「築20年が経つけど、屋根の葺き替えはまだ必要ないかな」
「少しヒビが入ってきたけど、このまま様子を見ても大丈夫?」
「葺き替えの適切なタイミングがわからなくて不安…」
屋根の葺き替え時期に悩む方は少なくありません。建物の大切な役割を担う屋根は、放置すると雨漏りや建物の劣化につながる恐れがあるためです。
屋根の葺き替え時期は屋根材の種類によって大きく異なり、早すぎても遅すぎても適切とは言えません。耐用年数を理解し、建物の状態に応じた判断が求められるでしょう。
そこでこの記事では、屋根材別の耐用年数から葺き替えの判断基準、寿命を延ばすためのメンテナンス方法まで、具体例を交えながら詳しく解説します。
葺き替えのタイミングに迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
この記事のポイント
- 屋根材の種類で耐用年数が異なる
- 築20〜30年が葺き替えの基本時期
- 定期点検は寿命を延ばすことにつながる

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。
【屋根材別】耐用年数一覧
屋根の耐用年数は、使用する屋根材によって大きく異なります。
一般的な屋根材の耐用年数は20~30年と言われていますが、実際には素材や環境によってさらに長く持つものもあれば、早めの交換が必要なものもあるのです。
屋根材の選択は、建物の寿命に大きな影響を与える重要な要素と言えるでしょう。加えて、適切なメンテナンスを行うことで耐用年数を延ばすことも可能です。
ただし、メンテナンスを怠ると、想定される耐用年数よりも早く劣化が進行する点には注意が必要です。
以下の表で、主な屋根材の耐用年数とメンテナンスの目安を確認していきましょう。
屋根材 | 耐用年数 | メンテナンス時期 |
---|---|---|
和瓦(釉薬瓦) | 50~100年 | 15年(棟の補修) |
ガルバリウム鋼板 | 30~40年 | 15~20年(塗装) |
スレート | 20~30年 | 5~10年(塗装) |
セメント瓦 | 30~40年 | 10~15年(塗装) |
トタン | 10~20年 | 5~10年(塗装) |
アスファルトシングル | 20~30年 | 10年(点検・補修) |
屋根の耐用年数について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

屋根葺き替えが必要になるタイミング
屋根の葺き替え時期は、建物の状態や使用している屋根材によって変わってきます。建物を長持ちさせるためには、適切なタイミングでの工事が重要な要素となるでしょう。
以下では、建物の経過年数に応じた葺き替えの目安となるタイミングについて詳しく解説していきます。
それぞれの時期における建物の状態を把握することで、最適な工事時期を見極めることができます。
築20~30年が基本の工事時期
一般的な屋根材の寿命から見て、築20~30年が葺き替えの基本的な目安となります。この時期になると、屋根材の劣化が目立ち始め、雨漏りのリスクも高まってくるためです。
特にスレートやセメント系の屋根材は、20年を過ぎると耐久性が急激に低下する傾向にあるでしょう。
また、和瓦のような耐久性の高い屋根材でも、防水シートの劣化により30年程度での工事が推奨されます。
早めの対応を心がけることで、建物全体への影響を最小限に抑えることが可能です。
下地材の交換が必要な25年目
築25年を迎える頃には、屋根材の下に敷かれている下地材(野地板)や防水シートの劣化が進行している可能性が高くなります。
下地材は屋根を支える重要な部材であり、その劣化は建物の構造にも影響を及ぼすことがあるのです。
特に防水シートは、紫外線や温度変化の影響で25年程度で劣化が進むと言われています。この時期での葺き替えなら、下地材から一新することで建物の寿命を大幅に延ばすことができるでしょう。
塗装が剥がれ始める10年目
築10年を迎える頃には、屋根材の表面塗装に劣化の兆候が現れ始めます。
この段階では葺き替えではなく、塗装工事による対応が一般的となりますが、塗装を怠ると耐用年数が大幅に短くなってしまいます。
塗装の剥がれは、屋根材の耐久性を低下させる大きな要因となるでしょう。塗装工事を実施することで、防水性や耐候性を回復させ、将来的な葺き替え時期を延ばすことが可能です。定期的なメンテナンスによって、長期的なコストの削減にもつながります。
屋根の葺き替え工事の費用相場や工期について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

