屋根のカバー工法ってなに?基礎知識から費用相場、注意点まで紹介

「リフォーム業者からカバー工法を進められたけど、何かよくわからない」とお悩みの方もいるでしょう。

屋根カバー工法とは、既存の屋根を撤去せずに新しい屋根材をかぶせる工事のことです。屋根を張り替える「葺き替え工事」とは異なり、費用と工期を抑えられる方法として人気を集めています。

ただし、カバー工法は万能ではありません。屋根の状態によっては施工できないケースもあります。近年は「差し込み葺き」をカバー工法と偽って提案する業者もおり、トラブルにも注意しなくてはなりません。

本記事では、施工5,500件以上の実績を持つトベシンホームが屋根カバー工法を徹底解説します。費用相場から工程、失敗しないための7つのポイントまで詳しく紹介するため、ぜひ参考にしてください。

この記事のポイント

  • 屋根カバー工法とは既存の屋根材を撤去せずに新しい屋根材を重ねて施工する工法である
  • 屋根カバー工法の主なメリットは工事費用の削減、工期の短縮、断熱性・遮音性の向上である
  • デメリットとしては屋根の重量増加、使える屋根材が限られる、既存の不具合が残る可能性がある
  • 屋根カバー工法の費用相場は、1㎡あたり8,000~10,000円程度で、30坪程度の一般的な住宅では工事費用が100~150万円程度となる
  • 屋根カバー工法の耐用年数は一般的に20~25年程度とされている
  • 失敗しない屋根カバー工法のポイントは、屋根の状態を専門家に診断してもらうなど
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目次

屋根カバー工法とは?基礎知識

さっそく、屋根カバー工法の基礎知識を、次の3つのポイントに分けて解説します。

自宅の屋根の判断材料としてご活用ください。

屋根カバー工法の仕組み

屋根カバー工法とは、既存の屋根の上から新しい屋根材を重ねる工法です。「重ね葺き」とも呼ばれています。

既存屋根を撤去しないため、廃材の処分費用がかかりません。工事期間も短く、住みながらのリフォームができる点が特徴です。

具体的な施工手順は、まず既存屋根の棟板金と貫板を撤去します。次に防水シート(ルーフィング)を新しく敷き詰めます。最後に新しい屋根材を上から張っていくという流れです。

一般的に使われる屋根材は、軽量で耐久性の高いガルバリウム鋼板です。既存屋根に負担をかけにくく、多くの住宅で選ばれています。

屋根カバー工法の耐用年数

屋根カバー工法の耐用年数は、20〜30年が目安です。使用する屋根材の性能によって年数は変わります。

たとえば、ガルバリウム鋼板を使うと、耐用年数は30〜40年と長寿命です。断熱材一体型の製品なら、断熱性能も長期間維持できます。耐用年数を左右する要素は、大きく下記の3つがあります。

  • 新しく張る屋根材の種類
  • 下地となる防水シートの品質
  • 施工品質と定期的な手入れ

長く使うためには、10年前後を目安に専門業者による点検を受けましょう。早めの発見で修繕費用を抑えられます。

屋根カバー工法と葺き替え工事の違い【比較表】

屋根カバー工法と葺き替え工事の違いは、下記の比較表のとおりです。

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項目カバー工法葺き替え工事
工事内容既存屋根の上に新屋根材を重ねる既存屋根を撤去して新設
費用相場(30坪)80〜150万円120〜220万円
工期1〜2週間2〜3週間
廃材処分費不要必要(20〜40万円)
屋根の重量増加する変わらない or 軽くなる
下地の状態確認不可可能
対応できる屋根材既存がスレート・シングル等すべての屋根材

カバー工法は費用と工期を抑えたい方に向いています。一方の葺き替え工事は、下地から新しくしたい方や瓦屋根の方に適した工法です。

屋根の状態や予算に合わせて選びましょう。葺き替えとの詳しい違いは「屋根葺き替えとカバー工法の徹底比較」の記事もご参照ください。

屋根カバー工法の費用相場【坪数×屋根材別】

屋根カバー工法の費用相場を、次の3つの内容にわけて紹介します。

自宅の予算計画にご活用ください。

屋根の広さ別の費用相場(20〜50坪)

屋根カバー工法の費用は、屋根の広さで大きく変わります。坪数別の相場は下記のとおりです。

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坪数費用相場屋根面積の目安
20坪60〜120万円約50〜70㎡
30坪80〜150万円約80〜100㎡
40坪100〜180万円約100〜130㎡
50坪130〜210万円約130〜160㎡

