屋根葺き替え20坪の費用は屋根面積で決まる!見積もりの確かめ方

「うちは20坪だけど、見積もりの金額は妥当なのかな」
「ネットで調べると相場がバラバラで、どれが本当か分からない」

屋根葺き替え20坪の費用を調べると、記事によって金額が大きく違い、かえって不安になった方は多いのではないでしょうか。

結論からお伝えすると、延床20坪・2階建ての家なら、屋根葺き替えの費用は約80〜130万円が目安です。金額の土台は屋根面積で決まり、そこから屋根の形状や下地の傷み、アスベストの有無で上下します

相場記事の金額がバラバラなのは、同じ『20坪』でも想定している屋根面積が記事ごとに違うからです。施工実績5,500件以上のトベシンホームが、あなたの家の屋根面積の確かめ方と、手元の見積もりを自分で検算する手順を解説します。

なお、坪数を問わず屋根葺き替え費用の全体像を知りたい方は、屋根葺き替え費用の相場をまとめた記事を参考にしてください。

この記事でわかること

  • 延床20坪・2階建ての屋根葺き替え費用は約80〜130万円(計算根拠つき)
  • 同じ20坪でも延床か建坪か、平屋か2階建てかで屋根面積が変わること
  • 見積もりが相場からずれたときに確認する3つの変動要因

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※本記事の情報は2026年8月時点のものです。

目次

20坪の屋根葺き替え費用の相場は約80〜130万円

延床20坪・2階建ての家の場合、屋根葺き替え費用の目安は約80〜130万円です。屋根面積を約48㎡とし、スレートやガルバリウム鋼板といった一般的な屋根材で葺き替える前提の金額になります。

単価表のすべての項目を最安値で計算すると、約63万円という数字も出ます。ただし最安の単価が全項目でそろう家は少ないため、実際は約80〜130万円に収まるケースが大半です。

延床20坪2階建ての屋根葺き替え費用の内訳を、新しい屋根材、足場、下地の補修、撤去と処分、防水シート、諸経費の順に積み上げた図

ここでは屋根材ごとの目安と、金額の内訳を解説していきます。

屋根材の組み合わせで総額の目安が変わる

屋根葺き替えの総額は、いま載っている屋根材と新しく載せる屋根材の組み合わせで変わります。延床20坪・2階建て(屋根面積約48㎡)の目安は次のとおりです。

既存屋根材新規屋根材総額の目安
スレートスレート約80〜110万円
スレートガルバリウム鋼板約85〜115万円
スレート約85〜115万円
ガルバリウム鋼板約90〜125万円
トタンガルバリウム鋼板約85〜110万円

価格差が生まれる理由は、屋根材そのものの単価に加えて、撤去と処分の費用が違うからです。瓦は重量があるぶん撤去と処分が割増になりやすく、次の単価表の上限を超える場合もあります。

一方でガルバリウム鋼板は軽くて施工しやすく、工期を短くできるぶん人件費を抑えられます。スレートは初期費用を抑えられますが、耐用年数は他の屋根材より短めです。

屋根材は初期費用だけでなく、耐用年数と将来のメンテナンス費用まで含めて選ぶことをおすすめします。

内訳の単価表で総額を検算できる

屋根葺き替え費用の内訳は、次の単価に屋根面積を掛けた合計で決まります。

工事項目単価の目安(1㎡あたり)
既存屋根材の撤去費1,500〜3,000円
廃材処分費1,500〜3,000円
新規屋根材(瓦)8,000〜12,000円
新規屋根材(スレート)5,000〜8,000円
新規屋根材(ガルバリウム鋼板)6,500〜9,000円
下地補修費用2,500〜3,500円
防水シート施工費500〜1,500円
足場費用900〜1,500円

上記の合計に、諸経費として工事総額の10%ほどが加わります。

実際に検算してみましょう。スレートからガルバリウム鋼板へ葺き替える場合、撤去2,000円+処分2,000円+屋根材7,500円+下地補修3,000円+防水シート1,000円+足場1,200円で1㎡あたり16,700円になります。

屋根面積48㎡を掛けると約80万円、諸経費10%を足すと約88万円です。先ほどの目安(約85〜115万円)のレンジに収まることが分かります。

1平方メートルあたりの単価を足し、屋根面積48平方メートルを掛け、諸経費10パーセントを足して約88万円を求める検算の3ステップ図

手元の見積書も同じ手順で確かめられます。見積書の面積と単価を上の表と突き合わせれば、極端に高い項目がないかを自分で判断できるのです。

なお屋根工事の見積もりは坪単価ではなく、1㎡あたりの単価で書かれるのが一般的です。坪単価表記の見積もりを受け取ったら、㎡単価に直して比べてみてください。

また古い建物では下地の劣化が見つかり、予定外の補修費用が発生する場合もあります。見積もり金額の15〜20%ほどを予備費として確保しておくと安心です。

同じ屋根葺き替え20坪でも屋根面積は2種類ある

『20坪』という言葉には、延床面積の20坪と建坪(1階の面積)の20坪の2つの意味があります。どちらを指すかで屋根面積が大きく変わるため、費用の目安も変わります。

