屋根葺き替えとカバー工法の違いと選び方!判断基準と費用相場を解説

「葺き替えとカバー工法、どちらを選べばいい?」
「我が家の屋根にはどちらが適しているのか」
「費用や工期の違いをしっかり比較したい」

屋根工事の検討で、葺き替えとカバー工法のどちらを選ぶべきか迷う方は少なくありません。費用も工期も大きく異なるため、判断に時間がかかります。

しかし、3つの質問と判定フローを使えば、自宅に最適な工法を即座に決められます。

この記事では、屋根葺き替えとカバー工法の違いから、それぞれが向くケース、NGケース、費用相場まかで解説

読み終えたあとには、自宅の屋根に最適な工法がはっきりとわかるでしょう。

なお、屋根の葺き替え、カバー工法については、についてはこちらの記事で網羅的に解説していますのでぜひご覧ください。

この記事のポイント

  • 3つの質問(屋根状態・予算・希望耐用年数)で自宅に最適な工法が即判定できる
  • 葺き替えが向くのは築30年以上・雨漏り・日本瓦・アスベストの4ケース
  • カバー工法が向くのは下地健全・予算100万以内・軽量化目的の4ケース
  • 雨漏り・下地腐食・日本瓦・2回目はカバー工法NGの4ケース
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目次

あなたの屋根は葺き替え?カバー工法?

屋根葺き替えとカバー工法のどちらを選ぶべきか、3つの質問と判定フローで即座に判断できます。あなたの状況と照らし合わせてみましょう。

判定結果を踏まえて、続くセクションで詳細を確認すれば判断の精度が上がります。

3つの質問で判定(屋根の状態/予算/希望耐用年数)

屋根リフォーム 工法診断チャート
3つの質問に答えるだけで、最適な工法がわかります
Q1
雨漏りや下地の腐食はある?
YES葺き替え
NOQ2へ進む
Q2
予算は150万円以上ある?
YES葺き替え検討
NOQ3へ進む
Q3
希望耐用年数は30年以上?
YES葺き替え
NOカバー工法

3つすべての回答を組み合わせれば、迷わず工法を選べます。雨漏りや下地腐食がある時点で葺き替え一択となる点は、最初に押さえておきましょう。

判定フローチャート|YES/NOで分岐

判定フローチャートをたどれば、より細かく工法を判断できます。最初に屋根の状態を確認し、次に予算や耐用年数の希望を反映する流れです。

屋根リフォーム 工法判断チャート
4つの確認項目で、最適な工法を診断します
STEP1
雨漏り・下地腐食
あり葺き替え
なしSTEP2へ
STEP2
屋根材が日本瓦か
YES葺き替え
NOSTEP3へ
STEP3
アスベスト含有スレート
YES葺き替え推奨
NOSTEP4へ
STEP4
予算と耐用年数の希望
抑えたいカバー工法
長持ち葺き替え
ステップ確認項目結果
1雨漏り・下地腐食あり→葺き替え/なし→2へ
2屋根材が日本瓦かYES→葺き替え/NO→3へ
3アスベスト含有スレートYES→葺き替え推奨/NO→4へ
4予算と耐用年数の希望抑えたい→カバー工法/長持ち→葺き替え

各ステップで該当しない場合は次へ進みます。最終的にどちらの工法が適しているかが明確になります。

屋根葺き替えとカバー工法の違い一覧表

判定結果を踏まえたうえで、両工法の具体的な違いを4つの観点で確認しましょう。費用・工期・耐用年数の差を理解すれば、自分の選択に納得感が出ます。

4つの観点を比較すれば、それぞれの工法の特徴が一目で把握できます。

項目葺き替え工事カバー工法
工事内容既存屋根を完全撤去既存屋根の上から重ね葺き
費用(30坪)150〜200万円100〜150万円
工期10〜20日7〜12日
耐用年数30〜40年20〜25年

工事内容の違い

葺き替え工事は、既存の屋根材を完全に撤去して下地から新しく施工する工法です。野地板の補修や交換も含めて屋根全体を一新できます。

一方、カバー工法は現在の屋根の上から防水シートと新しい屋根材を重ねていく工法。既存屋根の撤去が不要なので、廃材も大幅に減らせます。

葺き替えは下地まで確認できる安心感、カバー工法は施工のスピード感がそれぞれの強みです。建物の状態に応じて工法を選ぶことが大切です。

費用の違い(葺き替え150万 vs カバー工法100万)