屋根葺き替えを検討するべき4つの判断基準
屋根の状態を正しく判断することは、適切な工事時期を見極めるために重要です。耐用年数だけでなく、目視で確認できる劣化状態からも葺き替えの必要性を判断することができるでしょう。
以下では、葺き替えを検討するべき代表的な劣化症状について解説します。
これらの症状が見られた場合、専門家による詳しい診断を依頼することをお勧めします。
判断基準1:コケが広範囲に発生している
コケの発生は、屋根材の劣化を示す重要なサインとなります。特に広範囲にわたってコケが繁殖している場合、屋根材が水分を含みやすい状態となっている可能性が高いのです。
コケの根は屋根材の内部に侵入し、徐々に劣化を進行させていきます。さらに、コケの発生によって雨水が滞留しやすくなり、防水性能の低下にもつながるでしょう。放置すれば屋根材がボロボロになり、雨漏りの原因となる恐れがあります。
判断基準2:屋根材にひび割れがある
屋根材にひび割れが発生している場合、早急な対応が必要となります。特に複数箇所でひび割れが見られる場合は、屋根材全体の耐久性が著しく低下している証拠と言えるでしょう。
ひび割れは雨水の侵入経路となり、建物内部への漏水を引き起こす可能性があります。また、ひび割れた部分から屋根材が欠け落ちる危険性もあり、二次被害を防ぐためにも早めの対処が求められます。
判断基準3:表面の塗装が剥がれている
屋根材の表面塗装は、紫外線や風雨から屋根を守る重要な役割を果たしています。塗装の剥がれは、屋根材そのものの劣化を加速させる要因となるでしょう。
特に広範囲で塗装の剥がれが見られる場合、すでに屋根材の内部まで劣化が進行している可能性があります。この状態で塗装工事を行っても十分な効果は期待できず、葺き替えを検討するべき段階と言えます。
判断基準4:屋根裏に染みができている
屋根裏に水染みや黒ずみが確認できる場合、すでに雨漏りが始まっている可能性が高いと言えます。雨漏りは建物の構造体を劣化させる深刻な問題であり、早急な対応が必要となるでしょう。
特に梅雨時期や台風シーズンには、小さな染みが大きな雨漏りに発展する恐れがあります。また、染みの周辺部分では木材が腐食している可能性もあり、建物の耐久性に影響を及ぼす前に葺き替えを行うことが推奨されます。
屋根葺き替え後の耐用年数を伸ばすコツ
葺き替え工事を行った後も、定期的なメンテナンスによって屋根の寿命を延ばすことが可能です。適切な管理を行うことで、本来の耐用年数よりも長く使い続けることができるでしょう。
以下では、屋根を長持ちさせるための具体的なポイントについて解説します。
これらの対策を組み合わせることで、より効果的に屋根の寿命を延ばすことができます。
コツ1:年2回の定期点検を実施する
屋根の状態を定期的に確認することは、劣化を早期発見するために重要な取り組みとなります。特に台風シーズン前の春と、厳しい寒さが始まる前の秋に点検を行うことで、季節特有の被害を防ぐことができるでしょう。
点検では屋根材の割れや欠け、コケの発生といった異常がないかを確認します。また室内からも、天井のシミや雨漏りの形跡をチェックすることが大切です。
ただし、屋根に上っての点検は危険が伴うため、専門業者への依頼を推奨します。
屋根の点検方法や費用について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参ください。

コツ2:早めの補修・修理を心がける
点検で異常が見つかった場合は、すぐに補修や修理を行うことが賢明です。小さな損傷でも放置すれば雨漏りの原因となり、建物全体に悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。
特に瓦のズレや金属屋根の錆び、スレートのひび割れなどは、発見次第すぐに対処することが望ましい状態です。
早期の対応により、修繕費用を抑えながら屋根の寿命を延ばすことが可能となります。
コツ3:信頼できる業者に依頼する
屋根工事は建物の寿命を左右する重要な工事です。そのため、工事やメンテナンスを依頼する際は、実績と技術力のある信頼できる業者を選ぶことが大切でしょう。
優良な業者は、屋根の状態を詳しく説明し、必要な工事内容を具体的に提案してくれます。また、施工後のアフターフォローも充実しており、長期的な視点での屋根管理をサポートしてくれるはずです。
相見積もりを取り、施工実績や保証内容をしっかりと確認することをおすすめします。
屋根葺き替えの業者の探し方や見極め方について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

屋根葺き替え工事ならトベシンホームにお任せ!

項目 | 詳細 |
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会社名 | FCR株式会社(トベシンホーム) |
本社所在地 | 〒271-0064 千葉県松戸市上本郷2868-8 Googleマップ |
電話番号 | 0120-685-126 |
営業時間 | 8:00〜20:00 年中無休 |
トベシンホームは、千葉県・埼玉県・茨城県の各地域で豊富な屋根工事実績を持つ、地域密着型の外装リフォーム専門店です。長年の経験と知識を活かし、屋根の葺き替えから部分補修まで、あらゆる工事に対応いたします。
当社の強みは、各地域の気候特性や建築様式を熟知したプロの職人による施工にあります。事前診断から施工、アフターフォローまでを一貫して自社スタッフが担当することで、高品質な工事と適正価格を実現することができます。
また、補助金申請のサポートも行っており、お客様の負担を最小限に抑えられるよう努めています。
屋根の状態や工事の時期でお悩みの際は、無料点検と最短即日での現地調査を承っておりますので、お気軽にご相談ください。
まとめ
屋根の葺き替え時期は、屋根材の種類や建物の状態によって大きく異なります。一般的な耐用年数は20~30年とされていますが、コケの発生やひび割れなど、劣化のサインを見逃さないことが重要となるでしょう。
また、築25年での下地材の交換や、10年目での塗装メンテナンスなど、建物の経過年数に応じた適切な対応も必要です。定期的な点検と早めの補修を心がけ、信頼できる業者に依頼することで、屋根の寿命を最大限に延ばすことができます。
適切な時期での葺き替え工事により、大切な住まいを長く安心して使い続けることが可能となるでしょう。