費用には、材料費・工賃・足場代・諸経費が含まれています。屋根の形状や既存の状態によって変動する仕組みです。なお足場代は坪数が増えても大きく変わりません。屋根の外周に応じて15〜25万円が相場となります。

屋根材別の費用相場

屋根カバー工法で使う屋根材の種類によっても、費用は変わります。1平米あたりの単価は下記のとおりです。

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屋根材1平米あたりの費用30坪の総額目安
ガルバリウム鋼板(一般)5,000〜8,000円80〜120万円
ガルバリウム鋼板(断熱材一体型)8,000〜13,000円120〜180万円
アスファルトシングル4,000〜7,000円70〜110万円
自然石粒付ガルバリウム鋼板10,000〜14,000円150〜210万円

最も選ばれているのは、断熱材一体型のガルバリウム鋼板です。これは、費用対効果と断熱性能のバランスが優れていることが大きな理由です。カバー工法を行う際は、費用対効果も踏まえた上で屋根材を選択することが大切です。

なお、下記の記事ではカバー工法の屋根材選びについて詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。

費用の内訳(材料費・工賃・足場代・諸経費)

屋根カバー工法の費用の内訳を理解すると、見積もりの妥当性を判断しやすくなります。30坪の住宅の場合、内訳は材料費が全体の40〜50%を占めます。

次に、屋根材の本体費用、防水シート、棟板金や貫板などの部材費で金額の目安は40〜80万円です。工賃は全体の25〜30%で、20〜45万円が目安です。

既存の棟板金撤去、防水シート敷設、屋根材の張り付けなど職人の作業費が該当します。足場代は坪数によらず15〜25万円が発生します。諸経費は運搬費や現場管理費で、5〜10%(5〜15万円)が相場です。

屋根カバー工法の費用をもっと詳しく知りたい人は下記の記事も参考にしてください。

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屋根カバー工法の工程と工期

屋根工事の様子

屋根カバー工法の工程と工期を、次の3つの内容にわけて解説します。

工事の見通しを立てるためにご活用ください。

施工の流れ【7つの工程】

屋根カバー工法は、下記の7つの工程で進みます。

  1. 足場の設置(半日〜1日):作業の安全確保と近隣配慮のため
  2. 既存屋根の清掃・点検(半日):汚れ除去と下地状態の確認
  3. 棟板金と貫板の撤去(1日):既存の棟部分を取り外し
  4. 防水シートの敷設(1〜2日):新しいルーフィングを施工
  5. 新しい屋根材の張り付け(3〜5日):屋根材を軒先から棟へ施工
  6. 新しい棟板金・雪止めの設置(1日):仕上げの部材取り付け
  7. 足場の解体と清掃(半日):工事完了と現場の片付け

工程ごとに専門技術が求められます。特に防水シートの敷設と棟板金の取り付けは、雨漏りの防止に直結する重要工程です。

詳細な工程は下記の記事もご参照ください。

一般的な工期の目安(1〜2週間)

屋根カバー工法の工期は、1〜2週間が一般的です。葺き替え工事(2〜3週間)と比べて約半分で完了します。

短く済む理由は、既存屋根の撤去工程が省略できるためです。廃材の処分作業もないため、工事全体がスピーディに進みます。

具体的な工期の目安は、30坪の一般的な住宅なら7〜10日で完了することが多くなっています。40坪以上や複雑な屋根形状の場合は、10〜14日ほどかかる仕組みです。

工期中も屋根の下では通常どおり生活できます。ただし施工音が発生するため、ストレスに感じる方は事前に業者と相談しましょう。

雨の日でも工事はできる?工期への影響

屋根カバー工法の工事は、雨の日は基本的に中断します。防水シート敷設中の雨は、下地の腐食につながるためです。雨天時に特に危険なタイミングは下記の3つです。

  • 既存屋根の撤去中
  • 防水シートを剥がした状態
  • 屋根材を張り終える前

雨天による工期への影響は、季節によって変わります。梅雨時期(6〜7月)や台風シーズン(9〜10月)は、工期が2〜4日延びることも珍しくありません。

工期に余裕を持たせるなら、春(3〜5月)や秋(10〜11月)の乾燥した時期がおすすめです。

なお、屋根カバー工法の雨の日の工事については下記で詳しく解説しているのであわせてご覧ください。

屋根カバー工法の5つのメリット

屋根カバー工法には、次のような5つのメリットがあります。

具体的なメリットを1つずつ解説します。

費用を抑えられる

屋根カバー工法は、葺き替え工事より30〜50万円ほど費用を抑えられます。既存屋根の撤去費用がかからないためです。

具体的な費用差は、30坪の住宅の場合、カバー工法は80〜150万円、葺き替えは120〜220万円が相場です。差額の30〜70万円は、廃材処理費と撤去工賃が主な要因となります。