30坪の住宅では、葺き替えが150〜200万円、カバー工法が100〜150万円が相場です。両者の差は約50万円で、カバー工法のほうが30〜40%安く済みます。

カバー工法が安い理由は、既存屋根の撤去・廃材処分費が不要だから。30坪の葺き替えでは廃材処理だけで20〜30万円かかります。

ただし耐用年数も20〜25年と短いため、長期居住なら葺き替えのほうが結果的にお得になるケースもあります。

工期の違い(葺き替え10日 vs カバー工法5日)

工期は葺き替えが10〜20日、カバー工法が7〜12日が標準です。カバー工法のほうが3〜8日短く、生活への影響を抑えられます。

葺き替えで長くなる理由は、既存屋根の撤去と廃材処分の作業が必要だから。下地補修が発生すると、さらに数日延びることも。

カバー工法は撤去工程がないため、天候の影響も受けにくくスケジュール通りに進みやすいのが特徴。短期間で工事を終えたい人はカバー工法が有利です。

耐用年数の違い

葺き替えの耐用年数は30〜40年、カバー工法は20〜25年が目安です。葺き替えのほうが10〜15年長持ちする計算になります。

葺き替えが長寿命な理由は、下地から新しくできるから。野地板や防水シートも一新するため、新築時に近い状態に戻せます。

カバー工法は既存の下地を使うため、下地の劣化スピードに引っ張られて寿命が短くなる構造。長期居住なら葺き替え、20年程度の安心感を求めるならカバー工法が選択肢です。

