「業者に葺き替えが必要と言われたけど、本当なのかな」
「100万円を超える工事で、損だけはしたくない」
屋根の葺き替えは、一度やれば次のメンテナンスまで数十年は付き合う工事です。金額も大きいので、自分の家に本当に必要なのかを納得してから決めたいですよね。
結論からお伝えすると、屋根葺き替えが必要かどうかは、屋根材ではなく屋根の下地の板(野地板)の状態で決まります。下地がまだしっかりしていれば、カバー工法や部分補修で済むことも少なくありません。
費用は、屋根の広さと屋根材、下地の傷み具合と撤去や処分の手間という4つの条件で変わります。
実際に、築45年の瓦屋根を下地から作り直した鴻巣市の事例では、屋根の工事だけで280万円でした。屋根の広さや形で金額は変わるので、何で変わるかを先に知っておくと見積もりを読み解けます。
この記事では、施工実績5,500件以上のトベシンホームが、必要な家の見分け方と費用が決まる仕組みを解説します。実際の工事の写真と金額もあわせてご覧ください。
この記事でわかること
- 屋根葺き替えが必要な家と不要な家の見分け方
- 費用の目安と何で変わるか、実際の工事の金額
- 工事の流れと屋根材の選び方、建築確認申請やアスベストの手続き
約3倍に
軒天が腐って崩れた
屋根材のひび割れ
雨水が流れた跡と錆
ブルーシートで応急処置※2026年6月〜9月 弊社お問い合わせフォーム調べ
雨漏りは、天井にシミが出たときには、屋根や壁の中まで水が回っていることがあります。押し入れの荷物まで濡れてしまったというご相談もありました。被害が出る前に、一度無料で点検を受けることを強くおすすめします。
大雨のあとは、点検を装った訪問販売も増えています。トベシンホームの無料点検では、その場で契約のお願いはしません。12店舗・施工実績5,500件以上・最長10年保証の専門店です。

トベシンホームは、東京・千葉・埼玉・茨城に12店舗を構える外壁塗装・屋根工事・雨漏り修理の専門店です。
業界10年以上、施工実績5,500件以上。専属職人による自社施工で、お引き渡し後も最長10年保証です。
記事を読んでもご自宅の状態が判断できないときは、無料でご相談ください。
★Google口コミ 平均4.4(426件) / 0120-685-126(8:00〜20:00 年中無休)
無料相談・診断の流れ
①〜③まで、費用は一切かかりません
お問い合わせ・無料相談無料
フォームまたはお電話(0120-685-126/8:00〜20:00 年中無休)でご連絡ください。お困りの内容をうかがい、調査の日程を調整します。
現地調査・診断無料
ドローンで屋根を撮影し、外壁の状態もあわせて確認します。足場を組まずに高所まで見られるので、お客様ご自身も写真で状態を確認できます。
お見積もり・ご提案無料
撮影した写真をお見せしながら、いま必要な工事と、まだ必要でない工事を分けてご説明します。お見積りをお渡ししたあと、ご検討の時間は十分におとりください。その場での契約はお願いしません。
施工開始
ご納得いただいたうえで着工します。専属職人による自社施工で、お引き渡し後も最長10年保証でお守りします。
※本記事の情報は2026年10月時点のものです。

屋根葺き替えが必要な家と不要な家は下地で見分ける
屋根葺き替えが必要かどうかを決めるのは、屋根材の見た目ではなく、屋根材の下に張ってある板の状態です。板がしっかりしていれば上に新しい屋根を重ねられますが、板が傷んでいると何を載せても長くはもちません。

ご自宅の屋根が今どの状態に近いか、上から順に当てはめてみてください。屋根の上は自分では見られないので、最終的な判断は現地で下地を点検してからになります。
下地(野地板)まで傷んだ状態
業者から『下地まで傷んでいるので葺き替えです』と言われたとき、まず知っておきたいのが野地板(のじいた)です。屋根材の下に張ってある板のことで、野地板まで傷んだ屋根にはカバー工法は使えません。