さらに諸経費も抑えられます。廃材運搬車両の手配が不要となり、産業廃棄物処理費もかかりません。

予算を抑えつつ屋根の性能を回復させたい方には、カバー工法が有力な選択肢です。ただし屋根の状態次第では葺き替えが結果的に安くなるケースもあるため、専門家の診断を受けましょう。

工期が短い

屋根カバー工法の工期は、葺き替え工事の約半分で完了します。1〜2週間程度が一般的な目安です。

工期が短い理由は、既存屋根の撤去と廃材処分の工程がないためです。工事日程がタイトな場合や、天候リスクを抑えたい場合に大きなメリットとなります。

具体的な期間の違いは、30坪の住宅ならカバー工法は7〜10日、葺き替えは14〜21日が目安です。工事期間中の生活への影響も、カバー工法の方が短く済みます。

近隣への配慮という点でも工期の短さは有利です。工事音や車両の出入りも短期間で終わるため、ご近所トラブルのリスクも減らせます。

断熱性・遮音性が向上する

屋根カバー工法によって、住宅の断熱性と遮音性が向上します。屋根が二重構造になるためです。

具体的なメリットは、夏場の2階の室温が2〜3℃下がるケースがあります。冬場も暖房効率が上がり、光熱費削減につながる仕組みです。

さらに雨音や風切り音の軽減効果もあります。既存屋根と新屋根材の間の空気層が、音を吸収してくれる仕組みです。台風時の騒音ストレスも和らぎます。

断熱材一体型のガルバリウム鋼板を選ぶと、効果はさらに高まります。快適な住環境と光熱費削減を両立したい方におすすめの工法です。

住みながら工事できる

屋根カバー工法は、住みながらの工事が可能です。生活への影響を最小限に抑えられます。住みながら工事できる理由は、次の3点です。

  • 屋内での作業がほぼ発生しない
  • 工期が1〜2週間と短い
  • 既存屋根が残っているため雨に対する防水機能が維持される

工事期間中も普段どおり食事や睡眠、家事ができます。仮住まいや引越し費用が不要な点は大きな魅力です。

ただし工事中は施工音が発生します。特にお昼寝の必要な小さなお子様がいるご家庭や、在宅ワークをされている方は、事前に業者と工程を相談しておきましょう。

廃材処理費用がかからない

屋根カバー工法では、廃材処理費用が発生しません。既存屋根を撤去しないためです。

葺き替え工事では既存屋根の撤去と処分が必要で、処分費用として20〜40万円が発生する仕組みです。カバー工法ならこの費用が丸ごと節約できます。

環境面のメリットも大きい選択肢です。産業廃棄物として処分される屋根材が減り、環境負荷が軽減されます。近年は環境配慮の観点からも選ばれるようになりました。

特にアスベスト含有屋根材の場合、処分費用が高額になります。カバー工法なら飛散リスクを抑えつつ、処理費用も節約できる仕組みです。

屋根カバー工法の5つのデメリット

屋根カバー工法には、次のような5つのデメリットもあります。

デメリットも理解した上で判断しましょう。

屋根の重量が増加する

屋根カバー工法では、屋根全体の重量が増加します。既存屋根の上に新しい屋根材を重ねるためです。重量増加の目安は1平米あたり約5〜10kgです。30坪の住宅なら400〜1,000kgの重量が加わる計算になります。

重量増加は建物の耐震性に影響します。特に築30年以上の住宅や旧耐震基準の建物では注意が必要です。カバー工法の前に、耐震診断を受けることをおすすめします。

軽量な屋根材を選ぶと重量増加を最小限に抑えられます。ガルバリウム鋼板は瓦の10分の1程度の重量で、耐震性への影響が少ない選択肢です。

使える屋根材が限られる

屋根カバー工法で使える屋根材は、軽量な金属屋根材が中心です。重い屋根材は建物への負担が大きくなるため使えません。具体的に使える屋根材は、下記の4種類が中心となります。