屋根葺き替えが向いているケース

葺き替えを選ぶべき4つの典型的なケースを紹介します。1つでも当てはまれば、カバー工法ではなく葺き替えが正解です。

4つのケースを順に確認すれば、葺き替えが必須かどうかが明確に判断できます。

築30年以上で下地まで劣化している

築30年以上経過した住宅では、屋根材だけでなく野地板や防水シートまで劣化が進行しているケースがほとんどです。下地から新しくする葺き替え工事が必要となります。

野地板は20〜30年が交換目安。築30年を超えると、雨水が下地に染み込んで腐食しているリスクが高まります。

カバー工法では下地の状態を確認できないため、劣化を放置したまま新しい屋根材を重ねることに。葺き替えで根本から修繕するのが安心です。

雨漏りが発生している

室内に雨漏りが確認できる場合は、葺き替え一択です。雨水がすでに屋根材を超えて下地まで到達しており、放置すれば建物全体の劣化が進みます。

雨漏りの原因は防水シートの破損や野地板の腐食。表面の屋根材を新しくしても、根本原因が解決されなければ再発します。

カバー工法では下地の補修ができないため、雨漏りがある時点で選択肢から外れます。専門業者の現地調査で原因を特定し、葺き替えで対応するのが原則です。

日本瓦からの葺き替え

日本瓦の屋根を葺き替える場合は、カバー工法は施工できません。瓦は表面に凹凸があり、平らな屋根材を重ねる施工が物理的に不可能だからです。

加えて瓦屋根は1㎡あたり約60キロと重量があり、その上にカバー工法で重ねると建物への負担が過大に。耐震性も大きく低下します。

日本瓦からの葺き替えでは、軽量なガルバリウム鋼板への変更がおすすめ。屋根重量を1/12に減らせるため、耐震性向上の効果も期待できます。

屋根材にアスベストが含まれている

2004年以前に建てられた住宅で、スレート屋根にアスベストが含まれる可能性がある場合は葺き替えがおすすめです。手間はかかっても、根本的に解決できる方法です。

アスベスト含有スレートにカバー工法を行うと、将来の解体時にすべて撤去する必要が。撤去費用が㎡単価5,000〜15,000円と高額になり、二度手間です。

築年数が25年以上の住宅では、葺き替えと同時にアスベスト調査を済ませるのが効率的です。

カバー工法が向いているケース

カバー工法を選ぶべき4つの典型的なケースを紹介します。条件が揃えば、葺き替えより費用対効果の高い選択肢になります。

4つのケースに該当する場合は、カバー工法で短期間かつ低コストの工事が可能です。

築20年程度で下地は健全

築20年程度のスレート屋根で、雨漏りや下地腐食がない場合はカバー工法が選択肢に入ります。スレートの表面劣化に対して、新しい屋根材を重ねて延命させる方法です。

築20年は塗装の劣化が進む時期で、屋根材自体の交換はまだ早い段階。カバー工法で重ね葺きすれば、追加で20年以上の使用が期待できます。

ただし下地の状態は専門業者に必ず確認してもらいましょう。築20年でも雨漏りの兆候があれば葺き替え一択になります。

費用・工期を抑えたい

費用と工期を最大限抑えたい場合はカバー工法が有利です。葺き替えと比べて費用は30〜40%、工期は3〜8日短縮できます。

費用が抑えられる主な理由は、既存屋根の撤去費・廃材処分費が不要だから。30坪では50〜100万円ほど安く済むケースもあります。

工期が短いことで、生活への影響も最小限。共働き世帯や単身世帯など、長期間の工事を避けたい家庭にとって大きなメリットになります。

予算100万円以内で済ませたい

葺き替えの場合、30坪で最低でも150万円が必要となるため予算100万円以内では収まりません。カバー工法なら100万〜150万円の範囲で工事できる可能性があります。

費用を抑える追加の工夫として、ガルバリウム鋼板の一般品を選ぶのが有効。高耐久タイプより20〜30万円安くなります。

ただし予算を重視しすぎて、必要な工事まで省略するのは危険。下地に問題がある場合は葺き替えへの切り替えも視野に入れましょう。

軽量化したいが葺き替えまでは不要

建物の重量を抑えたいけれど葺き替えまでは必要ないケースでは、軽量なガルバリウム鋼板でのカバー工法がおすすめです。1㎡あたり約5キロの軽量屋根材を重ねるため、増加分も最小限に抑えられます。

カバー工法で増える重量は1㎡あたり3〜5キロ。30坪では合計300〜500キロの増加で、建物への影響は限定的です。

将来の本格的な葺き替えまでの中継ぎとして、カバー工法を選ぶ判断もあり得ます。

カバー工法でやってはいけない4つのケース

カバー工法は便利な工法ですが、選んではいけないケースもあります。誤った判断を避けるため、4つのNGケースを押さえておきましょう。

4つのケースのいずれかに該当する場合は、葺き替え工事を選ぶのが正解です。

雨漏りしている

室内で雨漏りが確認できる場合、カバー工法は絶対に選んではいけません。雨水の侵入経路は防水シートや下地の損傷であり、表面の屋根材を重ねても根本解決にはならないからです。

雨漏りを放置したままカバー工法を行うと、新しい屋根材の下で雨水が滞留し、野地板の腐食が進行。カビやシロアリ被害につながるリスクも。

雨漏りがある場合は葺き替えで下地から修繕するのが原則。応急処置の範囲ではない、本格的な工事が必要です。

野地板まで腐食している

野地板の腐食が進んでいる場合も、カバー工法はNGです。腐食した下地の上に新しい屋根材を重ねても、構造的な強度が確保できません。

野地板の腐食は、長年の雨水侵入や結露が原因。築30年以上の住宅で発生しやすく、表面からは確認できないことも多くあります。

腐食を見逃したままカバー工法を行うと、台風などで屋根材が剥がれるリスクが急上昇します。事前調査で野地板の状態を必ず確認しましょう。

日本瓦の上にカバー工法

日本瓦の上にカバー工法を施工することは物理的に不可能です。瓦は表面に大きな凹凸があり、平らな屋根材を重ねる施工自体ができないからです。

仮に施工できたとしても、瓦自体が1㎡あたり約60キロと重く、その上にカバー工法で重ねれば建物に過大な負担がかかります。

日本瓦からの工事は葺き替え一択。軽量なガルバリウム鋼板への変更がおすすめで、耐震性も大きく向上します。

すでに一度カバー工法を実施済み

過去に1度カバー工法を実施している屋根に、再度カバー工法を行うのは禁止です。屋根材が3層構造になり、建物への重量負担が大きすぎるからです。

3層構造になると、1㎡あたり10〜15キロの重量増加に。30坪では合計1〜1.5トンの追加重量となり、耐震性が著しく低下します。

カバー工法は1回のみが原則。2回目の工事が必要な場合は、すべての屋根材を撤去して葺き替えで対応しましょう。

屋根葺き替え・カバー工法の費用相場

両工法の費用相場を、屋根材別と諸経費に分けて整理します。具体的な金額が見えると、自宅の予算計画も立てやすくなります。

3つの観点で整理すれば、自宅の見積書が相場の範囲内かを判定できます。

葺き替えの費用相場(屋根材別)