板が傷んでいると、新しい屋根材を留める釘が効かないからです。業者の説明を聞く前に、ご自宅に次のような様子がないか思い返してみてください。
- 屋根の上を歩くと沈む感じがある
- 軒先が波打って見える
- 雨漏りが長い間続いている
- 築40年を超える瓦屋根で、瓦を土で固定している
鴻巣市のK様邸は築45年の瓦屋根で、瓦を下ろすと、幅10cmほどの板をすき間を空けて並べた昔ながらの下地が出てきました。面としての強さがないため、葺き替えで下地から作り直しています。

下地が健全な状態
屋根材の表面は傷んでいても、下地の板がしっかりしているなら、今の屋根の上に新しい屋根を重ねるカバー工法で直せます。古い屋根をはがさない分、費用と工期を抑えられる直し方です。
カバー工法ができる屋根とできない屋根は、屋根カバー工法を解説した記事で写真とあわせて紹介しています。両方できる家でどちらを選ぶかは、葺き替えとカバー工法の違いを解説した記事をご覧ください。


局所的な劣化のみ
台風のあとに棟板金が浮いたり屋根材が数枚割れたりした程度なら、傷んだ箇所だけを直す部分補修で対応できます。全面の葺き替えを勧められても、傷んでいる範囲が限られていれば、全面の工事よりずっと小さな費用で済むこともあります。
流山市のD様邸(築30年)では、トタンの下屋根の軒先の板金と、腐っていた軒天や雨樋の一部だけを交換しました。17万円で雨漏りが止まり、屋根全体を直す必要はなかったのです。
施工事例の詳細は、流山支店の施工事例ページで写真とあわせて紹介しています。
軽微な劣化
色あせや薄いコケ、表面が粉を吹く程度なら、屋根材そのものはまだ使えます。塗膜を作り直す塗装で、屋根材を守れる段階です。
同じ鴻巣市でも別のお宅のK様邸(築15年)は、棟板金が気になるとご相談いただきましたが、点検すると棟板金はまだ使える状態でした。傷んでいたのは塗膜だったので、棟板金は補修にとどめ、屋根と外壁の塗装をご提案しています。
施工事例の詳細は、鴻巣支店の施工事例ページで写真とあわせて紹介しています。
屋根裏の雨の跡から下地の傷みを確かめる
下地の傷みは、屋根の表面を見ただけでは分かりません。雨漏りしているなら、屋根裏に入って雨の跡を確かめるのが確実な方法です。
松戸市のC様邸では、2階の雨漏りのご相談を受けて、まず屋根裏に入りました。断熱材と木に黒い跡が広がっていて、雨が屋根から入っていることを確かめてから、屋根に上がって屋根材を調べています。
天井のしみだけを見て屋根を直しても、原因が別の場所なら止まりません。トベシンホームでは、屋根の上で撮った写真をお客様と一緒に見て、どの直し方が合うかをご説明しています。
まずは下地の状態を確かめるところから始めてみてください。
そもそも屋根葺き替えとは
屋根葺き替え工事は、古い屋根材をすべて取り外し、下地の板と防水シートから新しく作り直す工事です。屋根を一新できるため、下地まで傷んだ屋根を根本から直せます。
ここでは、工事の流れと期間、ほかの直し方との違いを解説していきます。
葺き替え工事の流れと期間
屋根葺き替え工事は、次の7つの順番で進みます。住みながら工事ができ、屋根を開けている間は雨が入らないようシートで養生します。
- 足場を組む
- 古い屋根材を撤去して処分する
- 下地の板を点検し、傷んだ部分を補修する
- 新しい防水シートを敷く
- 新しい屋根材を張る
- 棟板金などの板金を取り付ける
- 足場を解体する
2番目の撤去の日は、瓦やスレートを下ろす音とほこりが出ます。洗濯物は室内に干し、車は足場から離しておくと安心です。
工事の中で一番大切なのが、3番目の下地の点検です。古い屋根材を下ろして初めて板の状態が分かるので、傷んだ板を交換したり、古い板の上に構造用合板を張り直したりします。
