらいの割合を占めているの?」
この疑問は、多くの方が最初に感じるポイントかもしれません。実は、外壁塗装の費用の中で塗料代が占める割合は決して大きくはありませんが、その選択は仕上がりや耐久性に大きく影響する重要な要素とされています。
ここでは、塗料費の構成比や単価の考え方など、まず押さえておきたい基本的な知識を整理します。見積書を読み解く前提として、ぜひ参考にしてください。
外壁塗装の塗料について悩んでいる方は、トベシンホームへお問い合わせください。
塗料代は外壁塗装費用全体の何割?
外壁塗装の総額に対して、塗料代が占める割合はおおよそ15〜25%程度とされています。思ったよりも低いと感じる方もいるかもしれませんが、実際には以下のような構成になっていることが多いです。
費用項目 | 全体に占める割合(目安) |
---|---|
塗料代 | 約15〜25% |
職人の人件費 | 約30〜40% |
足場設置費 | 約15〜20% |
高圧洗浄・養生 | 約10〜15% |
諸経費・管理費等 | 約10〜15% |
塗料の選び方は、耐久性や見た目だけでなく、将来のメンテナンス頻度やトータルコストにも関係します。だからこそ、塗料費の比率が低いからこそ、そこにこだわる意味があるとも言えるでしょう。
塗料価格は㎡単価と缶単価の2種類がある
塗料の価格を比較するときには、㎡単価と缶単価という2つの単位で表示されることがあります。それぞれに意味が異なるため、見積もりを見る際には注意が必要です。
表記形式 | 内容 | 使用される場面 |
---|---|---|
㎡単価 | 1㎡あたりの塗料費(人件費込みのこともある) | 業者の見積書や価格表など |
缶単価 | 1缶(15〜16kg)あたりの価格 | DIY用・仕入れ比較など |
見積もりでは、実際に施工する面積に対する㎡単価での提示が一般的です。ただし、使用缶数との整合性が取れているかは確認が必要です。塗布量や塗回数、塗料の希釈率によっても必要量は変わるため、缶数×塗布面積が不自然でないかを見ておくと安心です。
外壁塗装で使用される主要塗料の種類と価格相場
外壁塗装で使われる塗料には、いくつかの代表的な種類があり、それぞれ価格や性能が大きく異なります。選ぶ塗料によって、1㎡あたりの単価だけでなく、耐用年数や再塗装までのスパンも変わってくるため、費用だけでなく長期的な視点での判断が求められます。
この章では、ウレタン・シリコン・フッ素・無機といった主要な塗料について、その価格帯と特徴を整理します。
ウレタン塗料の価格と特徴
ウレタン塗料は比較的安価で柔軟性が高く、小規模な修繕や付帯部などにもよく使われる塗料です。ただし、耐久性は他の塗料に比べて短く、外壁全体の塗装としては最近ではやや採用が減ってきている傾向があります。
項目 | 内容 |
---|---|
価格目安(㎡) | 約1,600〜2,000円 |
耐用年数 | 約7〜10年 |
特徴 | 密着性が高く扱いやすいが耐久性は控えめ |
費用を抑えたいケースや、定期的に塗り替えを予定している住宅であれば、選択肢のひとつとして検討してもよいかもしれません。
シリコン塗料の価格と特徴
現在もっとも一般的に使われているのが、シリコン塗料です。価格と耐久性のバランスがよく、多くの住宅に採用されており、業者の標準見積にもよく登場します。
項目 | 内容 |
---|---|
価格目安(㎡) | 約2,000〜3,000円 |
耐用年数 | 約10〜13年 |
特徴 | 耐候性・防汚性に優れ、コストパフォーマンスが高い |
グレードに迷ったらシリコンを基準に比較するといわれるほど、初心者にも選びやすい塗料とされています。
フッ素塗料・無機塗料の価格と特徴
高耐久でメンテナンス頻度を抑えたい場合に選ばれるのが、フッ素塗料や無機塗料です。初期費用は高めですが、塗り替えサイクルが長く、長期的なコスト削減につながるケースもあります。
塗料の種類 | 価格目安(㎡) | 耐用年数 | 特徴 |
---|---|---|---|
フッ素塗料 | 約3,500〜4,500円 | 約15〜20年 | 紫外線や雨風に強く、長期耐久性が高い |
