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軽量屋根材で耐震性アップ!種類別の特徴と選ぶポイントまで解説

屋根材軽量のアイキャッチ画像

「地震に備えて、屋根を軽くしたほうがいいんだろうか?」
「軽量屋根材って何があるの?デザインも失いたくないけど…」
「リフォームで屋根を軽くすると、どれくらい耐震性が上がるの?」

地震大国日本において、住まいの耐震性を高めることは多くの方の関心事です。特に、建物全体の重量に大きく影響する屋根の軽量化は、効果的な耐震対策の一つと言えるでしょう。

しかし、軽量屋根材と一口に言っても、実は「軽量瓦」と「軽量屋根材」は全く別物です。また、単に軽いだけでなく、耐久性やメンテナンス費用、デザイン性など、様々な観点から検討する必要があります。

この記事では、軽量屋根材の種類や特徴から、選び方のポイントまで詳しく解説します。

瓦やスレートなど従来の屋根からの工事を検討している方に、最適な軽量屋根材選びのための情報をお届けします。

この記事のポイント

  • 軽量屋根材で耐震性が大幅に向上
  • 瓦の10分の1の軽さで建物負担を軽減
  • メンテナンス費用も含めた総合判断が重要
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目次

軽量屋根材とは何か?

軽量屋根材とは、従来の屋根材よりも軽い重量で設計された屋根材のことです。住宅の耐震性向上や建物への負担軽減を目的としています。以下の2つの観点から解説します。

言葉は似ていますが、「軽量瓦」と「軽量屋根材」は全く別の概念です。それぞれの違いや各屋根材の重量を正しく理解することで、自宅に最適な選択ができるでしょう。

軽量瓦と軽量屋根材の違い

「軽量瓦」と「軽量屋根材」は、名称が似ているため混同されがちですが、全く異なる材料です。

軽量瓦は、従来の粘土瓦を10〜30%ほど軽量化した瓦のことで、1㎡あたり35kg程度の重さがあります。一般的な瓦が45〜50kgであることを考えると確かに軽量化されていますが、建築基準法上では依然として「重い屋根」に分類されます。

一方、軽量屋根材は、瓦よりも軽い屋根材の総称です。具体的には金属屋根材(ガルバリウム鋼板など)、化粧スレート、アスファルトシングルなどが該当し、1㎡あたり5〜20kg程度と大幅に軽量化されています。

両者は耐久性やメンテナンス性も大きく異なるため、単に「軽い屋根」を求めるなら軽量屋根材を、瓦の風合いを残しつつ軽量化するなら軽量瓦を選ぶとよいでしょう。

屋根材の重量比較

屋根材の重さは耐震性に直結する重要な要素です。主な屋根材の1㎡あたりの重量を比較してみましょう。

屋根材の種類1㎡あたりの重量
金属系屋根材(ガルバリウム鋼板など)約5kg
アスファルトシングル約12kg
樹脂繊維セメント系材料(ルーガなど)約20kg
化粧スレート(コロニアル)約20kg
軽量瓦約35kg
一般的な粘土瓦約45〜50kg
陶器瓦約60kg

金属系屋根材が最も軽量で、粘土瓦や陶器瓦は最も重いことがわかります。瓦屋根から金属屋根へ葺き替えることで、屋根の重量を約10分の1に軽減することも可能です。

屋根材選びでは、軽量であることだけでなく、耐用年数やメンテナンス費用なども考慮する必要があるでしょう。金属屋根は軽いですが10〜15年での塗装が必要な点も押さえておくべきです。

屋根材の種類別の費用や特徴について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

軽量屋根材を選ぶメリット

軽量屋根材を選ぶことで得られる主なメリットは、建物の耐久性や施工面での利点です。特に日本の気候風土に適した選択と言えます。

これらのメリットを理解することで、リフォームや新築時の屋根材選びの判断材料となるでしょう。

耐震性の向上

軽量屋根材の最大のメリットは、地震時の揺れを軽減し、建物の耐震性を高められる点です。

地震発生時、建物は横方向の力(水平力)を受けて揺れます。この揺れの大きさは建物の重さに比例するため、屋根が軽ければ軽いほど揺れは小さくなります。特に屋根は建物の最上部にあるため、重量の軽減効果は非常に大きいのです。