構造用合板は、面として強い板です。すき間の空いた古い板の上に張ることで、新しい屋根材を留める釘がしっかり効くようになります。
だからこそ、見積書に『下地の補修は別途』と書かれていたら要注意です。いくらまで増える可能性があるかを、工事の前に聞いておいてください。
4番目の防水シートは、ルーフィングとも呼ばれ、屋根材のすき間から入った雨を最後に止める層です。屋根材が新しくなっても、防水シートが古いままでは雨漏りは防げません。
期間は屋根の広さと形、天気で変わります。雨や強風の日は作業を止めるので、梅雨や台風の時期は日数が延びやすくなります。
工事の日数は見積もりのときに聞いておくと、洗濯物や車の出し入れなど、生活の予定を立てやすくなります。
カバー工法・葺き直しとの違い
屋根の直し方には、葺き替えのほかにカバー工法と葺き直しがあります。3つの違いは、古い屋根をどこまで残すかです。
- 葺き替え:屋根材も下地も新しくする。下地が傷んだ屋根に向く
- カバー工法(重ね葺き):古い屋根を残し、上に防水シートと新しい屋根材を重ねる。下地が健全なスレートや金属屋根に向く
- 葺き直し:瓦をいったん下ろし、下地の防水シートを新しくして同じ瓦を戻す。瓦がまだ使える瓦屋根に向く
瓦屋根の場合、瓦そのものは割れていなくても、下の防水シートや土が傷んでいることがあります。瓦が使えるなら葺き直し、下地の板まで傷んでいれば葺き替え、という分かれ方です。
どちらを選ぶか迷ったときの比べ方は、葺き替えとカバー工法の違いを解説した記事にまとめています。

屋根葺き替えのメリットとデメリット
工事の中身が分かっても、本当に葺き替えを選んでいいのか迷う方は多いはずです。屋根葺き替えは下地の板まで新しくできる工事ですが、費用や手続きの負担はほかの工事より大きくなります。
良い面だけで決めないために、メリットとデメリットを2つずつ見ていきましょう。
下地から直せて雨漏りを根本から止められる
葺き替えの一番のメリットは、雨漏りの原因になっている下地まで新しくできることです。カバー工法では古い屋根と下地が残るため、下地が傷んでいると雨漏りが止まりません。
松戸市のC様邸は、屋根材そのものが層のようにはがれて雨が入っていた屋根でした。屋根材を撤去して下地から作り直し、雨漏りを止めています。
新しい屋根材と防水シートが一から入るので、次に大きく手を入れるまでの年数も長くなります。一度で終わらせたい方には、葺き替えが向いています。
屋根を軽くできて地震に強くなる
築40年を超える瓦屋根にお住まいなら、地震のたびに屋根の重さが気になる方もいるでしょう。瓦屋根から金属屋根に葺き替えると、和瓦で1平方メートルあたり約50kgだった屋根が約5kgまで軽くなります。
屋根が軽いほど建物の耐震性が上がり、地震のときに建物の上のほうが振られにくくなります。鴻巣市のK様邸では、瓦を固定していた土も下ろしたので、屋根の重さがさらに減りました。
カバー工法は古い屋根の上に重ねるため、屋根は少し重くなります。屋根を軽くしたいなら、葺き替えが一番確実です。
費用と工期がカバー工法より大きい
屋根葺き替え工事は古い屋根をはがして処分する工程がある分、カバー工法より費用も工期もかかります。同じ家なら、撤去と処分の費用が上乗せになると考えてください。
だからこそ、下地が健全ならカバー工法で十分な場合があります。葺き替えが本当に必要かを先に見分けることが、費用を抑える一番の方法です。
撤去の処分費と手続きが増える
古い屋根材を処分する費用に加えて、工事の前に確かめておきたい手続きが2つあります。建築確認申請が要るかどうかと、アスベストの事前調査です。
2004年ごろまでに作られたスレートには石綿(アスベスト)を含むものがあり、処分に手間がかかります。手続きの中身は後の章で解説します。
屋根葺き替えで選べる屋根材と金属屋根が選ばれる理由