無機塗料 | 約4,000〜5,500円 | 約20〜25年 | 劣化しにくく、カビや汚れが付きにくい傾向あり |
「今後20年は塗り替えたくない」
「長期的な資産価値を維持したい」
と考える方に向いている塗料といえます。
面積別に見る外壁塗装の塗料価格目安
「我が家の場合、塗料だけでどれくらいかかるのか知りたい」
そう思ったとき、まず参考になるのが住宅の坪数別の塗料価格の目安です。塗料の単価(㎡あたり)に施工面積をかけることで、大まかな塗料費をイメージできます。
ここでは、20坪・30坪・45坪の住宅をモデルに、代表的な塗料を使った費用目安を整理します。あくまで塗料費の目安であり、施工費や足場などは別途発生する点にご注意ください。
20坪住宅の塗料価格目安
延床20坪前後の住宅では、塗装面積は約80㎡前後とされることが多いです。面積が小さくても、足場費などの固定費はかかるため、塗料選びによる価格差が比較的分かりやすく表れます。
塗料の種類 | 単価目安(㎡) | 塗料費目安(80㎡) |
---|---|---|
ウレタン系 | 約1,600円〜2,000円 | 約12.8万〜16万円 |
シリコン系 | 約2,000円〜3,000円 | 約16万〜24万円 |
フッ素・無機系 | 約3,500円〜5,000円 | 約28万〜40万円 |
なお、20坪の外壁塗装の価格については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

30坪住宅の塗料価格目安
30坪住宅は全国的にもっとも多い規模とされ、塗装面積は100㎡前後が目安です。多くの業者が30坪を基準に価格表を提示しており、相場感がつかみやすい坪数帯とも言えます。
塗料の種類 | 単価目安(㎡) | 塗料費目安(100㎡) |
---|---|---|
ウレタン系 | 約1,600円〜2,000円 | 約16万〜20万円 |
シリコン系 | 約2,000円〜3,000円 | 約20万〜30万円 |
フッ素・無機系 | 約3,500円〜5,000円 | 約35万〜50万円 |
なお、30坪の外壁塗装の価格については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

45坪住宅の塗料価格目安
45坪前後の住宅は、2世帯住宅や5LDK以上の大型物件に多く、塗装面積は130㎡〜150㎡に及ぶこともあります。塗料費だけでも大きな金額差が出やすくなるため、グレード選びが予算に直結します。
塗料の種類 | 単価目安(㎡) | 塗料費目安(130㎡) |
---|---|---|
ウレタン系 | 約1,600円〜2,000円 | 約20.8万〜26万円 |
シリコン系 | 約2,000円〜3,000円 | 約26万〜39万円 |
フッ素・無機系 | 約3,500円〜5,000円 | 約45.5万〜65万円 |
なお、45坪の外壁塗装の価格については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてください。

外壁塗装の見積もりにおける塗料価格のチェックポイント
見積書に記載された塗料価格が高いのか安いのかを判断するには、単価や総額だけでなく、中身の記載内容をきちんと確認することが大切です。
特に塗料は、製品名・使用量・施工回数などの情報によって、費用や仕上がりの質が大きく左右されます。見積もりで不明点が多い場合は、納得感を得にくく、あとから後悔することもあります。
この章では、見積もりを見るうえで必ずチェックしておきたい3つのポイントを整理します。
塗料名が明記されているか確認
まず最初に見るべきは、どの塗料を使うのかが明確に書かれているかどうかです。シリコン塗料などのグレードだけでなく、メーカー名+商品名まで具体的に記載されているかが重要です。
NG例 | 問題点 |
---|---|
シリコン塗料使用 | 製品特性・耐久性が不明 |
フッ素グレード(国産) | どの製品か特定できず、比較が困難 |
OK例 | 安心ポイント |
---|---|
日本ペイント:ファインSi | シリコン塗料の中でも高評価 |
エスケー化研:プレミアム無機 | 無機塗料で20年耐久が期待される |