例えば、瓦屋根(約50kg/㎡)からガルバリウム鋼板(約5kg/㎡)へ葺き替えた場合、屋根の重量は約10分の1になります。これにより建物の重心が下がり、地震の揺れに対する抵抗力が増すことに。

古い建物で特に耐震性に不安がある場合、軽量屋根材への葺き替えは効果的な耐震対策の一つと言えるでしょう。

建物への負担軽減

軽量屋根材は建物の構造体への負担を大幅に軽減します。

重い瓦屋根の場合、その重量を支えるために頑丈な構造体が必要となり、結果的に建築コストも増加します。特に築年数が経過した建物では、屋根の重量が長年にわたり構造体を圧迫し続けるため、柱や梁などの劣化を早める原因になることも。

軽量屋根材を使用することで、新築時には構造材のコスト削減につながり、リフォーム時には既存の構造体への負担を軽減できます。さらに、台風などの強風時にも屋根材が飛散するリスクが低くなるという利点もあるでしょう。

築年数の古い建物のリフォームでは、軽量屋根材への葺き替えにより構造体の健全性を保つことができます。それがひいては住宅の長寿命化にもつながるのです。

施工性の良さ

軽量屋根材は、施工面でも多くのメリットがあります。

まず、材料が軽いため運搬や取り扱いが容易で、作業効率が向上します。また、金属系屋根材やアスファルトシングルなどは大判の材料が多く、施工面積あたりの作業時間を短縮できる点も特徴です。

工期の短縮は、足場の設置期間も短くできるため、結果的にコスト削減にもつながります。カバー工法(既存屋根の上に新たな屋根材を重ねる工法)においても、軽量屋根材であれば構造体への負担を最小限に抑えられるため、適用範囲が広がります。

さらに、軽量な材料は職人への負担も軽減するため、より丁寧な施工が期待できるでしょう。施工性の良さは、工事の品質向上と工期短縮の両面でメリットをもたらします。

軽量屋根材の種類

軽量屋根材には様々な種類があり、それぞれに特徴や適性があります。主な軽量屋根材を4種類紹介します。

それぞれの特性を理解し、自宅の環境や好みに合った屋根材を選択することが大切です。

金属系屋根材

金属系屋根材は、軽量屋根材の代表格であり、1㎡あたり約5kgと最も軽量です。代表的なものにガルバリウム鋼板やジンカリウム鋼板などがあります。

ガルバリウム鋼板は、アルミニウム55%・亜鉛43.4%・シリコン1.6%でメッキした鋼板で、従来のトタン屋根に比べ4倍程度の耐久性を持ちます。耐用年数は30~40年と長く、防水性にも優れているため雨漏りのリスクが低いという特徴があります。

一方、断熱性や遮音性には課題があるため、断熱材一体型の製品も販売されています。ニチハの「横暖ルーフ」やアイジー工業の「スーパーガルテクト」などは、断熱・遮音効果を高めた人気製品です。

金属屋根は軽量で耐震性に優れるだけでなく、シャープでモダンな外観が特徴的であり、和風・洋風どちらの住宅にも調和するデザイン性を持っています。

屋根材のガルバリウム鋼板について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

樹脂繊維セメント系屋根材

樹脂繊維セメント系屋根材は、セメントに樹脂と繊維を混ぜ合わせた比較的新しい屋根材です。1㎡あたり約20kgで、一般的な瓦の半分以下の重量を実現しています。

代表的な製品として、ケイミュー株式会社の「ルーガ(ROOGA)」が挙げられます。ルーガは陶器瓦に似た風合いを持ちながらも重量は大幅に軽減されており、和風住宅によく調和します。