葺き替えを決めたら、次に迷うのが新しい屋根材です。業者の提案がガルバリウム鋼板ばかりで、金属屋根で本当にいいのか気になる方もいるでしょう。
なぜ金属屋根が選ばれやすいのかを軸に、代表的な3つの屋根材を見ていきましょう。
ガルバリウム鋼板などの金属屋根が主流
葺き替えで選ばれやすいのが、ガルバリウム鋼板などの金属屋根です。軽いので建物への負担が小さく、塗り替えの手間も少ないことが選ばれやすい理由です。
裏に断熱材が付いた製品を選べば、夏の2階の暑さや雨音もやわらぎます。屋根材と断熱材が一体になっているので、施工の手間を増やさずに断熱できます。
鴻巣市のK様邸も松戸市のC様邸も、瓦や古い屋根材から金属屋根に葺き替えています。松戸市のC様邸では棟から軒先まで継ぎ目なく張る縦葺きを選び、横方向の継ぎ目をなくして水の入り口を減らしました。
一方で、金属なので表面に傷が付くとサビの原因になります。海に近い地域では塩の影響を受けやすいので、業者に立地を伝えて製品を選んでもらいましょう。
屋根材ごとの特長は、屋根材の種類を比べた記事で詳しく紹介しています。

瓦は重いが長持ちする
今の家が瓦屋根で、見た目を変えたくない方は、瓦のまま葺き替える選択もあります。粘土でできた瓦(陶器瓦など)は塗り替えが要らず、長持ちしやすい屋根材だからです。
一方で重さがあるため、古い建物では地震への強さを確かめてから選ぶ必要があります。瓦を選ぶなら、瓦どうしをかみ合わせて固定する防災瓦が候補になります。
防災瓦は強い風でも飛びにくく、ずれにくいのが特長です。瓦の家からの葺き替えで、見た目を変えたくない方に向いています。
スレートは安いが再塗装が前提
初期の費用をできるだけ抑えたい方には、スレートも候補になります。ただし表面の塗膜で雨を防いでいるため、定期的な塗り替えが必要になります。
塗り替えのたびに足場を組む費用もかかります。長い目で見た手入れの費用まで含めて、金属屋根と比べてみてください。
屋根葺き替えの費用は4つの条件で決まる
葺き替えが必要だと分かったら、次に気になるのはやはり金額です。屋根葺き替えの費用は、屋根の広さと屋根材、下地の傷み具合と撤去や処分の手間という4つの条件で決まります。

坪数だけで金額が決まらないのは、4つの条件の組み合わせで金額が動くためです。
- 屋根の広さ:材料の量と足場の面積が決まる
- 屋根材:屋根材ごとに単価が違う
- 下地の傷み具合:板を張り替える範囲で費用が変わる
- 撤去と処分:古い屋根材の種類で処分の手間が変わる
新しい屋根材の価格は、メーカーの公式ページで確認できます。例として、金属屋根材2製品の本体価格は次のとおりです。
| 製品 | メーカー公表の本体価格(税抜) |
|---|---|
| スーパーガルテクト 標準品(アイジー工業・1㎡あたり) | 10,740円(参考設計価格) |
| スマートメタル(ケイミュー・1坪あたり) | 約26,680円(希望小売価格) |
| スマートメタル(ケイミュー・1枚あたり) | 5,230円(希望小売価格) |
※本体価格のみです。足場代、既存屋根の撤去・処分費、下地の補修費、施工費は含まれません。2026年10月5日時点で確認した内容です。
坪数別や屋根材別の費用については、屋根葺き替えの費用を解説した記事にまとめています。

手元の見積もりと見比べながら、実際の工事の金額と、金額が上下する条件を見ていきましょう。
トベシンホームの事例で見る実際の金額
実際にトベシンホームで葺き替えを行ったお住まいの金額と、工事を決めた理由を紹介します。どちらも屋根の広さや形で金額は変わるので、目安としてご覧ください。
工事の内容:和瓦から金属屋根への葺き替え、野地板の張り替え(古い板の上に構造用合板を張り直し)
金額:280万円
決め手:瓦を下ろすと、すき間の空いた昔ながらの下地の板が出てきた。面としての強さがなく、上に何を載せても長くもたないと判断した