  • ガルバリウム鋼板
  • 断熱材一体型ガルバリウム鋼板
  • 自然石粒付ガルバリウム鋼板
  • アスファルトシングル

一方で、瓦や重量のあるスレートへの変更はできません。デザインの選択肢が葺き替えより少ない点は理解しておきましょう。

近年は各メーカーが商品ラインナップを拡充しています。豊富なカラーバリエーションや石粒付きのデザイン性の高い商品も選べるようになりました。

既存の不具合が残る可能性がある

屋根カバー工法では、既存屋根の下にある不具合が見えないまま残ることがあります。下地の状態を確認できないためです。具体的な不具合の例は、下記のとおりです。

  • 野地板の腐食
  • 防水シートの劣化
  • 木材のシロアリ被害

これらを見逃したままカバー工法を行うと、後々のトラブルにつながる可能性があります。不具合を見逃さないためのポイントは、次の3点です。

  • 工事前に業者から屋根裏の点検を受ける
  • 雨漏りの兆候がある場合はカバー工法ではなく葺き替えを検討する
  • 天井のシミがあれば業者に伝える

適切な工法選択のためにも、事前の詳細調査は欠かせません。

結露が発生する可能性がある

屋根カバー工法では、屋根の内部で結露が発生する可能性があります。既存屋根と新屋根材の間に湿気がこもりやすいためです。

結露は、屋根内部と外気の温度差で水蒸気が水滴に変わることで発生します。この水滴が屋根裏に溜まると、木材の腐食やカビの原因になります。結露を防ぐ対策は、下記の3つです。

  • 透湿性の高い防水シートを使う
  • 屋根裏の換気を確保する
  • 断熱材一体型の屋根材を選び、内外の温度差を小さくする

結露リスクへの対策は業者の技術力で差が出ます。経験豊富な業者を選び、換気計画まで相談しましょう。

詳しくは下記の記事もご参照ください。

保証の対象外になる場合がある

屋根カバー工法では、既存屋根に対する保証が対象外になる場合があります。既存屋根はそのまま残るため、劣化が進んでも保証は適用されません。

新しい屋根材にはメーカー保証(15〜30年)が付きます。しかし既存屋根の下地や野地板の不具合は、保証の対象外となる仕組みです。

さらに施工業者の保証範囲も確認が必要です。多くの業者は「新設部分のみ保証」としています。雨漏りが既存屋根から発生した場合、保証されないケースもあるためです。

カバー工法のデメリットの詳細は次の記事もご参照ください。

屋根カバー工法で使える3種類の屋根材

スレート屋根

屋根カバー工法で選べる屋根材を、下記の4つの内容にわけて解説します。

自宅の状況に合わせた屋根材選びの参考にしてください。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板は、屋根カバー工法で最も選ばれている屋根材です。軽量で耐久性が高く、断熱性能にも優れています。

代表的な製品には、アイジー工業の「スーパーガルテクト」やニチハの「横暖ルーフαS」があります。裏面に断熱材が一体化された高性能タイプが人気です。

具体的な性能は次のとおりです。1平米あたりの重量は約5〜6kgと軽量です。耐用年数は30〜40年と長寿命で、メーカー保証も25年前後付いています。1平米あたりの費用は5,000〜13,000円が目安です。

コスト・性能・耐震性のバランスが優れているため、迷ったらガルバリウム鋼板を選ぶのが無難です。

詳しくは次の記事もご参照ください。

スレート

スレート屋根

スレートは、コストを抑えたい方に向いた屋根材です。ただし屋根カバー工法での使用は限定的となります。

スレートの特徴は、セメントを主原料とした薄型の屋根材で、1平米あたり約20kgの重量があります。1平米あたりの費用は4,000〜8,000円が目安です。

カバー工法で使える場面は限られます。既存屋根の下地がしっかりしていて、耐震性に余裕がある建物向けです。近年はガルバリウム鋼板の方が選ばれる傾向にあります。

スレートを検討する場合は、業者と重量負担について慎重に相談しましょう。

詳しくは次の記事もご参照ください。

アスファルトシングル

アスファルトシングル

アスファルトシングルは、費用を最も抑えられる屋根材です。柔軟性があり、複雑な屋根形状にも対応できます。

アスファルトシングルの特徴は、ガラス繊維にアスファルトを染み込ませた素材で、表面には石粒が固定されています。1平米あたり約10kgと軽量で、費用は4,000〜7,000円が目安です。

メリットは費用の安さとデザインの豊富さです。デメリットは強風での剥がれリスクと、耐用年数が20〜30年とやや短い点となります。台風の多い地域では慎重な判断が必要です。

