「屋根の葺き替え工事ってどんな流れなんだろう」
「工事中にチェックするポイントを知りたい」
「信頼できる業者を見極めたい」
屋根の葺き替え工事を検討する際、工事の流れや確認すべきポイントがわからず不安を感じる方は多いものです。
屋根葺き替え工事は足場の設置から完了まで1週間以上かかる大規模な工事となります。工事中は高所での作業が中心のため、施工品質の確認が難しいでしょう。
そのため、工事の各段階で何をチェックすべきか、事前に把握しておくことが重要です。工事を成功させるためには、各工程の理解と品質確保のポイントを押さえることが欠かせません。
この記事では、葺き替え工事の7つの工程から、品質を確保するための3つのポイント、信頼できる業者の選び方まで具体的に解説していきます。
この記事のポイント
- 葺き替え工事は7つの工程で進行する
- 工事写真で各工程の品質を確認することが重要
- 実績・経験豊富な業者に依頼するのが失敗しないコツ

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。
屋根葺き替え工事の7つの工程
屋根葺き替え工事は、足場の設置から完了まで約1〜2週間かかる大規模な工事です。
工事の品質を確保するために、各工程でどのような作業が行われるのか、しっかりと把握しておく必要があります。
それでは、各工程の詳細と注意点について見ていきましょう。
工程1:足場の設置
屋根工事の最初の工程は足場の設置です。作業員の安全確保と効率的な施工のため、建物の周囲に足場を組み立てていきます。
一般的な一戸建ての場合、足場の設置には半日から1日ほどの時間が必要です。この際、工事車両の駐車スペースの確保や、金属音が発生することから、近隣への事前の挨拶が重要となるでしょう。
設置する足場は必ずビケ(クサビ式)足場を使用する必要があります。パイプを単につなげただけの単管足場は法律違反となるため、施工業者がどのような足場を使用するのか、事前に確認することが大切です。
工程2:既存屋根の撤去
足場を設置したら、次は既存の屋根材を撤去していきます。撤去の対象となるのは屋根材、ルーフィング、棟板金や水切り板金などの役物です。
この工程では粉塵が発生するため、近隣への配慮として足場にメッシュシートを張り、飛散防止対策を行います。特にアスベストを含む屋根材の場合は、法律に基づいた適切な処理が必要となるでしょう。
雨漏りのリスクを考慮し、撤去から防水シート施工までは複数の作業員で一気に進めることが一般的です。丁寧な作業を心がけながらも、できるだけ短時間で完了させることがポイントです。
工程3:野地板の設置
既存の屋根材を撤去すると、下地となる野地板が現れます。この工程では既存の野地板の上から新しい野地板を増し張りしていきます。
野地板には通常、12mm厚の構造用合板を使用します。価格の安い普通合板やコンパネは使用できないため、見積書に記載された材料の確認が重要です。
作業時間は1〜3時間程度ですが、ビス打ちの音が響くため、近隣への配慮が必要となります。また、既存の野地板に腐食などの劣化が見られる場合は、この段階で補修を行うことが大切です。
工程4:防水シートの施工
野地板の設置が完了したら、防水シート(ルーフィング)を敷設します。防水シートは屋根の二次防水として重要な役割を果たします。
防水シートは必ず下から上へ重ねながら施工し、重ね代にも十分な注意を払う必要があります。一般的な改質アスファルトルーフィングの場合、約20〜30年の耐用年数があります。
作業時間は1〜3時間程度です。雨漏り防止のため、シートの重なり部分に隙間ができないよう丁寧な施工が求められます。この工程の完了後は写真で施工状態を確認することをお勧めします。
工程5:新規屋根材の設置
防水シートの施工後、いよいよ新しい屋根材を設置していきます。この工程は屋根葺き替え工事の中で最も時間がかかり、2〜5日ほどを要します。
葺き替え工事では重量制限を気にする必要がないため、瓦、スレート、金属屋根、アスファルトシングルなど、あらゆる屋根材を選択できます。特に既存の瓦屋根から軽量な金属屋根への葺き替えは、建物への負担軽減や耐震性向上の効果が期待できるでしょう。
屋根材の種類によって施工方法が異なるため、メーカーの施工マニュアルに沿った適切な工事が行われているか確認することが重要です。
工程6:板金の取り付け
新しい屋根材の設置後、雨水の侵入を防ぐための板金工事を行います。棟板金、水切り板金、雨押え板金など、様々な種類の板金を取り付けていきます。
板金の接合部には雨水が侵入しないよう、コーキング処理を施します。特に棟板金は風で飛ばされやすい部分のため、しっかりとした固定が必要です。
作業時間は1〜3日程度で、新規屋根材の設置と並行して進めることもあります。雨仕舞(雨水の侵入を防ぐ処理)が適切に行われているか、施工後の確認が重要となるでしょう。
工程7:足場の解体
全ての工事が完了したら、最後に足場を解体します。解体作業には半日程度の時間を要します。
足場を解体する前に、屋根全体の仕上がりを細かくチェックすることが大切です。一度足場を解体してしまうと、修正作業が困難になってしまいます。
解体時も設置時同様、大型車両の出入りや金属音が発生するため、近隣への配慮を忘れずに。最後に敷地内の清掃を行い、工事完了となります。
屋根の葺き替え工事の基礎知識や工期・費用相場について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

