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屋根カバー工法の費用相場を解説!影響する要因とおすすめの屋根材まで

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「カバー工法と葺き替え、どちらが費用的に良いのかな」
「カバー工法の相場がわからないから、見積もりが適正なのか判断できない」
「追加費用が発生するリスクはないのだろうか」

屋根のリフォームを検討する中で、このような不安を感じている方は多いのではないでしょうか。特に予算を抑えたい方にとって、カバー工法は魅力的な選択肢に映ります。

ただし、カバー工法は建物の状態や屋根の形状によって費用が大きく変動する工事です。また、築年数や既存屋根の状態によっては適さないケースもあるため、慎重な判断が必要となります。

この記事では、カバー工法の基本的な費用相場から、費用に影響する要因、メリット・デメリットまで詳しく解説します。

さらに、実例を交えながら費用を抑えるためのコツもご紹介。カバー工法を検討されている方が、適切な判断を下せるよう、必要な情報をお伝えしていきます。

この記事のポイント

  • 30坪住宅で80〜100万円が費用相場
  • 屋根カバー工法は葺き替えに比べると費用を抑えられる
  • 既存屋根の状態が費用に影響する
この記事の監修者
増山親方
増山親方

屋根工事45年のプロフェッショナル。日本瓦から最新屋根材まで3万件以上の施工実績を持ち、独自開発した「増山式耐風工法」は台風対策として業界で高評価。文化財修復にも携わりながら、職人育成学校での若手指導や各メーカーの製品開発顧問として、伝統技術の継承と革新に貢献。

目次

屋根カバー工法の費用相場

屋根カバー工法の費用相場は、一般的な30坪の戸建て住宅で80〜100万円ほどとなります。葺き替え工事と比較すると、30〜40%ほど費用を抑えられる工法です。

標準的な費用内訳は以下の通りとなっています。

工事項目費用
屋根材・施工費8,000~10,000円/㎡
足場工事15~20万円
防水シート500~1,500円/㎡
諸経費工事費用の5~10%

ただし、これらの費用はあくまでも目安であり、建物の状態や地域によって変動することがあります。特に既存屋根の状態によっては、補修や補強などの追加工事が必要となる場合もあるでしょう。

適切な予算計画を立てるためにも、まずは複数の業者から見積もりを取得することをおすすめします。

屋根カバー工法の基本的な知識や事前に知っておくべきポイントについて、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

屋根カバー工法の費用に影響する要因

カバー工法の費用は、建物の条件や使用する材料によって大きく変動します。以下の3つの要因について、詳しく解説していきます。

これらの要因を理解することで、より正確な費用の見通しを立てることが可能となります。

要因1:屋根の形状と面積

屋根の形状や面積は、工事費用を大きく左右する重要な要因となります。一般的に、屋根の面が多いほど工事費用は高くなる傾向にあります。

例えば、2面で構成される切妻屋根であれば、比較的安価に施工が可能です。一方、4面で構成される寄棟屋根の場合、施工面積が大きくなるだけでなく、屋根材の切断や加工も増えるため、費用は割高になるでしょう。

また、屋根の勾配が急な場合や、複雑な形状の場合は、足場の設置や作業に手間がかかるため、追加費用が発生することがあります。さらに、建物周辺の状況によっては、資材の搬入経路の確保や特殊な足場の設置が必要となり、これも費用増加の要因となります。

要因2:使用する屋根材の種類

カバー工法で使用する屋根材の選択は、工事費用に大きな影響を与えます。一般的に使用される屋根材と費用は以下の通りです。

屋根材1㎡あたりの費用
アスファルトシングル5,000~8,500円
ガルバリウム鋼板5,000~10,000円
断熱材一体型SGL鋼板6,000~12,000円

特に断熱材一体型の屋根材を選択する場合は、標準的な屋根材と比べて1㎡あたり2,000〜3,000円ほど費用が上乗せされます。

ただし、断熱性能の向上による光熱費の削減や、より長い耐用年数を考慮すると、長期的には有効な投資となるでしょう。

屋根カバー工法の屋根材について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

要因3:既存屋根の状態

既存屋根の状態は、追加工事の必要性を左右する重要な要因です。特に築年数が長い建物や、メンテナンス不足の屋根では、下地の補強や部分的な補修が必要となることがあります。

例えば、野地板の腐食が見られる場合、1㎡あたり1,500〜2,500円程度の補修費用が発生します。また、既存の棟板金や雨樋の劣化が進んでいる場合は、これらの交換も必要となるでしょう。

さらに、2004年以前に施工されたスレート屋根の場合、アスベスト含有の可能性があります。この場合、特殊な施工方法や対策が必要となり、標準的な工事費用と比べて20〜30万円ほど費用が増加することがあります。

