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ガルバリウム鋼板屋根リフォームってどうなの?特徴やメリットまで解説

屋根リフォームガルバリウムのアイキャッチ画像

「ガルバリウム鋼板の屋根って実際どうなの?」
「葺き替えとカバー工法、どっちがいいんだろう」
「費用と耐久性のバランスが気になる…」

築年数が経過した住宅の屋根リフォームを検討する際、このような疑問を持たれる方は少なくないでしょう。

特に近年人気が高まっているガルバリウム鋼板は、軽量で耐久性に優れていますが、その特性を十分に理解した上で選択することが重要です。

ガルバリウム鋼板による屋根リフォームは、工法選びや施工業者によって仕上がりや費用が大きく変わります。適切な判断基準がなければ、期待した効果が得られなかったり、必要以上の出費を強いられたりする可能性もあるのです。

この記事では、ガルバリウム鋼板屋根の特徴からリフォーム方法、費用相場、メリット・デメリットまで徹底解説します。

あなたの住まいに最適なリフォーム方法を選ぶための判断材料を提供しますので、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント

  • ガルバリウム鋼板は軽量で耐震性向上する
  • 葺き替えとカバー工法で費用が異なる
  • 耐用年数30〜40年で定期点検が重要
この記事の監修者
増山親方
増山親方

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。

目次

ガルバリウム鋼板屋根リフォームの基礎知識

ガルバリウム鋼板屋根リフォームを検討する前に、その基礎知識を理解しておきましょう。材料の特性から屋根材としての優位性まで解説します。

これらの知識を身につけることで、リフォームの判断材料になるでしょう。

ガルバリウム鋼板とは

ガルバリウム鋼板は、鉄板の表面をアルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%の特殊合金でコーティングした建材です。アメリカで開発されたこの素材は、アルミニウムの耐食性と亜鉛の防食性を併せ持っています。

従来のトタン(亜鉛メッキ鋼板)と比較して約4倍の耐久性を誇り、住宅の屋根材として広く普及してきました。

特にアルミニウムと亜鉛の組み合わせにより、傷がついても自己修復する特性があります。これが長期間にわたって屋根を保護する秘密となっているのです。

ガルバリウム鋼板屋根の特徴

ガルバリウム鋼板屋根の最大の特徴は、その優れた耐久性と軽量性です。通常の使用環境下では30〜40年の耐用年数があり、適切なメンテナンスを行えばさらに長持ちします。

重量は1平方メートルあたり約5kgと非常に軽く、従来の瓦屋根(約45〜60kg/㎡)の約9分の1程度です。この軽さが建物への負担を減らし、耐震性向上に貢献します。

また、熱反射率が高いため、夏場の室内温度上昇を抑える効果も期待できます。加工性にも優れているため、様々な屋根形状に対応可能で、デザイン性の高い屋根を実現できる点も魅力です。

従来の屋根材との違い

ガルバリウム鋼板は、従来の瓦やスレートといった屋根材と比較して明確な違いがあります。瓦は重厚感と伝統的な美しさがある一方で、重量が建物に大きな負担をかけます。

スレートは比較的軽量ですが、耐用年数は20〜25年程度とガルバリウム鋼板より短いでしょう。また塗装のメンテナンスサイクルも、スレートが7〜10年に対し、ガルバリウム鋼板は15〜20年と長く設定できます。

金属屋根特有の雨音についても、現在は断熱材一体型の製品が多く、この問題は大幅に改善されています。コストパフォーマンスの面でも、長期的に見れば経済的な選択肢と言えるのです。

ガルバリウム鋼板屋根リフォームの種類

ガルバリウム鋼板での屋根リフォームには主に2つの工法があります。建物の状態や予算に応じて、最適な方法を選びましょう。

それぞれの工法には特徴がありますので、しっかり理解しておくことが大切です。

葺き替え工法

葺き替え工法は、既存の屋根材を全て撤去し、下地から新しく作り直す工事方法です。古い屋根材と防水シート(ルーフィング)を取り除き、野地板の状態を確認した上で必要に応じて補修または交換を行います。

この工法の最大のメリットは、下地の状態を直接確認できる点にあります。雨漏りの原因となる部分を発見し、根本的に解決することが可能です。

工期は通常7〜10日程度かかり、30坪程度の住宅で費用相場は120〜190万円となります。特に築30年以上の建物や、すでに雨漏りが発生している場合は、この工法が推奨されるでしょう。

ガルバリウム鋼板葺き替えの費用相場について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

カバー工法

カバー工法は、既存の屋根材をそのまま残し、その上から新しいガルバリウム鋼板を重ねる工法です。既存屋根材の撤去が不要なため、工期が短く、廃材も少なくて済むのが特徴です。

下地の状態が比較的良好で、雨漏りのない屋根に適しています。屋根が二重構造になることで断熱性・遮音性が向上し、4〜5日程度の工期で完了します。

30坪程度の住宅での費用相場は80〜110万円で、葺き替え工法より経済的です。ただし、既に重ね葺きされている屋根や著しく劣化した屋根には適用できない点に注意が必要です。