施工事例の詳細は、鴻巣支店の施工事例ページで写真とあわせて紹介しています。
工事の内容:塗装では持たない屋根材から金属屋根への葺き替え
金額:280万円
決め手:2階の雨漏りを屋根裏で確かめ、屋根材そのものが層のようにはがれていたため、塗装やカバー工法ではなく下地から作り直した
施工事例の詳細は、トベシンホームの施工事例ページで写真とあわせて紹介しています。
どちらも築45年以上で、下地から作り直した工事です。金額が大きくなっているのは、下地の張り替えと撤去や処分の費用が含まれているためです。
見積書は次の5つに分けて見ると、どこで金額が変わっているかが分かりやすくなります。
- 足場
- 古い屋根材の撤去と処分
- 下地の板と防水シート
- 新しい屋根材
- 棟板金などの板金
費用が高くなる・安くなるケース
受け取った見積もりが想定より高かったとき、まず疑ってほしいのが次の条件です。屋根の傾きが急で屋根の上にも足場が要る場合や、3階建てで足場の面積が広い場合は、同じ広さでも費用が上がります。
屋根の形が複雑で谷や棟が多いと、板金の量が増えて金額が上がります。石綿を含む屋根材の撤去は、飛び散らないように作業する分、処分の費用が上がることがあります。
下地の板が腐っていると、板を張り替える分だけ費用が増えます。太陽光パネルや雪止めが載っている屋根は、取り外しと再設置の費用もかかります。いずれも金額は家ごとに違うので、見積書で項目ごとに確認してください。
反対に、外壁の塗り替えや雨樋の交換を同じタイミングで行うと、足場を組むのが1回で済みます。屋根と外壁をまとめて直したい方は、見積もりで足場代の扱いを聞いてみてください。
屋根葺き替えの前に知っておきたい2つの手続き
見積もりまで進むと、聞き慣れない手続きの話が出てくることがあります。葺き替えは屋根を下地から作り直す工事なので、工事の範囲によっては手続きが関わるためです。
工事の前に業者へ確かめておきたいのは、建築確認申請とアスベストの事前調査の2つです。
ここでは、2つの手続きが必要になる条件を解説していきます。
建築確認申請が要るかは工事の範囲で決まる
『建築確認申請が必要になるかもしれません』と業者に言われて、戸惑う方もいるでしょう。要るかどうかは、屋根のどこまでを新しくするかで決まります。
国土交通省は、屋根の改修が建築基準法の『大規模の修繕・大規模の模様替』に当たるかどうかの目安を示しています。
| 工事の範囲 | 目安 |
|---|---|
| 屋根材(屋根ふき材)だけを新しくする | 大規模の修繕・模様替には当たらない |
| 今の屋根の上に新しい屋根を重ねる(カバー工法) | 大規模の修繕・模様替には当たらない |
| 改修が垂木にまで及び、その面積が屋根全体(水平投影面積)の過半となる | 大規模の修繕・模様替に当たる |
国土交通省『建築確認・検査の対象となる建築物の規模等の見直し』によると、2025年4月1日以降に工事に着手する、木造2階建てなどの戸建て住宅の大規模なリフォームは、建築確認手続きの対象です。大規模なリフォームとは、建築基準法の大規模の修繕・模様替にあたるもので、主要構造部(壁・柱・床・はり・屋根・階段)の一種以上について行う過半の改修等を指します。
屋根ふき材だけを新しくする葺き替えやカバー工法は、先ほどの目安のとおり、大規模の修繕・模様替に当たらないものとして扱って差し支えないとされています。一方、改修が垂木にまで及び、その面積が屋根の総水平投影面積の過半となる場合は、建築確認が必要になります。
下地の板(野地板)の張り替えが、過半の改修に当たるかどうかは、工事の範囲と面積で判断が変わります。国土交通省の事例集でも、判断がつかない場合は特定行政庁に相談するよう案内されているため、見積もりの段階で確かめる項目に入れておいてください。