屋根カバー工法と葺き替えの費用比較

カバー工法と葺き替え工事では、施工方法や必要な作業が異なるため、費用に大きな差が生じます。以下で具体的な費用の違いを比較してみましょう。

工事内容カバー工法葺き替え工事
30坪の標準工事費80~100万円150~200万円
工期5~10日10~20日
廃材処理費少額20~30万円
追加費用の可能性下地補強費用アスベスト処理費用

カバー工法は既存屋根を活かすため、撤去・処分費用が不要となり、総工事費用を抑えることが可能です。

一方、葺き替え工事は下地から全面的な改修ができる反面、既存屋根の撤去や処分に費用がかかるため、総額は高くなる傾向にあります。

屋根葺き替え工事の特徴や流れ、費用相場について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

屋根カバー工法のメリット

カバー工法には、他の工事方法と比較して大きな利点があります。以下の3つのメリットについて詳しく解説していきます。

これらの特徴を理解することで、自宅に適した工法かどうか判断する材料となるでしょう。

メリット1:工事費用を抑えられる

カバー工法の最大の魅力は、工事費用を大幅に抑えられる点です。既存の屋根材を撤去せずに新しい屋根材を重ねるため、撤去費用や廃材処分費が不要となります。

特に2004年以前に施工されたスレート屋根の場合、アスベストを含有している可能性があり、葺き替え時には特殊な処理が必要となるため、処分費用が30~50万円ほど上乗せされます。カバー工法であれば、この費用を回避することが可能です。

さらに、工期が短いことで足場代や人件費も抑えることができ、トータルで見ると葺き替え工事と比べて30〜40%ほど費用を削減できるのです。

メリット2:工期が短い

カバー工法は、既存の屋根材を撤去する必要がないため、工期を大幅に短縮することができます。一般的な戸建て住宅の場合、葺き替え工事では10〜20日程度かかる工事が、カバー工法なら5〜10日程度で完了します。

工期が短いため、天候不順による工事の中断リスクも低減でき、工事期間中の生活への影響も最小限に抑えられるでしょう。

さらに、工期が短いので近隣への騒音や粉塵の影響も少なくなり、マンションや住宅密集地でのトラブルを避けやすい工法と言えるのです。

屋根カバー工法の期間について、より詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

メリット3:住宅の性能が上がる

カバー工法は既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねるため、二重構造となることで住宅の性能が向上します。まず、断熱性が高まることで、夏場の小屋裏の温度上昇を抑制し、冬場の熱損失も軽減できます。

また、二重構造により遮音性も向上します。特に金属屋根材の場合、雨音が気になるという声もありますが、既存の屋根材がクッションとなることで、騒音を軽減する効果が期待できるでしょう。

さらに、防水性も向上するため、雨漏りのリスクを低減することができます。新しい屋根材と防水シートにより二重の防水層が形成されるのです。

屋根カバー工法のデメリット

カバー工法には魅力的なメリットがある一方で、いくつかの注意点もあります。以下の3つのデメリットについて詳しく解説していきます。

これらのデメリットを理解した上で、工法を選択することが重要です。

デメリット1:屋根の重量が増える

カバー工法は既存の屋根材の上に新しい屋根材を重ねるため、建物への負荷が増加します。一般的な金属屋根材を使用した場合、1㎡あたり約3〜5kg程度の重量が追加されることになります。

この重量増加により、建物全体の耐震性が若干低下する可能性があります。特に築年数が古い建物や、耐震性に不安がある場合は注意が必要でしょう。

また、豪雪地域では積雪による重量も考慮しなければなりません。このような地域では、事前に建物の構造強度を確認し、必要に応じて補強工事を検討する必要があるのです。

デメリット2:使用できる屋根材が限定される

カバー工法で使用できる屋根材は、重量制限の関係から軽量な金属系の材料に限定されます。重い瓦屋根やセメント系の屋根材は使用できないため、デザインや素材の選択肢が比較的限られてしまいます。

特に和風建築の場合、金属屋根材では本来の和の趣きを損なう可能性があります。また、既存の屋根が瓦棒葺きやトタン屋根の場合も、カバー工法での施工は困難となるでしょう。

ただし、近年は金属屋根材の意匠性も向上しており、和風から洋風まで様々なデザインが用意されています。色調やテクスチャーにもバリエーションがあり、建物の外観イメージに合わせた選択が可能です。

デメリット3:劣化箇所の修繕はできない

既存の屋根をそのまま活かすカバー工法では、下地の腐食や劣化を完全に補修することができません。特に雨漏りの形跡がある場合、その原因を特定し修繕することが難しく、問題を先送りにしてしまう可能性があります。