詳しくは次の記事もご参照ください。

用途別のおすすめ屋根材の選び方

屋根材選びのポイントを、用途別に整理しました。自宅の優先順位に合わせて選びましょう。

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優先ポイントおすすめ屋根材特徴
コスト最優先アスファルトシングル1平米4,000〜7,000円で最安値
断熱性・費用対効果断熱材一体型ガルバリウム鋼板夏の暑さと冬の寒さを両方防げる
デザイン性自然石粒付ガルバリウム鋼板塗装メンテナンス不要
耐震性最優先最軽量ガルバリウム鋼板建物への負担が最小限
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屋根カバー工法ができない屋根の種類と状態

屋根カバー工法は、すべての屋根で施工できるわけではありません。下記の2つの視点で紹介します。

自宅の屋根が対象になるか、事前に確認してください。

できない屋根の種類(瓦・トタン等)

屋根カバー工法ができない屋根の種類は、大きく下記の3つです。

  • 瓦屋根
  • トタン屋根
  • アスベスト含有屋根材(要事前調査)

瓦屋根は、凹凸のある形状で上から新しい屋根材を平らに施工できません。瓦屋根の場合は葺き替え工事が必要となります。

トタン屋根は、既存のトタン自体が劣化しやすく、下地の状態を確認せずに施工すると雨漏りのリスクが高まります。

アスベスト含有屋根材は、2004年以前に製造されたスレートに含まれる場合があります。飛散防止のため、カバー工法での対応が推奨されるケースもありますが、事前調査が欠かせません。

自宅の屋根材が該当するかは、専門業者の診断でわかります。

なお、瓦屋根にカバー工法が向いていない理由は下記の記事で紹介しているので、あわせて参考にしてください。

できない屋根の状態(雨漏り・下地劣化)

屋根カバー工法ができない屋根の状態は、大きく下記の3つです。

  • 雨漏りが発生している屋根
  • 野地板や防水シートが著しく劣化した屋根
  • すでに一度カバー工法を施工した屋根

雨漏りが発生している屋根は、原因が既存屋根や下地にあります。上から新しい屋根材をかぶせても根本解決にならず、雨漏りが続くリスクがあるのです。

野地板や防水シートが著しく劣化した屋根では、新しい屋根材を固定する釘が効きません。強風で剥がれるリスクも高まります。

すでに一度カバー工法を施工した屋根は、3層構造となり建物への負担が大きくなります。耐震性への影響も無視できないため、この場合は葺き替え工事を選びましょう。

不安な方は業者の点検を受け、正確な屋根の状態を把握しましょう。

なお、雨漏り状態の屋根にカバー工法が危険な理由は下記の記事をご参照ください。

屋根カバー工法で失敗・後悔しないための7つのポイント

屋根カバー工法で失敗・後悔しないためには、下記の7つのポイントを押さえましょう。

具体的な確認方法を1つずつ解説します。

ポイント1: 屋根の状態を専門家に診断してもらう

工事を検討したら、最初に専門家による屋根診断を受けましょう。カバー工法が本当に適切か判断するためです。診断で確認する項目は、下記の5つです。

  • 屋根材の劣化状態
  • 下地(野地板・防水シート)の健全性
  • 雨漏りの有無
  • 屋根の勾配と形状
  • 棟板金や谷板金の状態

多くの業者は無料で診断を行っています。診断結果は書面で受け取ることが大切です。

複数業者に診断を依頼して、判断が一致するかチェックします。判断が分かれる場合は、より詳しい説明ができる業者を信頼できます。

カバー工法の失敗事例と回避策は下記の記事もご参照ください。

ポイント2: 築年数で工法の可否を判断する

築年数は、カバー工法の可否を判断する重要な材料です。適切な目安は下記のとおりです。

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築年数推奨工法状態の目安
築10年以内塗装メンテナンス時期ではない
築15〜25年カバー工法(適齢期)屋根材の性能低下・下地は健全
築30年以上葺き替え工事下地の劣化が進んでいる可能性

ただし築年数だけで判断せず、屋根の実際の状態を優先しましょう。同じ築年数でも、地域の気候や施工品質で劣化度合いは大きく変わります。

ポイント3: 下地の補強が必要か確認する

カバー工法でも、下地の補強が必要になるケースがあります。事前に業者と確認しておきましょう。下地補強が必要な状況は、下記の3つです。

  • 野地板の一部に腐食が見られる場合(部分補強で+10〜20万円)
  • 既存の防水シートが著しく劣化している場合(葺き替え検討へ)
  • 棟板金の下地(貫板)が傷んでいるケース

野地板の腐食は部分補強で対応できます。既存屋根を撤去せずに補強するのは技術的に難しいため、防水シートが著しく劣化している場合は葺き替えを検討する必要が出てきます。