上の表はあくまで目安で、実際の判断は工事の中身によって変わります。葺き替えを検討するときは、見積もりの段階で、確認申請が必要な工事かどうかを業者と、自治体(特定行政庁)か建築士に確かめておくと安心です。
アスベストの事前調査は工事の金額に関係なく行われる
築20年を超えるスレート屋根なら、アスベストが気になる方も多いでしょう。屋根材をはがす工事では、工事の前に石綿(アスベスト)が含まれているかを調べる決まりがあります。
厚生労働省『石綿総合情報ポータルサイト』によると、調査は工事の金額に関係なく行われ、2023年10月からは資格を持った人が調べることになっています。
請負代金が100万円以上の改修工事では、調査の結果を都道府県などに報告する制度もあります。2022年4月から始まった制度です。
2004年ごろまでに作られたスレートには、石綿を含むものがあります。石綿を含む屋根材をはがす場合は、飛び散らないように作業し、処分にも手間がかかります。
見積もりの段階で確かめることは2つです。事前調査をしたかどうかと、調査の結果を見せてもらえるかどうかを、見積もりのときに聞いてみてください。
屋根葺き替えに適した時期は劣化のサインで判断する
今すぐ直す傷みはないけれど、いつ動けばいいか知っておきたい方もいるでしょう。屋根葺き替えに適した時期は、築年数と屋根の劣化のサインをあわせて考えます。
屋根材の寿命は、屋根材の種類だけでなく、立地や日当たり、これまでの手入れでも変わるため、年数だけで決めるのはおすすめできません。目安にしたいのは、メーカーが定めている保証期間です。たとえばスーパーガルテクトは、塗膜15年・赤さび20年・穴あき25年の保証(保証登録物件のみ)を設けています。
ただし保証期間は屋根材の寿命そのものではなく、保証の条件や対象外の地域もあります。築年数に加えて、実際の劣化サインとあわせて判断しましょう。
築年数より先に、次の様子が出ていたら点検の合図です。
- 屋根材の割れやずれ、棟板金の浮きが見える
- 天井や壁にしみが出た、屋根裏がかび臭い
- 前回の塗装から10年以上たっている
先延ばしにすると、雨漏りや下地の腐食が進み、工事の範囲も費用もふくらみます。劣化のサインが出てきたら一度点検しておくのが、結果的にいちばん安く済むコツです。
葺き替えに適した時期と劣化サインは、屋根葺き替えの時期を解説した記事で詳しく紹介しています。

不要な屋根葺き替えや悪徳業者を見抜く方法
屋根葺き替えは100万円を超えることもある大きな買い物です。だからこそ、不要な工事や高額な契約を迫る悪質な業者には注意が必要です。
国民生活センター『屋根工事の点検商法のトラブルが増えています』によると、屋根工事の点検商法の相談は2022年度に2,885件と、2018年度の約3倍に増えています。契約した人の8割超が60歳以上で、決して他人事ではありません。
実際に報告されている相談事例を2つ紹介します。手口を知っておけば、いざというときに冷静に対処できます。
ケース1:無料点検で不安をあおる
「近所で工事している」と言うので点検を依頼したが、近所の工事はうそだった。
引用元:独立行政法人国民生活センター『屋根工事の点検商法のトラブルが増えています-典型的な勧誘トークを知っておくことで防げます!-』
『近所で工事をしているので、ついでに無料で点検します』と突然訪問してくる手口です。近所の工事そのものがうそだった事例や、ドローンで撮影したという写真を見せて契約させた事例が報告されています。
無料で点検させることで心理的な貸しを作り、断りにくくさせる狙いもあります。訪問の場では契約せず、屋根の写真と判断の理由を書面でもらってから、落ち着いて考えてください。
ケース2:保険で安く修理できると契約をせまる
『今日契約するなら特別に安くします』『保険金を使って修理すればいい』と持ちかけるのも、点検商法でよくある手口です。