相場記事の金額がバラバラなのは、想定している屋根面積が記事ごとに違うことが大きな理由です。まずは自分の家がどちらの『20坪』なのかを確かめましょう。

ここでは2つのパターンを解説していきます。

延床20坪2階建ての屋根面積約48平方メートルと、平屋20坪の約88平方メートルを家の形で並べ、約1.8倍の差を示した比較図

延床20坪の2階建てなら屋根面積は約48㎡

延床20坪の2階建ての場合、1階の面積(建坪)は約10坪=約33㎡です。屋根は建坪の上に載るため、屋根面積は延床ではなく建坪から計算します。

計算手順は次のとおりです。

  1. 建物の縦横の寸法を確認する(例:6m×5.5m=約33㎡)
  2. 軒の出(一般的に45cm)を四方に加える
  3. (6m+0.9m)×(5.5m+0.9m)×勾配係数1.077=約47.56㎡

勾配係数とは、屋根の傾きによる面積の増加分を補正する数字です。一般的な4寸勾配(約22度)では1.077を使います。

つまり延床20坪・2階建ての屋根面積は約48㎡です。この記事の費用目安(約80〜130万円)は、屋根面積約48㎡を前提にしています。

総2階でない家は1階が広いぶん建坪が大きくなり、屋根面積も増えます。正確な面積は業者の現地調査で実測してもらいましょう。

平屋や建坪20坪なら約88㎡で費用も上がる

平屋の20坪は、建坪がそのまま20坪=約66㎡です。同じ計算方法で軒の出を加えて勾配係数を掛けると、屋根面積は約88㎡になります。

延床20坪・2階建て(約48㎡)と比べて屋根面積は約1.8倍です。費用の目安もおおむね1.8倍になり、約145〜235万円まで上がります

『20坪』という同じ言葉でも、平屋か2階建てかで費用がここまで変わるのです。相場記事を読むときは、どちらの前提の金額かを必ず確かめてください。

また建坪20坪で2階建ての家は延床40坪に相当します。延床40坪の住まいの費用は、40坪の記事で詳しく解説しています。

30坪や50坪など、ほかの坪数の費用目安は次の記事を参考にしてください。

面積が同じでも屋根葺き替え費用が変わる3つの要因

屋根面積が同じ約48㎡でも、建物の状態によって屋根葺き替え費用は変わります。見積もりが約80〜130万円の目安からずれているときは、次の3つの要因が理由になっていないかを確かめてください。

屋根の形状と勾配で1〜2割変わる

屋根の形が複雑なほど、工事の手間が増えて費用は上がります。最も一般的な切妻屋根(本を伏せたような2面の屋根)と比べて、寄棟屋根や入母屋屋根では費用が1〜2割ほど増えるのが一般的です。

屋根の傾きも費用に影響します。一般的な4寸勾配より急な屋根では、職人の安全確保のための追加措置が必要になり、費用が上がります。

さらに下屋(1階部分の屋根)がある家では屋根の総面積が増え、接合部分の処理も必要です。見積もりに『下屋』の項目があれば、面積に含まれているかを確認しましょう。

切妻屋根は面が2つで基準、寄棟屋根は面が4つで1〜2割高く、入母屋など複雑な形は谷ができて2割以上高くなることを上から見た図で比べた図

築25年を超えた家は下地の補修費がかかる

築年数が長いほど、屋根材の下にある野地板(屋根の土台になる板)の劣化が進んでいる可能性が高くなります。築25年を超えた建物では、野地板の腐食や垂木の傷みが見つかるケースが少なくありません。

下地の補修は1㎡あたり2,500〜3,500円が目安です。腐食が広範囲に及び野地板の全面交換が必要になると、30〜50万円ほど費用が増える場合もあります。

古い建物では防水シートが入っていないこともあり、新たな防水対策が必要です。築25年を超えた家の見積もりでは、下地補修の項目が入っているかを確認してください。

アスベスト入り屋根材は撤去費が上がる

2004年10月の規制より前に製造されたスレート屋根材には、アスベスト(石綿)が含まれている可能性があります。国は2004年10月に石綿を1%を超えて含む建材の製造を禁止し、2006年には全面的に禁止しました。

アスベスト入りの屋根材は、撤去のときに特別な飛散防止対策が必要です。通常のスレート撤去が1㎡あたり1,500〜3,000円に対し、アスベスト入りでは5,000〜6,000円ほどに上がります。