見積書に「下地補強」の項目があるかチェックが必要です。項目がない場合は、業者に必要性を質問することが大切です。

ポイント4: 適切な屋根材を選択する

屋根材選びは、施工後の満足度を左右する重要ポイントです。目的別に最適な選択が変わります。目的別のおすすめは、下記のとおりです。

目的おすすめ屋根材
コストを抑えたいアスファルトシングル
断熱性を求める断熱材一体型ガルバリウム鋼板
デザイン性を求める自然石粒付ガルバリウム鋼板

さらに屋根材の選択で確認したいことは、下記の3点です。

  • メーカーの保証期間は何年か
  • 塗装メンテナンスは何年ごとに必要か
  • 地域の気候(塩害・寒冷・積雪)への対応可否

目的に合わせて適切な屋根材を選択しましょう。

ポイント5: 見積書の内容を細かく確認する

見積書は業者選びの重要な判断材料です。内容を細かくチェックしましょう。見積書でチェックすべき項目は、下記の5つです。

  • 屋根材のメーカー名と商品名
  • 防水シートの種類と規格
  • 工事範囲(棟板金・雪止め等の交換有無)
  • 費用の内訳(材料費・工賃・足場代・諸経費)
  • 工期と保証内容の明記

「一式」表記が多い見積書には注意しましょう。詳細な内訳がない見積もりは、追加費用を請求されるリスクがあります。丁寧な見積書を出す業者を選びましょう。

屋根カバー工法の見積もりについては、下記の記事もご参照ください。

ポイント6: 施工実績のある業者を選ぶ

施工実績のある業者を選ぶことが、失敗回避の大きなポイントです。実績の確認方法は下記の3点です。

  • カバー工法の年間施工件数(50件以上ある業者が理想)
  • 施工事例の公開状況(ビフォーアフター写真の詳しさ)
  • 口コミや評判(Google口コミの点数と件数)

トベシンホームは施工5,500件以上の実績と、Google口コミ4.43点をいただく地域密着型の専門店です。地域の気候特性を熟知したベテラン職人が対応します。

ポイント7: 保証内容を確認する

保証内容は、工事後の安心感を左右する重要な要素です。保証で確認すべき項目は、下記の4点です。

  • 保証期間の長さ(優良業者は10年以上)
  • 保証範囲(雨漏り・施工不良・部材保証を含むか)
  • 保証書の発行有無
  • 倒産時の保証継続(リフォーム瑕疵保険等への加入有無)

第三者機関の保証(リフォーム瑕疵保険等)に加入している業者なら、万が一のときも安心となります。

千葉・埼玉・茨城・東京の屋根工事はトベシンホームへ

項目詳細
屋号トベシンホーム
会社名FCR株式会社
本社所在地〒271-0064
千葉県松戸市上本郷2868-8
Googleマップ
電話番号0120-685-126
営業時間8:00〜20:00 (年中無休)

屋根カバー工法をご検討の方は、トベシンホームへご相談ください。トベシンホームは千葉県・埼玉県・茨城県・東京都で活動する地域密着型の屋根工事専門店です。

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見積もりや現地調査は無料で承っております。屋根カバー工法の選び方や補助金の活用についても、経験豊富な担当者がサポートします。

最短即日での現場調査も可能ですので、まずはお気軽にお電話ください。

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トベシンホームの屋根カバー工法 施工事例

トベシンホームがこれまで手がけてきた屋根カバー工法の施工事例をご紹介します。ご検討の参考にご覧ください。

【雨漏り修理+屋根カバー工事】千葉県流山市 M様邸

トベシンホームの施工事例。【雨漏り修理×屋根カバー工法】千葉県流山市

20年ほど手を入れていなかった屋根に、屋根材の割れや落下が見られたM様。ご主人様は住宅の設計にも関わられており、しっかり手入れをしたいとご相談いただきました。

ドローンを使用した屋根調査で、目視では分かりにくい劣化箇所まで丁寧に確認しました。既存板金の撤去後、ルーフィングを敷設し、雪の滑落を防ぐ雪止め金具も適切に設置しています。

新しい屋根材を一枚ずつ丁寧に施工し、防水性と耐久性を大きく強化しました。雨風に強い安心の屋根へと生まれ変わっています。深刻な劣化にも対応できた事例です。

【スーパーガルテクト屋根カバー+外壁塗装】埼玉県川口市 E様邸

トベシンホームの施工事例。【外壁塗装×屋根カバー工法】 埼玉県川口市

訪問販売業者からの指摘と築年数をきっかけに、外壁・屋根のメンテナンスを検討されていたE様。屋根点検の結果、塗装には適していない屋根材だったため、耐久性を考慮してカバー工法を提案しました。