屋根の被害で火災保険の対象になるのは、台風や大雪などの自然災害が原因の場合です。経年劣化は原則として対象外なので、保険で無料になると言われても、契約は一度持ち帰ってください。
すでに高額な契約をしてしまったときは、最寄りの消費生活センターに相談できます。点検商法の手口と見分け方は、点検商法を解説した記事でも詳しく扱っています。

後悔しない屋根葺き替え業者の選び方
悪質な業者を避け、信頼できる業者を選ぶには、『実績・説明・姿勢・体制』の4つの軸で見極めるのが有効です。順番に解説していきます。
葺き替えの実績・施工経験が豊富か
まず確かめたいのが、施工件数や創業年数、地域での実績です。施工事例を写真付きで公開しているか、自社で施工しているか下請けに任せているかも見ておきましょう。
下請けに丸投げする業者は、中間の費用が上乗せされるうえ、品質の管理も曖昧になりがちです。トベシンホームは、関東12店舗・施工5,500件以上・業界10年以上の実績をもとに、施工からアフターフォローまで自社一貫体制で対応しています。
見積り・工事内容を分かりやすく説明するか
良い業者は、見積書の内訳が項目ごとに書かれていて、なぜ工事が必要かを写真と根拠で説明できます。屋根工事一式とだけ書いて内訳を曖昧にする、質問をはぐらかす業者は避けましょう。
葺き替えを勧められたら、下地の写真を見せてもらい、なぜカバー工法や部分補修では済まないのかを聞いてみてください。見積書の見方は、屋根工事の見積りの見方を解説した記事で紹介しています。

点検だけの相談にも誠実に対応するか
見落としがちですが、点検や相談の段階で強引に契約を迫らず、状態に合わせて工事の要否を正直に伝えてくれる業者は信頼しやすいといえます。すぐに工事を勧めない姿勢は、過剰な工事をしないことの目安になります。
点検の結果を客観的に説明し、最終的な判断をお客様に委ねてくれる業者を選びましょう。業者選びの基準は、屋根葺き替えの業者選びを解説した記事にもまとめています。

保証・アフターフォローが明確か
屋根は長く使うものだからこそ、工事後の保証年数や保証の範囲、定期点検などの体制が書面で明確かを確かめましょう。『保証します』と口頭で言うだけで書面がない業者は要注意です。
トベシンホームでは、工事の内容に応じて最長10年の自社保証をお付けし、施工後の点検も自社で行っています。保証の年数は見積もりのときにご説明します。
屋根葺き替えの施工事例
ここからは、トベシンホームの葺き替えの事例を写真で紹介します。鴻巣市のK様邸で、築45年の瓦屋根を下地から作り直した工事です。




瓦を下ろすと、幅10cmほどの板をすき間を空けて並べた昔ながらの下地が出てきました。すき間の空いた板の上から構造用合板を張り、防水シートを敷いて、金属の屋根材で仕上げています。
瓦と葺き土を下ろして金属屋根にしたことで、屋根の重さはおよそ10分の1になりました。屋根が軽くなった分、地震のときの建物への負担も小さくなっています。
葺き直しで済むか、葺き替えになるかを決めたのは、瓦を下ろして出てきた下地の板の状態です。屋根の上は見えないからこそ、下ろしてみて初めて分かることがあります。
施工事例の詳細は、鴻巣支店の施工事例ページで写真とあわせて紹介しています。
屋根葺き替えでトベシンホームが大切にする考え方
トベシンホームが大切にしているのは、下地まで自分の目で確かめてから工事を提案することです。屋根は表面だけ見ても本当の状態は分かりません。
野地板まで確かめたうえで、葺き替えかカバー工法か、あるいは部分補修や点検で様子を見るかを写真と根拠とともにお伝えします。
現場の診断は、屋根工事45年・一級瓦葺き技能士の増山親方が監修しています。無料診断で屋根の状態を確認し、その結果をもとにお住まいに合った工事をご提案します。
屋根葺き替えについてよくある質問
- 火災保険で屋根葺き替えはできますか?