工事品質を確保する3つのポイント
屋根葺き替え工事は高所での作業が中心となるため、施工品質の確認が難しい工事です。確実に品質を確保するためには、工事中の確認ポイントを把握しておく必要があるでしょう。
以下、それぞれのポイントについて詳しく解説していきます。
ポイント1:各工程の写真を確認する
屋根工事では住まい手が直接確認できない部分が多いため、工事写真による確認が重要となります。
特に野地板の増し張りや防水シートの施工など、後から確認できない工程は必ず写真で記録を残すべきです。
信頼できる業者は工事の各段階で50〜100枚程度の写真を撮影し、施工報告書として提出してくれるはずです。写真があることで手抜き工事の抑止にもなり、万が一の不具合発生時の原因特定にも役立ちます。
写真撮影は足場解体前に行うため、気になる部分があれば、その場で確認や修正を依頼することが可能です。完了後の手直しは困難を伴うため、この段階での確認が非常に重要となるでしょう。
ポイント2:防水作業の仕上がりを確認する
防水作業は屋根の耐久性を左右する重要な工程です。特にルーフィングの敷設状態と板金の取り付け部分は、雨漏りに直結する箇所となります。
ルーフィングは重ね代を十分に取り、隙間なく敷設されているかを確認します。また、棟板金や水切り板金の接合部は、コーキング処理が適切に施されているか写真で確認することが大切です。
施工後20〜30年の耐用年数を確保するため、防水処理の確認は特に慎重に行う必要があります。不安な箇所があれば、その場で業者に質問し、適切な処理を求めましょう。
ポイント3:使用する材料の品質を確認する
工事で使用される材料は、建物の耐久性に直接影響を与えます。野地板は必ず12mm厚の構造用合板を使用し、防水シートは改質アスファルトルーフィングを採用するなど、適切な材料が使われているか確認が必要です。
また、屋根材や金具類はメーカー純正品の使用を確認しましょう。特に雪止め金具など、安価な類似品で代用されやすい部材は注意が必要です。メーカー保証を受けるためにも、指定された材料の使用は必須となります。
見積書に記載された材料と実際に使用される材料が一致しているか、施工前に確認することをお勧めします。
信頼できる屋根葺き替え工事業者の選び方
適切な工事業者を選ぶことは、工事の成功を左右する重要な要素です。以下の3つの観点から、信頼できる業者を見極めていきましょう。
それぞれの選び方について詳しく解説します。
選び方1:実績・評判から選ぶ
信頼できる業者は豊富な施工実績を持ち、地域での評判も良好です。過去の施工事例や実際の工事写真を見せてもらい、工事の品質を確認することが大切です。
事前点検の際の対応も重要な判断材料となります。屋根に登って50〜100枚程度の点検写真を撮り、現状の劣化状態や必要な工事内容を丁寧に説明してくれる業者は信頼できるでしょう。
一方、屋根に登らずに見積もりを出す業者や、過去の施工事例を開示しない業者は避けるべきです。工事の品質を重視する姿勢が見られない業者は、工事自体も粗雑になる可能性が高いためです。
選び方2:見積書の内容を確認する
適切な見積書には工事の工程、使用材料、施工面積、単価が明確に記載されています。「屋根葺き替え工事一式」といった曖昧な記載しかない見積書は、後々のトラブルの原因となる可能性があります。
特に使用材料については、メーカー名や商品名まで具体的に記載されているかを確認しましょう。また、足場の設置や廃材処分費用なども含めた総額が明示されているか確認が必要です。
見積書の内容が不明確な場合は、必ず詳細な内訳を求めましょう。見積書の提示を渋る業者や、内容が不透明な業者は避けるべきです。
屋根葺き替えの見積書で確認するべき内容について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

選び方3:保証・アフターフォローの有無から選ぶ
屋根工事後の保証制度やアフターフォロー体制が整っているかどうかは、業者選びの重要な判断基準となります。一般的な工事保証期間は5〜10年程度ですが、定期点検付きの保証など、充実したサービスを提供する業者もあります。
工事後のメンテナンス方法や注意点についても丁寧な説明があり、不具合発生時の対応体制が明確な業者を選びましょう。施工後の定期点検サービスを提供している業者であれば、より安心して依頼できます。
ただし、保証内容が曖昧な場合や、極端に長期の保証を謳う業者には注意が必要です。実現可能な保証内容かどうか、しっかりと確認することが大切と言えます。
屋根工業者の選び方について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

屋根葺き替え工事は実績豊富なトベシンホームまで

項目 | 詳細 |
---|---|
会社名 | FCR株式会社(トベシンホーム) |
本社所在地 | 〒271-0064 千葉県松戸市上本郷2868-8 Googleマップ |
電話番号 | 0120-685-126 |
営業時間 | 8:00〜20:00 年中無休 |
トベシンホームは、千葉・埼玉・茨城エリアを中心に多数の屋根工事実績を持つ、信頼の外装リフォーム専門店です。各地域の気候特性を熟知した経験豊富な職人たちが、お客様の建物に最適な工事プランをご提案いたします。
当社では事前調査から施工、アフターフォローまでを自社スタッフが一貫して担当。これにより高品質な施工と適正価格を実現しています。また、補助金申請のサポートも行っており、お客様の負担を軽減する取り組みにも力を入れています。
屋根工事でお悩みの際は、まずは無料点検をご利用ください。最短即日で専門スタッフが現地調査に伺います。
まとめ
屋根葺き替え工事は、足場の設置から完了まで約1〜2週間を要する大規模な工事です。工事の成功には、各工程の内容を理解し、品質確保のポイントを押さえることが重要となります。
特に防水作業の仕上がりや使用材料の確認は、建物の耐久性に直結する重要なポイントです。工事中は写真による記録を残し、不安な点があれば早めに業者への確認を行いましょう。
また、業者選びでは実績や評判はもちろん、見積書の内容や保証体制まで、しっかりと確認することが欠かせません。適切な業者選びと工事中の確認を通じて、安心できる葺き替え工事を実現していきましょう。