ガルバリウム鋼板カバー工法の費用やメリットについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

ガルバリウム鋼板屋根リフォームの費用相場

ガルバリウム鋼板屋根リフォームの費用は、工法や建物の状態によって変わります。予算計画の参考となる費用相場を解説します。

ガルバリウム鋼板屋根リフォームの費用相場は、工法によって大きく異なります。30坪程度の一般的な住宅を例に見てみましょう。

葺き替え工法の場合、既存屋根の撤去から新しい屋根材の施工まで含めると、120〜190万円程度が相場となります。

この内訳は、既存屋根の撤去・処分費用が20〜30万円、下地補修・防水工事が15〜25万円、ガルバリウム鋼板材料・施工費が50〜70万円、足場設置・諸経費が15〜35万円となっています。

一方、カバー工法であれば、既存屋根の撤去が不要なため、80〜110万円程度で施工可能です。工期も短くなるため、仮設費用も抑えられる利点があります。

工法30坪住宅の費用相場工期
葺き替え工法120〜190万円7〜14日
カバー工法80〜110万円4〜7日

なお、建物の形状が複雑な場合や、下地の劣化が進んでいる場合は追加費用が発生することがあります。特に瓦屋根からの葺き替えや、アスベスト含有のスレート屋根の撤去では費用が高くなる傾向にあるでしょう。

費用を抑えるためには、複数の業者から見積もりを取得し、内容を比較検討することが大切です。また、自社施工が可能な業者に依頼することで中間マージンが発生せず、コストダウンにつながることもあります。

屋根リフォームの費用や安く抑えるコツについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

ガルバリウム鋼板屋根リフォームのメリット

ガルバリウム鋼板屋根には、他の屋根材にはない多くのメリットがあります。ここでは主な3つのメリットを解説します。

これらの特性を理解することで、リフォーム後の効果をより実感できるでしょう。

メリット1:軽量による耐震性の向上

ガルバリウム鋼板最大の魅力は、その軽量性にあります。1平方メートルあたり約5kgという重さは、瓦屋根の約9分の1、スレート屋根の約4分の1に相当します。

この軽さが建物全体の耐震性向上に大きく貢献するのです。屋根が軽量化されると建物の重心が下がり、地震の揺れに対する抵抗力が高まります。瓦屋根からガルバリウム鋼板への葺き替えにより、建物への負担を大幅に軽減できるでしょう。

特に築年数の長い住宅では、建物自体の強度低下が懸念されますが、屋根の軽量化によって構造全体の負担を減らせるため、耐震対策としても効果的な選択肢となります。

メリット2:優れた耐久性と耐候性

ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛の特性を活かした優れた耐久性を持っています。適切なメンテナンスを行えば30〜40年の耐用年数が期待できるでしょう。

従来のトタン屋根と比較して約3〜6倍の耐久性があり、錆びにくい特性は長期間の美観維持にも貢献します。表面のコーティングが紫外線や風雨から屋根を保護するため、色あせや劣化の進行も緩やかです。

さらに、耐候性にも優れており、沿岸部や寒冷地など、厳しい気象条件下でも高い性能を発揮します。近年増加している台風や豪雨にも強く、防災面での安心感も得られる点が大きな利点と言えるでしょう。

メリット3:断熱効果と省エネ性能

現代のガルバリウム鋼板屋根材は、断熱材が一体化した製品が主流となっています。この構造により、優れた断熱効果と省エネ性能を実現しているのです。

屋根からの熱侵入を約85%カットする効果があり、夏場の室温を平均3〜4℃低下させることが可能です。この結果、年間の冷房費用が約8〜12万円削減できたという実例もあります。

冬場も室内の暖かさを逃がしにくくなるため、冷暖房効率が向上し、一年を通じて快適な室内環境を維持できるでしょう。熱の出入りを効果的に制御することで、エネルギー消費を抑え、環境にも家計にも優しい住まいを実現します。

ガルバリウム鋼板屋根のメンテナンス時期

ガルバリウム鋼板屋根の寿命を最大限に延ばすには、適切なタイミングでのメンテナンスが欠かせません。計画的な対応で屋根を長持ちさせましょう。

ガルバリウム鋼板屋根は耐久性に優れていますが、定期的なメンテナンスが必要です。一般的に最初の本格的なメンテナンスは、施工後15年目頃が適切なタイミングとされています。

この時期には主に釘や棟板金の劣化が進むことが多いため、これらの点検と必要に応じた交換が重要となります。

屋根の表面塗装の劣化も進み始めるため、この時期に塗装メンテナンスを検討するとよいでしょう。塗装を行うことで防水性能を回復させ、屋根材の寿命を延ばすことができます。