製品名が明記されていれば、耐久性・価格・口コミなどを事前に調べることも可能です。逆に、明記がない場合は遠慮せず業者に確認するのが安心です。
塗布量・缶数と㎡数の整合性
見積もりに缶数や施工面積が書かれている場合、その量と面積が釣り合っているかも重要なチェックポイントです。極端に少ない缶数で広い面積を塗ると、塗膜が薄くなり、耐久性が落ちる可能性があります。
項目 | 目安 |
---|---|
15kg缶あたりの施工面積 | 約50㎡(3回塗り想定) |
例:100㎡を塗る場合 | 15kg缶が2〜3缶必要(塗料による) |
業者によっては、材料費を抑えるために塗布量を減らすこともあるため、㎡数に対して缶数が少なすぎないかは慎重に見ておきたいポイントです。
1回塗りか3回塗りかで価格が変わる
塗料を何回重ねて塗るか(塗装回数)も、価格と品質に大きな影響を与えます。一般的には、下塗り・中塗り・上塗りの3回塗りが基本とされていますが、1〜2回塗りで済まされる場合もあります。
塗装回数 | 特徴 |
---|---|
1〜2回塗り | 工期が短い・価格は安いが耐久性が低いことがある |
3回塗り | 標準仕様・塗膜厚が確保される |
見積書に塗り回数が書かれていない場合は、施工内容を確認することが重要です。安い見積もりが出た場合、
「塗り回数を減らしているのでは?」
という視点で見直すと、価格の理由が見えてくることがあります。
外壁塗装の塗料価格を抑えるためのポイント
「できれば安くしたい、でも手抜きや品質低下は避けたい」
そう感じる方にとって大切なのは、価格を下げることよりも、納得できる価格に近づけるための工夫を知ることです。
この章では、塗料価格を適正な範囲で抑えるために役立つ3つの視点を紹介します。単に安いものを選ぶのではなく、長期的に満足できる選択をするためのヒントとしてご活用ください。
安くて高品質な塗料を選ぶコツ
塗料には有名メーカー品だけでなく、知名度は高くなくても品質に優れたコストパフォーマンスの良い製品が存在します。見積書に記載された製品が聞き慣れない名前でも、すぐに不安になる必要はありません。
チェックポイント | 解説 |
---|---|
実績の有無 | 一定の施工実績がある塗料か |
メーカーの保証体制 | 製品保証が用意されているか |
業者の評価・説明力 | 使用実績と塗料の特性について説明できるかどうか |
大手塗料メーカー以外にも、現場の職人から高評価を得ている製品は多数存在します。業者に、
「この塗料の実績や特性を教えてください」
と聞いてみるのも、判断材料になるでしょう。
グレードを下げすぎない注意点
「とにかく安く」
と考えて塗料のグレードを下げすぎると、数年後に再塗装が必要になり、結果的にトータルコストが高くなるリスクがあります。
塗料グレード | 初期費用 | 耐用年数 | 長期的コスト感 |
---|---|---|---|
ウレタン系 | 安い | 約7〜10年 | 短期間で再塗装が必要になる可能性 |
シリコン系 | 標準 | 約10〜13年 | バランスが取れてコスパ良好 |
無機・フッ素系 | 高い | 約15〜25年 | 初期費用高いが再塗装頻度は低い |
今後10年以上住み続ける予定がある場合は、シリコン以上のグレードを検討することで、長期的に見て結果的に安く済む可能性があります。
業者との価格交渉時のポイント
塗料価格を含む見積金額に納得がいかないときは、丁寧に交渉を進めることで調整できる場合があります。重要なのは、無理な値引き要求ではなく相談の姿勢で進めることです。
交渉の工夫 | 解説 |
---|---|
複数の見積もりを取る | 相場を把握し、他社と比較しながら相談しやすくなる |
同等グレードの塗料で再提案 | 他社製品でも同等性能なら価格が下がる場合がある |
塗装範囲・付帯部を調整する | 範囲を一部絞ることで価格が抑えられることもある |
交渉のタイミングは、契約前の検討中ですと伝えている段階が最も適しています。業者との信頼関係を保ちつつ、内容と価格のバランスを見極めることが大切です。
トベシンホームでは塗料ごとの明確な価格説明と比較提案が可能です