屋根材にはアイジー工業の「スーパーガルテクト」を採用しています。既存屋根の上から防水シートを丁寧に施工し、軽量かつ耐候性に優れた屋根へ生まれ変わりました。

外壁もコーキング撤去から始まり、下塗り・中塗り・上塗りの3工程で仕上げています。軒天や雨戸まで細部にこだわり、外観の統一感と耐久性を高めました。訪問販売への不安を、適切な提案で解消できた事例です。

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屋根カバー工法が適切なタイミング

屋根カバー工法を検討すべきタイミングを、下記の3つの内容にわけて解説します。

自宅のリフォーム時期の判断材料としてご活用ください。

築15〜25年が目安

屋根カバー工法の適齢期は、築15〜25年が目安です。屋根材の性能が低下し始める時期にあたります。築年数別の状態は、下記のとおりです。

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築年数屋根の状態推奨対応
築15年前後色あせ・コケ発生・防水性能低下カバー工法の検討開始
築20〜25年ひび割れ・欠けの増加カバー工法の実施推奨
築30年以上下地の劣化進行葺き替え工事が結果的にお得

屋根の状態は業者の診断で正確に判断しましょう。

屋根材の劣化サイン

築年数に加えて、屋根材の劣化サインも判断材料になります。下記のサインが見られたら検討時期です。

  • 屋根材の色あせや変色(塗膜の防水性が失われ始めているサイン)
  • コケや藻の発生(屋根に水分が残りやすくなっている証拠)
  • 屋根材の欠けやひび割れ
  • 棟板金の浮きや釘の抜け
  • 天井のシミや室内での雨漏りの兆候

サインが1つでも見られたら、専門業者の点検を受けましょう。放置すると修繕範囲が広がり、費用が高額になる可能性があります。

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早めの検討が費用を抑える理由

屋根カバー工法は、早めの検討が費用を抑えることにつながります。理由は下記の3つです。

  • 下地への影響を防げる(下地まで劣化が進むと葺き替えしか選択肢がなくなる)
  • 修繕範囲が限定される(部分的な問題のうちに対応すれば費用を抑えられる)
  • 雨漏りによる二次被害を防げる

放置による建物への影響と、早期対応での費用差は数十万円になることもあります。屋根の状態が気になり始めたら、早めに専門業者に相談しましょう。

屋根カバー工法についてよくある質問(FAQ)

屋根カバー工法について、よく寄せられる質問に回答します。下記の9つの質問にお答えします。

疑問の解消にお役立てください。

屋根カバー工法は何年もつ?

屋根カバー工法は、20〜30年もつのが一般的な目安です。使用する屋根材と施工品質によって年数は変わります。屋根材別の耐用年数の目安は、下記のとおりです。

  • ガルバリウム鋼板:30〜40年
  • 断熱材一体型ガルバリウム鋼板:30〜35年
  • アスファルトシングル:20〜30年

長持ちさせるためのポイントは、下記の3つです。

  • 10年前後を目安に定期点検を受ける
  • 棟板金の緩みは早めに補修する
  • 台風や大雪の後は状態を確認する

適切な手入れで屋根材の寿命を最大限に活かせます。

火災保険は使える?

自然災害による屋根被害なら、火災保険を使える可能性があります。カバー工法の費用の一部または全額が補償される仕組みです。火災保険が使える条件は、下記の3つです。

  • 台風・大雪・雹などの自然災害が原因であること
  • 災害発生から3年以内の申請
  • 被害額が20万円以上の場合

一方で経年劣化による被害は対象外となります。「保険で無料で修理できる」と勧誘してくる業者には注意しましょう。詐欺的な業者の可能性があります。

火災保険の申請サポートは、実績のある業者に相談すると確実です。

補助金・助成金は使える?

省エネ性能を高めるカバー工法なら、補助金・助成金を使える可能性があります。2026年時点で使える主な制度は、下記のとおりです。

  • 長期優良住宅化リフォーム推進事業(最大210〜260万円の補助)
  • 子育てグリーン住宅支援事業(断熱改修に使える制度)
  • 自治体独自の補助金(千葉県・埼玉県・茨城県・東京都の各市町村)

申請は工事契約前に行う必要があります。詳しくは自治体の窓口や公式サイトでご確認ください。

カバー工法後に葺き替えできる?

