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50坪の屋根葺き替え費用相場!適正価格の判断方法まで解説

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「50坪の屋根葺き替えって、どれくらいの費用がかかるんだろう?」
「見積もりが適正価格なのか判断できない…」
「屋根材によって費用はどのくらい変わるのかな」

築年数が経過した50坪程度の住宅では、屋根の葺き替えを検討する時期が訪れます。しかし、葺き替え工事の費用相場や適正価格について分からないという方は少なくないでしょう。

50坪の屋根葺き替え工事は、屋根材によって異なりますが200万円前後の大規模工事になることが一般的です。形状や勾配、既存屋根の状態など、様々な要因で費用は上下するため、正確な相場を知っておくことが重要となります。

この記事では、50坪の屋根葺き替え工事における費用相場、屋根材別の費用差、工事費用が高くなるケースなどを詳しく解説しています。具体的な施工事例も交えながら、見積もりの適正価格を判断するためのポイントまでご紹介します。

この記事のポイント

  • 50坪の葺き替え費用相場は150〜270万円
  • 屋根材によって費用が大きく変動する
  • 複数社からの相見積もりが重要
この記事の監修者
増山親方
増山親方

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。

目次

50坪の屋根葺き替え工事の費用相場

50坪の屋根葺き替え工事では、既存の屋根材と新しく設置する屋根材の組み合わせによって費用が大きく変動します。

一般的な相場としては150万円〜270万円程度となりますが、屋根の形状や勾配、建物の立地条件などによってさらに変動する可能性があります。

屋根葺き替えの費用は基本的に「屋根面積」×「各単価」で計算されるため、50坪規模の住宅では屋根面積は約110㎡〜120㎡となるケースが多いです。

適切な屋根材を選択することで、耐久性や見た目だけでなく、長期的な費用対効果も高めることができます。

瓦からの葺き替え費用

50坪の瓦屋根からの葺き替え工事は、撤去費用と処分費用が高額になるため、全体の工事費用も高くなる傾向にあります。瓦は重量があり、処分には特別な手続きが必要なためです。

既存屋根材新規屋根材費用相場
スレート180~260万円
ガルバリウム鋼板200~270万円

瓦屋根の撤去では1平方メートルあたり2,500円〜3,000円ほどの費用がかかり、さらに処分費用も1,500円〜3,000円/㎡が必要です。

50坪の建物では屋根面積が110㎡〜120㎡ほどになるため、撤去・処分だけでも40万円〜70万円ほどの費用となるでしょう。

また、瓦からガルバリウム鋼板への葺き替えは、建物への負荷を軽減する効果があるため、地震対策としても人気の選択肢となっています。瓦の約1/10の重さになることで、住宅の耐震性向上が期待できるのです。

瓦屋根葺き替え工事の費用相場について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

スレートからの葺き替え費用

スレート屋根からの葺き替えは、瓦と比較すると撤去・処分費用を抑えられますが、アスベスト含有の有無が費用に大きく影響します。

2004年以前に施工されたスレート材にはアスベストが含まれている可能性があり、その場合は特殊な処理が必要となるためです。

既存屋根材新規屋根材費用相場
スレート(アスベストなし)スレート140~200万円
スレート(アスベストなし)ガルバリウム鋼板160~220万円
スレート(アスベスト含有)ガルバリウム鋼板200~250万円

アスベスト含有が確認された場合、撤去・処分費用は通常の1.5~2倍になり、50坪規模では30〜60万円ほどの追加費用が発生します。

アスベスト対策には特殊な養生や作業員の安全装備、専門的な廃棄処理が必要となるため、工期も通常より長くなる点も考慮すべきでしょう。

近年はスレートからガルバリウム鋼板への葺き替えが人気となっており、耐用年数が長く、軽量で耐久性にも優れているため、長期的な視点では費用対効果が高いとされています。

スレート屋根葺き替え工事の費用相場について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

トタンからの葺き替え費用

トタン屋根からの葺き替えは、比較的撤去が容易で処分費用も抑えられるため、他の材質からの葺き替えと比べて総費用を抑えられる傾向にあります。

特に経年劣化によりサビや腐食が進行しているトタン屋根の場合、早めの葺き替えが望ましいでしょう。

既存屋根材新規屋根材費用相場
トタンガルバリウム鋼板160~220万円
トタンスレート150~210万円

トタン屋根の撤去費用は1平方メートルあたり1,500円程度、処分費用も同程度で済むため、50坪の住宅では撤去・処分にかかる費用が30万円〜40万円程度と、他の屋根材と比較して安価です。

