「40坪の家の葺き替え工事、予算はどのくらい必要なんだろう」
「見積書の金額が相場と比べて高くないか心配」
「屋根の形や古さで費用は変わるのかな」
40坪の屋根葺き替え工事を検討する際、このような不安や疑問を抱える方は少なくありません。特に初めて工事を依頼する場合、相場観がつかめず判断に迷うものです。
40坪の屋根葺き替え工事では、一般的に120万円から200万円ほどの費用が必要となります。ただし、この金額は屋根材の種類や建物の状態によって大きく変動するため、正しい知識を持っていないと必要以上の出費を強いられる可能性があるでしょう。
この記事では、40坪の屋根葺き替え工事における費用相場やなぜ費用が変動するのかまで詳しく解説します。費用を抑えるためのポイントも紹介しているので、工事をご検討中の方はぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
- 40坪の葺き替え費用相場は約120〜200万円
- 屋根形状や築年数で費用が変わる
- 見積もりは複数社から取るべき

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。
40坪の屋根葺き替え工事の費用相場
40坪の屋根葺き替え工事では、屋根材の選択や建物の状態によって費用が大きく変動します。
ここでは、一般的な費用相場から屋根材ごとの比較、具体的な費用内訳まで詳しく解説していきましょう。
費用の詳細を理解することで、見積もりの妥当性を判断する基準として活用できます。
屋根材別の費用比較
屋根材の種類によって、工事費用は大きく異なります。40坪の住宅における屋根材別の費用相場は以下の通りです。
既存屋根材 | 新規屋根材 | 総額費用目安 |
---|---|---|
瓦 | スレート | 100~160万円 |
瓦 | ガルバリウム鋼板 | 120~200万円 |
スレート | スレート | 100~200万円 |
スレート | ガルバリウム鋼板 | 120~200万円 |
トタン | ガルバリウム鋼板 | 120~190万円 |
この価格差は、屋根材自体の単価に加え、撤去費用や施工の難易度によって生じています。
例えば、瓦屋根は耐久性に優れる一方で、重量があるため補強工事が必要になることもあり、費用が高くなる傾向にあるでしょう。
一方で、スレートやガルバリウム鋼板は比較的軽量で施工がしやすく、工期も短縮できるため、費用を抑えることが可能です。
屋根材の費用や特徴について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

工事費用の具体的な内訳
40坪の屋根葺き替え工事における費用の内訳は、以下の通りです。
工事項目 | 単価(1㎡あたり) |
---|---|
既存屋根材の撤去費 | 1,500~3,000円 |
廃材処分費 | 1,500~3,000円 |
新規屋根材(瓦) | 8,000~12,000円 |
新規屋根材(スレート) | 5,000~8,000円 |
新規屋根材(ガルバリウム鋼板) | 6,500~9,000円 |
下地補修費用 | 2,500~3,500円 |
防水シート施工費 | 500~1,500円 |
足場費用 | 900~1,500円 |
これらの費用に加えて、諸経費として工事総額の10%程度が別途加算されます。
実際の工事では、建物の状態や地域によって単価が変動することもあるため、複数の業者から見積もりを取得することをおすすめします。
屋根葺き替え工事の費用相場について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

屋根面積の計算方法
屋根の葺き替え工事では「屋根面積」×「各単価」が基本です。40坪の建物であれば、通常75㎡から85㎡程度の屋根面積となります。
建物の延床面積が同じでも、屋根の形状や勾配によって実際の面積は大きく変わってきます。一般的な40坪(約132㎡)の住宅では、まず建物の縦横の寸法(11m×6m)に軒の出(45cm)を加えた面積を計算します。
この基本面積に、さらに屋根の勾配を考慮する必要があります。一般的な4寸勾配(約22度)の場合、勾配係数1.077を掛けて実際の屋根面積を算出します。
例えば、平面積が82㎡の場合、82㎡×1.077で約88㎡が実際の屋根面積となります。
なお、この計算方法は最もシンプルな切妻屋根の場合です。下屋(一階部分の屋根)がある場合や、寄棟屋根のように形状が複雑な場合は、それぞれの部分を個別に計算して合算する必要があるでしょう。また、三階建ての場合は建物が縦長になるため、同じ延床面積でも屋根面積は小さくなる傾向にあります。
このように、屋根面積は建物によって大きく異なるため、正確な工事費用を把握するためには、実測による面積確認が不可欠です。
葺き替え工事の費用が変動する3つの要因
40坪の住宅であっても、建物の状態や特性によって葺き替え工事の費用は大きく変動します。
ここでは、工事費用に影響を与える主な3つの要因について解説していきます。
これらの要因を理解することで、より正確な費用の見積もりが可能となります。
要因1:屋根形状
屋根形状は工事の難易度と直結し、費用に大きな影響を与えます。
シンプルな切妻屋根と比べ、寄棟屋根や入母屋屋根などの複雑な形状では、施工時間が長くなり、材料のロスも増えるため、工事費用は20%ほど上昇するでしょう。
さらに、屋根の勾配も重要な要素となります。一般的な4寸勾配(約22度)より急な勾配の場合、作業効率が低下し、足場の補強など安全対策の強化も必要となります。
その結果、標準的な工事費用から15%程度の追加費用が発生することも珍しくありません。
要因2:建物の築年数
築年数が長くなるほど、屋根の下地材の劣化が進行している可能性が高まります。
特に築25年以上の建物では、野地板の腐食や垂木の劣化が見られることが多く、葺き替え工事と同時に下地の補修や交換が必要となることがあるでしょう。
標準的な下地補修費用は1平方メートルあたり2,500円から3,500円ですが、大規模な腐食が発見された場合、追加で30万円から50万円程度の費用が必要になることもあります。
また、古い建物では防水シートが未施工であることも多く、この場合は新規の防水対策も必要となります。
屋根の耐用年数と葺き替えタイミングについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