築30年を迎える頃には、大規模なメンテナンスや葺き替えを検討すべき時期です。この頃には屋根材自体の経年劣化が進行し、防水性能が低下している可能性が高いためです。

特に下地のルーフィング(防水シート)の状態確認が重要になります。

ガルバリウム鋼板屋根リフォームの注意点

ガルバリウム鋼板屋根リフォームには、いくつかの注意すべきポイントがあります。事前に理解しておくことで、後悔のない工事が可能になります。

これらの問題は、適切な対策を講じることで回避できる点を覚えておきましょう。

注意点1:塩害による耐久性低下

海岸に近い地域では、塩害によってガルバリウム鋼板の耐用年数が大幅に短くなる可能性があります。海水から発生する塩分を含んだ風は、金属製品に対して強い腐食作用を持つためです。

一般的に海岸から5km以内の地域では、メーカー保証の対象外となることが多く、この地域では耐用年数が20年程度まで短縮されることもあります。塩害の影響は、乗用車の劣化と同様に目に見える形で進行するでしょう。

塩害対策としては、定期的な清掃と耐塩害性の高い塗装が効果的です。より塩害に強いSGL鋼板(スーパーガルバリウム鋼板)の採用も一つの選択肢となります。

施工前に必ず立地条件を考慮し、適切な材料選定と施工方法を検討することが大切です。

注意点2:施工不良による雨漏りリスク

ガルバリウム鋼板屋根の施工不良は、雨漏りの主要な原因となります。需要の高まりに伴い、専門知識が不十分な業者が工事に参入しているケースが増加しているのが現状です。

特に重要なのは、雨水の侵入を防ぐ「捨て板」の使用や、メーカー指定の工事規程に沿った施工が行われているかという点です。

不適切な施工では、わずか5年ほどで雨漏りが発生し、再施工が必要になることも少なくありません。

信頼できる業者を選ぶためには、ガルバリウム鋼板屋根の施工実績、工事規程の遵守状況、使用する材料や施工方法の詳細について、事前にしっかりと確認することが重要です。施工費用が極端に安い業者には注意が必要でしょう。

注意点3:異種金属接触での電食発生

ガルバリウム鋼板は、ステンレスなど異なる種類の金属と接触すると、電食(異種金属接触腐食)という現象が発生することがあります。これは雨水などに溶けた水溶性物質が触媒となり生じる腐食現象です。

例えば、屋根の上にステンレス製のアンテナや設備機器を設置する場合、適切な絶縁処理がなければ電食が進行する可能性があります。同様に、木材との接触でも「木酢液」の影響で電食が発生することがあるのです。

電食対策としては、異種金属間に絶縁材を挟む、同じ金属を使用するなどの方法があります。特に屋根上に設置する機器や雨どいの材質選定においては、電食リスクを考慮した計画が必要です。

専門知識を持った業者に相談し、適切な施工方法を選択することが重要といえます。

ガルバリウム鋼板屋根リフォームのご相談はトベシンホームへ

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項目詳細
会社名FCR株式会社(トベシンホーム)
本社所在地〒271-0064
千葉県松戸市上本郷2868-8
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電話番号0120-685-126
営業時間8:00〜20:00 年中無休

トベシンホームは千葉県・埼玉県・茨城県を中心に活動する、信頼と実績の外装リフォーム専門店です。地域の気候特性を熟知した職人による高品質な屋根リフォーム工事を提供しています。

当社の強みは、現地調査から施工、アフターフォローまでを自社スタッフが一貫して担当する体制にあります。これにより確かな品質と適正価格を実現し、多くのお客様から高い評価をいただいております。

ガルバリウム鋼板を使用した屋根リフォームでは、お客様の建物状態や予算に合わせた最適な工法をご提案いたします。葺き替えとカバー工法、それぞれの特性を活かした施工で、耐久性の高い仕上がりを実現します。

新しい屋根材の選定や施工方法でお悩みの際は、まずは無料点検をご利用ください。

\まずは気軽にご相談ください!専門スタッフが丁寧に対応します/
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まとめ

ガルバリウム鋼板屋根リフォームは、軽量性と耐久性を兼ね備えた現代的な屋根改修方法です。従来の瓦やスレートと比較して、建物への負担軽減や長期的なメンテナンスコスト削減というメリットがあります。

リフォーム方法は大きく葺き替え工法とカバー工法の2種類があり、建物の状態や予算に応じて最適な工法を選択することが重要です。30坪程度の住宅では、葺き替え工法で120〜190万円、カバー工法で80〜110万円程度が費用相場となっています。

ガルバリウム鋼板は軽量で耐震性向上に貢献し、30〜40年の耐用年数と優れた断熱効果も魅力です。ただし、海岸部での塩害や施工不良による雨漏り、異種金属との接触による電食には注意が必要です。

長く安心して使用するためには、施工後15年目頃の定期メンテナンスが重要といえます。信頼できる業者選びと適切なメンテナンスで、快適で安全な住まいを長く維持していきましょう。

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