トタンからガルバリウム鋼板への葺き替えが最も一般的な選択肢となっていますが、これは両者が金属製屋根という共通点があり、工法や施工方法に類似性があるためです。

ガルバリウム鋼板はトタンと比べて耐久性が高く、錆びにくいという特性を持っているため、メンテナンス頻度も少なく済むのが魅力と言えるでしょう。

屋根葺き替え工事の費用相場について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

50坪の屋根面積の計算方法

50坪の屋根葺き替え工事の費用を正確に把握するためには、屋根面積の適切な計算が不可欠です。

面積の算出方法を理解することで、見積もりの妥当性を判断する目安になります。屋根面積の計算は、基本的に「建物の平面積」に「勾配による補正」を加えて行います。

正確な面積計算を行うことで、葺き替え工事の予算計画をより適切に立てることができるでしょう。

基本面積の算出手順

50坪(約165㎡)の住宅における屋根の基本面積を算出するには、まず建物の縦横の寸法を正確に把握する必要があります。一般的な50坪の住宅では、およそ縦12m×横7m程度の広さとなるでしょう。

計算の第一ステップは、建物の平面図から正確な寸法を確認することです。図面が手元にない場合は、不動産登記簿や実測によって寸法を把握します。

次に重要となるのが「軒の出」と呼ばれる、外壁から屋根が張り出している部分の長さです。一般的な軒の出は45cm程度ですが、和風住宅などでは60cm以上になることもあります。

これらの数値を用いて、「(建物の横幅+軒の出×2)×(建物の奥行き+軒の出×2)」という計算式で平面積を求めます。

例えば、50坪の住宅で縦12m×横7mの場合、「(12m+0.45m×2)×(7m+0.45m×2)=(12.9m)×(7.9m)=101.91㎡」が屋根の平面積となります。これが屋根面積計算の基礎となる数値です。

屋根勾配による補正方法

屋根面積を正確に計算するうえで欠かせないのが勾配による補正です。

屋根は平面ではなく傾斜しているため、実際の表面積は平面積より大きくなります。この補正には「勾配係数」を使用します。

屋根勾配は一般的に「寸勾配」で表現され、横10に対して縦何寸かで示されます。日本の住宅では3寸から5寸勾配が多く見られますが、最も一般的なのは4寸勾配(約22度)です。

勾配によって係数は以下のように変わります。

勾配勾配係数
3寸勾配1.044
4寸勾配1.077
5寸勾配1.118
6寸勾配1.166

例えば、先ほど計算した平面積が101.91㎡で、屋根が4寸勾配の場合、実際の屋根面積は「101.91㎡×1.077=109.76㎡」となります。勾配が急になるほど係数は大きくなり、その分工事費用も増加することを理解しておきましょう。

屋根の寸勾配は建物の立面図から確認できますが、不明な場合は専門業者に確認するのが確実です。

下屋による面積変動

実際の住宅では、単純な長方形の形状ばかりではなく、様々な突出部や下屋が存在することがあります。特に「下屋」と呼ばれる一階部分の屋根は、屋根面積の計算に大きく影響します。

下屋は玄関ポーチやバルコニーの屋根、一階部分のみの張り出し部分などに存在し、これらの面積を別途計算して加算する必要があります。

50坪の住宅では下屋の有無によって総屋根面積が20〜30㎡ほど変動することも珍しくありません。

また、同じ50坪でも、建物の階数によって屋根面積は大きく異なります。2階建てと3階建てでは形状が異なり、3階建ては縦に高く、屋根面積は相対的に小さくなる傾向にあります。