カバー工法後の葺き替えは可能です。ただし2回目のカバー工法はできません。

カバー工法は既存屋根の上に新屋根材を重ねる工法です。すでに2層になった屋根の上に、さらに新しい屋根材を重ねると建物への負担が大きくなりすぎます。

将来的にはカバー工法から20〜30年経ったら、次は葺き替え工事となります。撤去する層が増えるため、通常の葺き替えより費用が高くなる仕組みです。

長期的な視点で工法を選ぶことが大切です。何度も工事する予定がない場合は、最初から葺き替えを選ぶ方が総費用を抑えられることもあります。

カバー工法で耐震性は下がる?

カバー工法では屋根の重量が増加するため、耐震性への影響は少なからずあります。ただし影響を最小限に抑える方法があります。

耐震性への影響は、ガルバリウム鋼板を使った場合、1平米あたり5〜10kgの重量増加、30坪の屋根で400〜1,000kgの増加となる計算です。影響を最小限にする方法は、下記の3つです。

  • 軽量なガルバリウム鋼板を選ぶ
  • 既存屋根がスレートやアスファルトシングルなど軽量な屋根材であることを確認する
  • 事前に耐震診断を受ける

築年数が古い住宅や旧耐震基準の建物では、耐震補強とセットで検討することもおすすめします。

太陽光パネルがあってもカバー工法できる?

太陽光パネルがあってもカバー工法は可能です。ただし追加費用と作業が発生します。

具体的な流れは、まず太陽光パネルを一時的に取り外します。カバー工法の施工が完了したら、パネルを再設置する流れです。

追加費用の目安は10〜20万円となります。太陽光業者への依頼が必要で、電気工事士の資格を持つ職人が対応する仕組みです。

工事期間中は太陽光発電が停止します。1〜2週間程度の停止となるため、事前に太陽光業者と連携が必要です。屋根工事業者と太陽光業者の連携がスムーズな会社を選びましょう。

カバー工法の保証期間はどれくらい?

カバー工法の保証期間は、業者と屋根材メーカーで異なります。メーカー保証の目安は、下記のとおりです。

  • ガルバリウム鋼板の穴あき保証:20〜25年
  • ガルバリウム鋼板の変色・褪色保証:10〜15年
  • アスファルトシングルのメーカー保証:5〜10年

施工業者の保証は、業者ごとに大きく異なります。5〜10年が一般的で、雨漏り保証・施工不良保証を含むかチェックしましょう。保証書の受け取りと、内容の詳細確認が大切です。

差し込み葺きとカバー工法の違いは?

差し込み葺きとカバー工法は、全く異なる工法です。悪徳業者が混同して提案するケースがあるため注意しましょう。それぞれの違いは、下記のとおりです。

スクロールできます
項目カバー工法差し込み葺き
施工内容既存屋根の上に防水シートを敷いて新屋根材を張る既存屋根の隙間に新屋根材を差し込むだけ
防水性しっかり確保低い(雨漏りリスク)
費用標準安価
耐用年数20〜30年5年程度で雨漏り発生も

見積書に「差し込み葺き」と記載されていないかチェックしましょう。正規のカバー工法かどうか、工事内容を丁寧に説明してくれる業者を選ぶことが大切です。

想定外の追加費用が発生することはある?

屋根カバー工法では、状況によって追加費用が発生することがあります。主な5つのケースは下記のとおりです。

  • 野地板の腐食(部分補修に+10〜30万円)
  • 雪止め金具の設置・再設置(+5〜15万円)
  • 太陽光パネルの脱着(+10〜20万円)
  • 屋根形状が複雑な場合(加工手間で+10〜25万円)
  • 天窓周辺の防水処理(1カ所あたり+5〜15万円)

これらの費用は事前の現地調査で見積もりに反映できます。信頼できる業者を選び、丁寧な調査を受けることが大切です。

まとめ

屋根カバー工法は、既存屋根の上に新屋根材を重ねるリフォーム工法です。費用は30坪で80〜150万円が相場で、葺き替え工事より30〜50万円ほど安く抑えられます。

カバー工法のメリットは、費用と工期を抑えられる点や、断熱性・遮音性が向上する点、住みながら工事できる点です。一方で屋根の重量増加・結露リスク・使える屋根材が限られる点はデメリットとなります。

失敗しないためには、下記の7つのポイントを押さえましょう。屋根の状態を専門家に診断してもらい、築年数と屋根材を適切に選び、見積書を細かく確認します。実績のある業者を選び、保証内容の詳細を確認することも大切です。

自宅の屋根の状態が気になる方は、まずは無料診断で現状を確認してみませんか。トベシンホームでは無料の現地調査を承っております。お気軽にご相談ください。

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この記事の監修者
増山親方
増山親方

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。

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