葺き替えの費用は屋根材によって変わります。30坪の住宅で葺き替える場合、ガルバリウム鋼板が130〜180万円、スレートが120〜170万円、瓦が150〜250万円が相場です。

新屋根材30坪の費用相場
ガルバリウム鋼板130〜180万円
アスファルトシングル90〜180万円
スレート(非推奨)120〜170万円
軽量瓦150〜250万円

ガルバリウム鋼板は耐震性向上と長寿命を両立できる、コストパフォーマンスに優れた選択肢といえます。

カバー工法の費用相場(屋根材別)

カバー工法の費用は、葺き替えより全体的に安く抑えられます。30坪の住宅では、ガルバリウム鋼板が100〜150万円、アスファルトシングルが80〜150万円が相場です。

新屋根材30坪の費用相場
ガルバリウム鋼板100〜150万円
アスファルトシングル80〜150万円
高耐久ガルバ(SGL鋼板)120〜170万円

なお、瓦やスレートはカバー工法では使えません。重量制限から金属系・アスファルト系の軽量屋根材に限定されます。

足場代・諸経費の内訳

屋根工事の費用には、屋根材以外に足場代と諸経費が含まれます。30坪の住宅では足場代が15〜25万円、諸経費が10〜25万円程度が相場です。

足場代は葺き替えとカバー工法で同額。一方、廃材処分費は葺き替えのみで20〜30万円が発生します。

外壁塗装と同時施工すれば足場代が1回分に集約され、15〜25万円の節約も可能です。葺き替え・カバー工法どちらでも同様のメリットが受けられます。

屋根葺き替えカバー工法についてよくある質問

ここでは、屋根葺き替えカバー工法についてよくある質問をご紹介します。

カバー工法は何回までできる?

カバー工法は1回のみが原則です。2度目のカバー工法は屋根材が3層構造となり、重量増加で建物への負担が過大になります。耐震性も大きく低下するため、2度目の工事が必要なら葺き替えで対応するのが正解です。

カバー工法後に葺き替えはできる?

可能です。カバー工法を1度実施した屋根でも、すべての屋根材を撤去すれば葺き替えで対応できます。ただし撤去する屋根材が2層分になるため、通常の葺き替えより20〜30万円ほど撤去費が割増になる点には注意が必要です。

火災保険はどちらに使える?

葺き替え・カバー工法どちらも火災保険の対象になり得ます。台風・強風・雹などの自然災害が原因で屋根が損傷した場合に適用される可能性があります。経年劣化は対象外となるため、保険会社への確認が必要です。

補助金はどちらが使える?

自治体の補助金は両工法とも対象になる場合があります。耐震改修や省エネ改修目的の工事は補助対象になりやすく、自治体から10〜30万円の補助金が出るケースも。お住まいの自治体ホームページで確認しましょう。

どちらが結果的にお得?

長期居住なら葺き替え、20〜25年程度の使用ならカバー工法が結果的にお得です。葺き替えは初期費用50万円ほど高いものの、耐用年数が10〜15年長いため、生涯コストでは葺き替えのほうが安く済むケースも少なくありません。

屋根工事で迷ったら?まずはトベシンホームへご相談ください

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項目詳細
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本社所在地〒271-0064
千葉県松戸市上本郷2868-8
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トベシンホームは、千葉県・埼玉県・茨城県を中心に屋根工事の豊富な実績を持つ、地域密着型の外装リフォーム専門店です。

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まとめ

屋根葺き替えとカバー工法のどちらを選ぶかは、屋根の状態・予算・希望耐用年数の3軸で判断するのが正解です。

雨漏りや下地腐食、日本瓦、アスベスト含有がある場合は葺き替え。築20年程度で下地が健全、予算100万円以内、軽量化目的ならカバー工法が向いています。判断に迷ったら無料診断で現地調査を受けるのが確実です。

トベシンホームでは、屋根工事の無料相談を受け付けています。お気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者
増山親方
増山親方

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。

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