しかし、足場の高さが増すため、工事全体の費用は必ずしも減少するわけではない点に注意が必要です。

複雑な形状の屋根では、それぞれの部分を個別に計算して合算する必要があります。正確な見積もりを得るためにも、専門業者による現地調査を依頼することをおすすめします。

業者は経験に基づいて、より正確な面積計算と適切な工事プランを提案してくれるでしょう。

屋根葺き替え費用が高くなりやすいケース

50坪の屋根葺き替え工事では、一般的な相場から大幅に費用が高くなるケースがあります。

工事費用は建物の状態や環境条件によって大きく変動するため、あらかじめ高額になりやすい要因を理解しておくことが重要です。

特に以下の3つのケースでは、標準的な工事費用から20〜40%程度の上乗せが生じる可能性があります。

事前にこれらの要因を把握しておくことで、予算計画をより現実的に立てることができるでしょう。

ケース1:特殊な形状の屋根

屋根の形状は、葺き替え工事の難易度と直結し、費用に大きな影響を与えます。

最もシンプルな切妻屋根と比較して、寄棟屋根や入母屋屋根などの複雑な形状の場合、工事費用は15~20%ほど高額になる傾向にあります。

特に50坪という広い住宅では、屋根の形状が複雑になりやすく、谷部分や棟の数が増えることで施工難易度が上がります。

谷樋(たにどい)と呼ばれる屋根の谷間部分は、雨水が集中するため特に念入りな防水処理が必要となり、その分コストが増加するのです。

また、屋根勾配も重要な要素です。一般的な4寸勾配(約22度)より急な勾配の場合、作業効率が低下するだけでなく、職人の安全確保のための追加措置も必要となります。

6寸勾配以上の急勾配では、屋根足場の設置が必須となり、標準的な工事費用から10〜15万円程度の追加費用が発生することがあります。

さらに、デザイン性を重視した凹凸の多い屋根や、トップライトや太陽光パネルなどの設備がある場合も、その周辺の処理に手間がかかるため費用増加の要因となるでしょう。

ケース2:アスベスト含有の屋根

2004年以前に施工されたスレート屋根には、強度を補強するためにアスベストが含まれている可能性が非常に高いです。

アスベストは目に見えないほど小さい繊維状の鉱物で発がん性を持つため、現在では使用が禁止されています。アスベスト含有屋根材の撤去・処分には、特殊な工法と設備が法律で義務付けられており、費用は通常の1.5〜2倍に跳ね上がることがあります。

具体的な費用差を見ると、通常のスレート撤去・処分費が1平方メートルあたり3,000円程度であるのに対し、アスベスト含有の場合は5,000〜6,000円と、約2倍の費用が必要となります。

50坪の住宅では屋根面積が約110㎡前後となるため、アスベスト処理だけで40〜60万円の追加費用が発生する計算です。

また、アスベストの飛散を防ぐための養生や作業員の安全対策も必要となるため、工期も通常より長くなります。アスベスト対策を怠った違法な工事は、健康被害や行政処分のリスクもあるため、適切な処理は不可欠です。

そのため、築年数の長い住宅でスレート屋根の葺き替えを検討する場合は、事前のアスベスト調査を行うことをおすすめします。

ケース3:建物までの動線が狭い

建物へのアクセス条件も、葺き替え工事の費用に大きく影響します。特に建物までの動線が狭い場合、資材の運搬や廃材の搬出に手間がかかり、作業効率が低下するため、費用が増加します。

具体的には、駐車スペースから建物までの距離が長い場合や、通路が狭く大型の機材が入れない場合、手作業での運搬が増えるため人件費が増加します。

また、建物の周囲に十分なスペースがない場合、足場の設置が複雑になり、足場費用が標準より10〜20%高くなることもあるでしょう。

50坪規模の住宅では特に資材の量が多くなるため、運搬条件の悪さはより大きな影響を与えます。例えば、急な坂道や階段の多い敷地、あるいは周囲が狭い路地に面している建物などでは、クレーン車やリフトなど特殊な機材が必要になることもあります。

さらに、住宅密集地の場合、隣家との距離が近く作業スペースが制限されるため、近隣への配慮や養生などの追加対策も必要となります。

こうした条件下では、標準的な工事費用から15~20%程度の上乗せが見込まれるため、見積もり依頼時に敷地条件についても詳しく伝えることが重要です。

立地条件による制約は事前の現地調査で明確になるため、確実な費用把握のためにも複数の業者による調査と見積もりを検討するのが賢明でしょう。

見積もりが適正価格か判断する方法

50坪の屋根葺き替え工事では150万円~270万円という高額な費用がかかるため、見積もりが適正価格であるかどうかを判断することが重要です。特に初めて屋根工事を依頼する場合、相場観がなく判断が難しいものです。

ここでは、見積もりの妥当性を判断するための実践的な方法について解説します。これらの方法を活用することで、過剰な費用請求や手抜き工事のリスクを軽減できるでしょう。

これらの方法を組み合わせることで、より正確に工事費用の妥当性を判断することができます。

方法1:見積もりの詳細を直接聞く

見積書を受け取った際には、まず詳細な内訳を確認することが重要です。適正価格かどうかを判断するためには、見積もりの内容を業者に直接質問することが効果的です。

特に確認すべきポイントとして、工事内容の詳細や使用する材料の品質、工期などが挙げられます。単に「一式」と記載されているだけの見積書は要注意で、「〇〇円/㎡」といった単価表示があるかどうかをチェックしましょう。