-
台風や大雪などの自然災害が原因の屋根の損傷であれば、火災保険の対象になる可能性があります。経年劣化による傷みは、原則として対象外とされています。
保険金が支払われるかどうかは保険会社が判断します。保険で無料になると断言して契約を迫る業者には注意してください。
- 補助金や助成金は使えますか?
-
断熱性能の高い屋根材へのリフォームなどの省エネ改修や、自治体の住宅リフォーム助成の対象になる場合があります。
制度の内容は年度や自治体によって変わるので、お住まいの自治体の最新情報を確かめてください。
- 工事中は家に住めますか?雨の日は大丈夫ですか?
-
葺き替えの工事中も、基本的には在宅のまま生活できます。屋根を開けている間は雨が入らないようシートで養生し、雨の日は作業を止めます。
騒音や近隣へのあいさつにも配慮して進めます。
- 太陽光パネルが載っていても葺き替えはできますか?
-
できます。パネルをいったん取り外し、葺き替えのあとに載せ直します。
取り外しと再設置の費用が別にかかるので、見積もりに含まれているかを見ておきましょう。
- 葺き替えとカバー工法で迷ったらどう決めればいいですか?
-
下地の板の状態で決まります。下地が傷んでいればカバー工法は選べず、葺き替えになります。
下地が健全なら、費用と工期を抑えられるカバー工法が有力です。目先の金額だけでなく、次に直すまでの年数まで含めて比べてみてください。
- 建築確認申請は誰が行いますか?
-
申請するのは建物の持ち主で、実際の書類作成や手続きは建築士に依頼するのが一般的です。
葺き替えで確認申請が必要になるかどうかは工事の範囲で変わるので、見積もりの段階で業者と自治体か建築士に確かめておきましょう。
- 工事の途中で追加の費用が出ることはありますか?
-
古い屋根材を下ろして初めて下地の傷みが分かるため、板の交換分が追加になることがあります。
見積もりの段階で、追加になる条件と上限の目安を確かめておくと安心です。
まとめ
屋根葺き替えが必要かどうかは、築年数ではなく、屋根の下地の板まで傷んでいるかで決まります。下地が健全ならカバー工法や部分補修で済むことも多く、まず自分の屋根がどの状態かを見分けることが、費用を抑える一番の近道です。
費用は屋根の広さと屋根材、下地の傷み具合と撤去や処分の手間という4つの条件で変わります。見積もりを受け取ったら、内訳と下地の写真を見せてもらい、建築確認申請やアスベストの事前調査についても確かめておきましょう。
屋根の本当の状態は、屋根裏や屋根の上を見ないと分かりません。葺き替えが必要かどうか迷ったら、まずは屋根の無料診断で、下地の状態を確かめるところから始めてみませんか。
屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。