この屋根材の強みは、軽量でありながら瓦のような重厚感や高級感を演出できる点です。また、陶器瓦と同等の断熱効果があり、大人がハンマーで叩いても割れないほどの耐久性を持っています。

ただし、施工には専門の講習を受けた業者が必要であり、取り扱える業者が限られる点は注意が必要です。耐用年数は30年以上と比較的長く、メンテナンス性にも優れているため、長期的な視点でのコストパフォーマンスは高いと言えるでしょう。

アスファルトシングル

アスファルトシングル(シングル屋根)は、ガラス繊維にアスファルトを染み込ませ、表面に石粒をコーティングした屋根材です。1㎡あたり約12kgと軽量で、北米では一般的な屋根材として広く普及しています。

シート状で柔軟性があるため、様々な形状の屋根に対応可能という特徴があります。表面の石粒がクッションとなり高い防音性を持ち、また天然石のような表情で洋風住宅によく合うデザイン性も魅力です。

価格面では比較的リーズナブルで、施工も比較的容易なことから、コストパフォーマンスに優れています。耐用年数は20~30年程度で、メンテナンスの手間も少なくて済みます。

ただし、日本ではまだ普及途上の屋根材であるため、施工経験のある業者が限られることや、強風時に剥がれやすい特性があることは考慮すべき点です。表面の石粒が経年で剥がれてくると劣化が進むため、定期的な点検も大切でしょう。

屋根材のアスファルトシングルについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

軽量瓦

軽量瓦は従来の陶器瓦を軽量化したもので、1㎡あたり約35kgと通常の瓦(45~50kg)より10~30%軽量です。代表的な製品には「セラマウント」「サンレイ」などがあります。

瓦の重厚感や伝統的な風合いを残しながらも重量を軽減しており、特に和風住宅との調和に優れています。耐用年数は50年以上と非常に長く、再塗装不要で長期的なメンテナンス費用も抑えられるメリットがあります。

三州野安株式会社の「セラマウント」は約34.8kg/㎡、株式会社鶴弥の「サンレイ」も同程度の重量で、瓦らしい美しさを保ちながら約20%の軽量化に成功しています。

ただし、軽量瓦とはいえ建築基準法上では依然として「重い屋根」に分類されるため、建物の構造体への負担は他の軽量屋根材より大きくなります。そのため、新耐震基準(1981年6月以降)を満たした建物に適しているといえるでしょう。

軽量屋根材選びのポイント

最適な軽量屋根材を選ぶには、様々な要素を総合的に判断することが重要です。以下の4つのポイントを押さえておきましょう。

これらのポイントを踏まえて選定することで、後悔のない屋根リフォームが実現できるでしょう。

ポイント1:地域の気候条件

屋根材の選択には、居住地域の気候条件を考慮することが欠かせません。地域によって適した屋根材は異なるのです。

積雪の多い地域では、雪の重みに耐えられる強度を持つ金属系屋根材が適しています。特に断熱性の高いガルバリウム鋼板は、雪が滑り落ちやすい特性もあるため人気です。

一方、石粒付きのジンカリウム鋼板は雪止め効果がある点も魅力的です。

塩害の心配がある海岸沿いの地域では、耐腐食性に優れた素材選びが重要となります。この場合、樹脂繊維セメント系屋根材が良い選択となるでしょう。金属系でも高耐食性のSGL鋼板(マグネシウム添加型)なら対応可能です。

台風が頻繁に来る地域であれば、強風で飛散しにくいようにインターロック工法や専用クリップで固定できる屋根材が適しています。軽量瓦ならアームでしっかり固定するオーバーラップロック方式のものがおすすめです。

ポイント2:建物の状態・構造

建物の築年数や構造によって、選ぶべき軽量屋根材は変わってきます。リフォーム前の確認が重要です。

築年数が古い建物、特に1981年以前の旧耐震基準で建てられた住宅の場合は、できるだけ軽量な屋根材を選ぶことが望ましいでしょう。ガルバリウム鋼板など、1㎡あたり5kg程度の超軽量屋根材なら建物への負担を大幅に軽減できます。