項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | FCR株式会社(トベシンホーム) |
本社所在地 | 〒271-0064 千葉県松戸市上本郷2868-8 Googleマップ |
電話番号 | 0120-685-126 |
営業時間 | 8:00〜20:00 年中無休 |
「塗料の種類や価格の違いを丁寧に説明してほしい」
「複数の塗料プランを比較しながら決めたい」
そんな声に応えるのが、トベシンホームの提案スタイルです。
トベシンホームは、FCR株式会社が運営する戸建住宅リフォーム専門会社であり、関東一円で累計5,500件以上の施工実績を誇ります。
外壁塗装においては、塗料ごとの価格表を明示し、グレード別のメリット・デメリットをわかりやすく説明したうえで、複数のプランを提案しています。見積書にも塗料名やメーカー、塗布回数、㎡単価などが明記されており、なぜこの価格になるのかが見える仕様となっています。
また、ウレタン・シリコン・フッ素・無機など、各塗料の特性と耐用年数を比較した資料をもとに、お客様のご希望やご予算に合わせた最適な選択ができるようサポートしています。
見積もりや相場診断は無料で、初めての方にも丁寧に対応しています。
「価格にも、塗料にも、納得して契約したい」
という方は、ぜひ一度ご相談ください。
外壁塗の 塗料価格に関してよくある質問
塗料の価格やグレードについて調べていると、最終的に結局どれが正解なのか分からないといった壁にぶつかることもあります。
ここでは、外壁塗装の塗料価格に関して特によく寄せられる3つの質問を取り上げ、答えてきます。
- シリコン塗料とウレタン塗料、価格差はどれくらい?
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一般的に、シリコン塗料はウレタン塗料よりも1㎡あたり約500〜1,000円ほど高い傾向があります。
塗料の種類 ㎡単価目安 耐用年数 ウレタン系 約1,600〜2,000円 約7〜10年 シリコン系 約2,000〜3,000円 約10〜13年 単価だけで見るとウレタンが安く感じられますが、シリコンのほうが耐久性に優れ、塗り替えサイクルが長いため、長期的にはシリコンのほうが割安になるケースもあります。
- 高い塗料は本当に長持ちする?
-
塗料の種類 耐用年数の目安 特徴 ウレタン系 約7〜10年 価格は安め、再塗装サイクルが短め シリコン系 約10〜13年 標準的なグレード、コスパ良好 フッ素・無機系 約15〜25年 初期費用は高いが塗り替え頻度を抑えられる はい、多くの場合、価格の高い塗料ほど耐久性や防汚性が高く、長持ちしやすいとされています。
高耐久の塗料は初期費用が高くなる一方で、再塗装までの期間が長いため、将来的な出費を減らせる可能性があります。長く住む予定があるなら、長寿命タイプを検討する価値は十分あるでしょう。
- 塗料を自分で選んでもいいの?
-
原則として塗料の選択は施主側でも可能ですが、業者との相談のうえで決定するのが望ましいです。
理由は、塗料ごとに外壁材との相性や施工条件(温度・湿度)、希釈率・塗布量の調整など、専門的な知識が必要な要素が多いためです。
業者に、この塗料が気になると相談するのは大いに歓迎されますが、最終的には、その塗料が自宅の外壁に適しているか、現場で施工可能かを一緒に確認することが大切です。
まとめ
外壁塗装における塗料価格は、単価や面積だけでなく、塗料の種類や塗布回数、缶数などによっても大きく変動します。見積書を見て
「高すぎる?」
「安すぎて不安…」
と感じたときは、価格そのものよりも中身の確認が大切です。
この記事では、主要塗料ごとの㎡単価と特徴、面積別の価格目安、見積書での確認ポイント、そして品質を保ちながら費用を抑えるコツを整理してきました。
納得できる外壁塗装を実現するには、価格と耐久性のバランスを見る目と信頼できる業者とのコミュニケーションが欠かせません。
「この見積もり、妥当かな?」
と感じたら、ぜひ無料相談やセカンドオピニオンを活用して、自宅に合った塗料選びと適正価格を見極めてみてください。

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。