また、足場代や廃材処分費など付帯工事の費用も確認が必要です。50坪規模の住宅では、足場設置費用だけでも25万円〜35万円程度かかります。

見積もりの詳細を聞く際には、「なぜこの工法を選んだのか」「この費用にはどこまでの作業が含まれているのか」といった具体的な質問をすることが効果的です。

優良な業者であれば、専門用語を避けながら分かりやすく説明してくれるはずです。説明が曖昧だったり、質問に対して回答を避けるような業者は避けた方が無難でしょう。

また、保証内容についても必ず確認してください。施工保証期間や保証範囲が明確に提示されているかどうかも、業者の信頼性を判断する重要な指標となります。

方法2:複数社に相見積もりを依頼する

屋根葺き替え工事の適正価格を判断する最も効果的な方法は、複数の業者から相見積もりを取ることです。同じ工事内容でも、業者によって見積金額に大きな差が生じることがあります。

理想的には最低でも3社以上から見積もりを取得し、工事内容や使用材料、価格を比較検討することをおすすめします。ただし、単に金額の安さだけで判断するのではなく、工事内容の質や業者の信頼性も総合的に評価することが大切です。

相見積もりを比較する際のポイントとしては、まず屋根材の種類や品質が同一であることを確認します。次に、足場設置費、既存屋根の撤去・処分費、下地補修費など、各項目の内訳が明確に記載されているかどうかをチェックしましょう。

また、見積もり金額の大きな差がある場合は、その理由を各業者に質問することも重要です。安すぎる見積もりには、工事範囲の縮小や材料の品質低下などの隠れたリスクがあることも考えられます。

さらに、業者の実績や施工体制、アフターフォローの充実度なども重要な判断材料です。口コミや評判、施工事例などを確認し、総合的に最適な業者を選定することが後悔のない工事につながります。

相見積もりは価格交渉の材料としても活用できます。他社の見積もりを提示することで、工事内容はそのままに価格を下げてもらえるケースもあるでしょう。

屋根葺き替え工事はトベシンホームにご相談ください

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項目詳細
会社名FCR株式会社(トベシンホーム)
本社所在地〒271-0064
千葉県松戸市上本郷2868-8
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電話番号0120-685-126
営業時間8:00〜20:00 年中無休

トベシンホームは、50坪規模の大型住宅の屋根葺き替え工事においても確かな技術と実績を持つ外装リフォーム専門店です。

千葉県・埼玉県・茨城県を中心に、それぞれの地域の気候特性や建築様式を熟知したプロフェッショナルが、お客様の住宅に最適な工事プランをご提案いたします。

当社の最大の特長は、現地調査から施工、保証までを自社の専門スタッフが一貫して担当する体制にあります。これにより、高品質な施工と適正価格の両立を実現しています。

また、補助金制度や火災保険の活用についても豊富な知識と経験を持ち、申請手続きから保険会社との交渉まで、お客様の費用負担を軽減するためのサポートも充実しています。

屋根の状態診断や最適な工法の提案など、無料点検から始められますので、まずはお気軽にご相談ください。

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まとめ

50坪の屋根葺き替え工事の費用相場は150万円〜270万円が一般的です。この費用は屋根材の種類によって大きく変動し、瓦からの葺き替えが最も高額で、トタンからの葺き替えが比較的抑えられる傾向にあります。

屋根面積の計算では、建物の基本寸法に軒の出を加え、さらに勾配係数を掛けることで正確な面積が算出できます。50坪の住宅では約110㎡前後の屋根面積となるケースが多く、これが費用計算の基準となります。

工事費用が高くなりやすいのは、特殊な形状の屋根、アスベスト含有の屋根、建物までの動線が狭い場合の3つのケースです。

特にアスベスト処理が必要な場合は40〜60万円の追加費用が発生する可能性があるため注意が必要です。

見積もりの適正価格を判断するには、詳細な内訳を直接確認することと、最低でも3社以上から相見積もりを取得して比較検討することが効果的です。

最安値だけを選ぶのではなく、工事内容の質や業者の信頼性を総合的に評価することが、後悔のない屋根葺き替え工事につながるでしょう。

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