現在の屋根が重い瓦の場合、軽量屋根材への葺き替えで耐震性が向上します。一方、すでにスレート屋根の住宅であれば、カバー工法(既存屋根の上に新しい屋根材を重ねる工法)も検討できるでしょう。

屋根の勾配も重要な要素です。緩勾配の屋根では、雨水が溜まりやすいため水密性の高い金属系屋根材が適しています。特に立平葺き(縦葺き)のガルバリウム鋼板なら、勾配が緩くても問題なく機能するのが特徴です。

ポイント3:デザインとの調和

屋根は住宅の外観を大きく左右する要素のため、建物の雰囲気や周囲の景観との調和も考慮すべきポイントです。

和風住宅には、瓦の風合いを残した軽量瓦やルーガのような樹脂繊維セメント系屋根材が調和します。特に日本瓦の伝統的な風合いを大切にしたいなら、「セラマウント」や「サンレイ」などの軽量瓦が最適でしょう。

モダンでシャープな印象を求める洋風住宅には、ガルバリウム鋼板の横葺きが映えます。スタイリッシュな外観を手に入れられる点が魅力です。北欧風の洋風住宅なら、アスファルトシングルが優れた選択肢となるでしょう。

また、金属屋根材はカラーバリエーションが豊富な点も魅力です。ダークカラーから暖色系まで、好みや住宅の外壁との相性で選べます。ジンカリウム鋼板の石粒付き屋根材なら、金属系でありながら石粒の自然な表情で高級感のある仕上がりになります。

ポイント4:総合的なコスト

屋根材選びでは初期費用だけでなく、長期的な視点でのトータルコストを考慮することが重要です。

初期費用は屋根材によって大きく異なります。金属系屋根材は1㎡あたり6,000〜12,000円、樹脂繊維セメント系は8,000〜14,000円、アスファルトシングルは3,500〜12,000円、軽量瓦は9,000〜16,000円程度が相場となっています。

しかし、メンテナンス費用も含めたトータルコストで考えると、一概にどれが安いとは言えません。例えば、金属系屋根材は初期費用が比較的安価ですが、10〜15年ごとの塗装が必要です。一方、軽量瓦は初期費用は高めですが、再塗装不要で50年以上の耐用年数があります。

屋根の塗装には足場設置費用も含めると約90万円程度かかることを考えると、長期的な住まいであれば、初期費用より耐用年数とメンテナンス頻度を重視した選択が経済的と言えるでしょう。居住予定年数や将来の売却予定なども踏まえた判断が大切です。

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会社名FCR株式会社(トベシンホーム)
本社所在地〒271-0064
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トベシンホームは、千葉県・埼玉県・茨城県を中心に活動する信頼性の高い外装リフォーム専門店です。軽量屋根材への葺き替え工事においても豊富な実績を誇り、地震に強い住まいづくりをサポートしています。

地域ごとの気候特性を熟知した専門スタッフが、お客様の建物状態を詳細に調査した上で、最適な軽量屋根材と工法をご提案いたします。調査から施工、アフターフォローまで一貫して自社スタッフが担当する体制により、高品質な施工と適正価格を実現しています。

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まとめ

軽量屋根材への葺き替えは、住宅の耐震性を高める効果的な方法です。屋根が軽くなることで地震時の揺れが軽減され、建物への負担も大幅に軽くなります。

屋根材選びでは、「軽量瓦」と「軽量屋根材」の違いをしっかり理解した上で、金属系屋根材、樹脂繊維セメント系屋根材、アスファルトシングル、軽量瓦の中から、自宅の条件に合ったものを選ぶことが大切です。

地域の気候条件、建物の状態・構造、デザインとの調和、そして初期費用だけでなくメンテナンスも含めた総合的なコストを考慮することで、後悔のない屋根リフォームが実現できるでしょう。

この記事の監修者
増山親方
増山親方

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。

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