屋根面積48㎡の家なら、撤去費だけで10〜20万円ほど増える計算です。飛散防止の養生も必要になるため、工期も通常より長くなります。

築20年以上の家で見積もりが高いと感じたら、アスベスト処理費が含まれていないかをまず確かめましょう

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20坪の屋根葺き替え費用を安く抑える方法

屋根葺き替えの負担を軽くする道は、工法の選択と制度の活用の2つです。どちらも条件に合えば数十万円単位の差になるため、契約前に必ず確かめてください。

カバー工法なら撤去と処分の費用がかからない

カバー工法とは、既存の屋根の上に新しい屋根材を重ねる工事です。既存屋根を撤去しないため、撤去費と処分費がまるごと不要になります。

アスベスト入りのスレート屋根でも、撤去しなければ高額な処理費用は発生しません。下地が健全なスレート屋根なら、葺き替えより費用を抑えられる有力な選択肢です。

葺き替えは古い屋根材をはがすため撤去費と処分費がかかり、カバー工法は古い屋根材の上に重ねるため撤去費と処分費がかからないことを屋根の断面で比べた図

ただしカバー工法が向かない家もあります。瓦屋根は構造上カバー工法ができず、下地まで傷んでいる家や雨漏りが進んでいる家では、重ねても土台の問題が残ります。

葺き替えとカバー工法のどちらが合うかは、両者の違いを比べた記事で詳しく解説しています。

火災保険と自治体の補助金を確かめる

台風や強風、雹(ひょう)などの自然災害で屋根が壊れた場合は、火災保険の風災補償の対象になる可能性があります。一方で経年劣化による傷みは補償の対象外です。

災害の後に屋根の破損に気づいたら、修理の契約前に保険会社へ相談してみてください。なお『保険を使えば無料で直せる』と勧誘して回る業者には注意が必要です。

自治体の補助金や助成金は、地域によって有無も条件も異なります。お住まいの市区町村の窓口やホームページで、屋根リフォームに使える制度があるかを確かめておきましょう。

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20坪の屋根葺き替えを頼む業者の選び方

屋根葺き替えは同じ工事内容でも、業者によって見積もり金額が大きく変わります。金額の安さだけで選ばず、見積もりの中身と対応で見極めることが大切です。

そもそも葺き替えが必要な状態なのか迷っている方は、判断基準をまとめた記事から読んでみてください。

ここでは業者を見極める2つのポイントを解説していきます。

総額だけの見積もりを出す業者は要注意

内訳のない見積もりは、金額が妥当かどうかを検証できません。実際に、屋根の見積もりを受け取った方からは次のような声が上がっています。

200万円という詳細なしの大雑把な見積金額がとても怪しく感じます

引用元:Yahoo!知恵袋『屋根の葺き替えについて』

不安を感じるのは当然の感覚です。信頼できる業者の見積もりには、工事項目ごとの単価と数量が明記されています。

受け取った見積もりは、この記事の単価表と突き合わせてみてください。相見積もりを取るときは、屋根材のグレードや工事範囲をそろえて依頼すると正しく比較できます。

見積書のどこを見ればよいかは、屋根工事の見積もりの確認ポイントをまとめた記事でも詳しく解説しています。

その場で契約を迫る業者は避ける

突然訪ねてきて『屋根が壊れている』と不安をあおり、その場で契約を迫る業者には注意してください。優良な業者は、施主に検討する時間を十分に取ってもらうものです。

訪問業者に指摘を受けたときは、次の手順で落ち着いて対応しましょう。

  • その場では契約せず、連絡先だけ受け取る
  • 屋根には登らせない
  • 指摘された劣化箇所の写真を求める
  • 別の業者の点検で本当に劣化しているかを確かめる

業者選びの基準は、屋根葺き替え業者の見極め方をまとめた記事でさらに詳しく解説しています。

屋根葺き替え20坪についてよくある質問

20坪の屋根葺き替えの工事期間はどのくらいですか

一般的な目安は1〜2週間ほどです。

天候や下地補修の有無で前後するため、契約前に工程表で確認しておきましょう。

工事中も家に住みながら過ごせますか

屋根葺き替えは外側の工事のため、住みながら進められます。

工事中は職人の出入りや作業音がある分、在宅勤務の方は事前に工程を確認しておくと安心です。

足場は必ず必要ですか

2階建てはもちろん、平屋でも高所作業になるため足場は必要です。

足場費用を省く提案をする業者は、安全面から避けたほうがよいでしょう。

葺き替えの屋根材はどれを選べばよいですか

軽さと耐久性のバランスからガルバリウム鋼板を選ぶ方が増えています。

アスファルトシングルなど他の屋根材との比較は、屋根材の種類と選び方の記事を参考にしてください。

見積もりや診断にお金はかかりますか

トベシンホームでは相談から現地調査、見積もりまで無料で行っています。ドローンで屋根を撮影し、写真をお見せしながら状態をご説明します。

その場での契約はお願いしませんので、安心してご相談ください。

まとめ

延床20坪・2階建ての屋根葺き替え費用は、屋根面積約48㎡を前提に約80〜130万円が目安です。同じ『20坪』でも平屋や建坪20坪なら屋根面積は約88㎡になり、費用の目安も大きく変わります。

相場記事の金額がバラバラに見えるのは、想定している屋根面積が違うからです。見積もりが目安からずれているときは、形状と勾配や下地の傷み、アスベストの有無を確かめてください。

内訳の単価表と突き合わせれば、金額の妥当性は自分でも検算できます。正確な金額を知りたい方は、ドローンを使った屋根の無料診断で自分の家の屋根面積を確かめるところから始めてみませんか。

この記事の監修者
増山親方
増山親方

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。

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