要因3:アスベスト処理の有無
2004年以前に施工されたスレート屋根には、アスベストが含有されている可能性があります。
アスベスト含有が確認された場合、特殊な工法と設備を使用した撤去・処分が法律で義務付けられており、費用は通常の1.5倍から2倍になることがあります。
具体的には、通常のスレート撤去費用が1平方メートルあたり3,000円程度であるのに対し、アスベスト含有材の場合は5,000円から6,000円に跳ね上がります。
40坪の住宅では、アスベスト処理だけで40万円から60万円の追加費用が見込まれるため、建築年代の確認は見積もり時の重要なポイントとなります。
屋根葺き替え工事の費用や工期について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

葺き替え工事で注意するべき3つのポイント
屋根葺き替え工事を成功させるためには、適切な業者選びと予算計画が不可欠です。ここでは、工事を依頼する際に特に注意が必要な3つのポイントについて解説します。
これらのポイントを押さえることで、安心して工事を進めることができます。
ポイント1:悪徳業者とは契約しない
突然の訪問営業や「今なら特別価格」といった営業手法には要注意です。
特に「このままでは雨漏りする」「すぐに工事が必要」など、過度な不安を煽る説明をする業者とは契約を避けるべきでしょう。
悪徳業者の特徴として、見積書の内訳が曖昧で「一式」と記載されているケースや、頭金を過度に要求するケースが挙げられます。
また、会社の所在地や実績が不明確な業者も要注意です。このような業者と契約してしまうと、工事品質の低下や追加費用の発生といったトラブルに発展する可能性が高くなります。
ポイント2:1社だけで見積を完了しない
屋根葺き替え工事では、同じ工事内容でも業者によって見積金額が大きく異なることがあります。
一般的な相場では、最高額と最低額で30%以上の差が生じることも珍しくありません。
そのため、最低でも3社以上から見積もりを取得し、工事内容や価格を比較検討することが重要です。見積もりの際は、使用する材料の品質や仕様、工事範囲、保証内容などを細かく確認しましょう。
特に足場代や廃材処分費、諸経費といった項目は、業者によって計上方法が異なるため、しっかりと確認が必要となります。
屋根葺き替えの見積書の見方や確認するべきポイントついて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

ポイント3:予算は多めに見ておく
屋根葺き替え工事では、実際の施工段階で予期せぬ追加工事が必要になることがあります。
築年数が長い建物では、屋根材を撤去してみないと分からない劣化箇所が見つかることも少なくありません。
下地材の腐食が広範囲で見つかった場合、野地板の全面交換が必要となり、30万円から50万円程度の追加費用が発生する可能性があります。
そのため、見積金額の15%から20%程度は予備費として確保しておくことをおすすめします。余裕を持った予算計画を立てることで、不測の事態にも柔軟に対応できるでしょう。
屋根葺き替え工事のご相談はトベシンホームへ

項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | FCR株式会社(トベシンホーム) |
本社所在地 | 〒271-0064 千葉県松戸市上本郷2868-8 Googleマップ |
電話番号 | 0120-685-126 |
営業時間 | 8:00〜20:00 年中無休 |
トベシンホームは、千葉県・埼玉県・茨城県を中心に40坪規模の屋根葺き替え工事を多数手がけてきた実績のある外装リフォーム専門店です。
それぞれの地域特有の気候条件や建築様式を熟知したプロの職人が、建物の状態を詳しく調査し、最適な工事プランをご提案いたします。
調査から施工、アフターフォローまでを自社スタッフが一貫して担当する体制により、高品質な施工と適正価格を実現しています。
さらに、補助金申請のサポートも行っており、お客様の費用負担を最小限に抑える工夫も怠りません。
屋根の状態や葺き替え工事の必要性についてお悩みの際は、無料点検と最短即日での現地調査を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
40坪の屋根葺き替え工事の費用相場は、120万円から200万円が一般的です。
ただし、この費用は屋根材の種類や建物の状態によって大きく変動し、屋根形状、築年数、アスベスト処理の有無などが主な変動要因となります。
工事を成功させるためには、複数社からの見積もり取得や、悪徳業者を避けるための注意点、予備費の確保など、いくつかの重要なポイントがあります。
特に予期せぬ追加工事に備えて、見積金額の15%から20%程度は余裕を持った予算計画を立てることが重要でしょう。
業者選びの際は、実績や施工体制、アフターフォローの充実度などを総合的に判断し、信頼できる業者を選ぶことで、費用対効果の高い葺き替え工事が実現できます。