また、野地板の腐食や防水シートの劣化など、目視では確認できない部分の損傷があった場合、新しい屋根材を施工した後に問題が表面化するリスクもあるでしょう。

このため、カバー工法を実施する前には、専門家による入念な点検と診断が不可欠です。既存屋根の状態によっては、カバー工法ではなく葺き替え工事を選択する必要がある場合もあるのです。

屋根カバー工法のデメリットや後悔しないためのポイントについて、詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

屋根カバー工法の費用を抑える3つのコツ

カバー工法は葺き替え工事と比べて費用を抑えられる工法ですが、さらに適切な計画を立てることで、より効率的に費用を抑えることができます。

以下の3つのコツについて詳しく解説していきます。

これらのポイントを押さえることで、品質を落とすことなく、適切な予算での工事が実現可能です。

コツ1:複数社から相見積もりを取る

同じ工事内容でも、業者によって見積金額は大きく異なります。最低でも3社以上から見積もりを取得し、工事内容や価格を比較検討することが重要です。

見積もり時には、使用する材料の品質や仕様、工事範囲、保証内容などを細かく確認しましょう。特に足場代や廃材処理費、諸経費などの項目は、業者によって計上方法が異なるため、しっかりと確認が必要です。

一方で、価格の安さだけで判断することは避けるべきでしょう。実績や保証内容、アフターフォローの充実度なども含めて総合的に検討することが大切です。

特に見積もり内容の説明が丁寧で、追加費用の可能性についても明確に提示する業者は、信頼性が高いと判断できます。

屋根カバー工法の見積もりで見るべきポイントをについて、詳しく知りたい方は以下の記事をご参考ください。

コツ2:時期を選んで依頼する

工事の時期によって費用が変動するケースは少なくありません。一般的に12月から2月頃は、寒冷期で工事の需要が少なくなるため、比較的工事費用を抑えられます。

反対に、台風シーズン前の5月から8月は工事の依頼が集中し、費用が高くなりがちです。年度末の2月から3月も、駆け込み需要で混み合う時期となるでしょう。

また、梅雨時期は天候不順により工期が延びるリスクがあり、その分費用が増加する可能性もあります。

計画的に工事を進めることで、コストを抑えながら質の高い施工を実現できるのです。余裕をもって時期を選ぶことで、業者との価格交渉の余地も生まれます。

コツ3:同時工事を検討する

外壁工事など、他の改修工事と同時に行うことで、トータルの費用を抑えることができます。特に足場代は工事費用の大きな部分を占めており、同時施工することで、この費用を一度で済ませることが可能です。

一般的な戸建て住宅の足場代は20〜30万円程度かかりますが、同時施工であれば、この費用を工事間で按分できます。

また、まとめて発注することで、諸経費の削減や工事費用の値引きも期待できるでしょう。

ただし、同時施工の場合は工期が長くなり、生活への影響も大きくなります。業者と十分な打ち合わせを行い、スケジュールを綿密に立てることが重要です。その上で、予算と相談しながら最適な工事計画を立てていきましょう。

屋根カバー工法ならトベシンホームにご相談ください

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項目詳細
会社名FCR株式会社(トベシンホーム)
本社所在地〒271-0064
千葉県松戸市上本郷2868-8
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電話番号0120-685-126
営業時間8:00〜20:00 年中無休

トベシンホームは、千葉・埼玉・茨城を中心に数多くのカバー工法実績を持つ、外装リフォームの専門店です。豊富な経験を活かし、建物の状態や予算に応じた最適な工事プランをご提案しています。

当社の強みは、屋根工事のプロフェッショナルによる徹底した事前調査にあります。各地域の気候条件を熟知した技術者が、既存屋根の状態を詳しく診断し、カバー工法が適切かどうかを見極めます。

また、工事は全て自社の熟練スタッフが担当し、品質管理から保証まで一貫した体制で対応。補助金申請のサポートも行っているため、安心してご依頼いただけます。

屋根のリフォームをお考えの方は、最短即日で調査に伺いますので、お気軽にご相談ください。

\まずは気軽にご相談ください!専門スタッフが丁寧に対応します/
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まとめ

カバー工法は、既存の屋根材を活かしながら新しい屋根へと生まれ変わらせることができる、経済的な工事方法です。30坪の住宅で80〜100万円程度と、葺き替え工事と比べて30〜40%ほど費用を抑えられる点が特徴です。

ただし、建物の状態や既存屋根の劣化状況によっては、必ずしも最適な選択とは限りません。特に雨漏りの形跡がある場合や、下地の腐食が疑われる場合は、葺き替え工事を検討する必要があります。

成功のカギは、事前の入念な調査と信頼できる業者選びにあります。複数の業者から見積もりを取得し、時期や工事内容を慎重に検討することで、費用対効果の高い工事が実現できるでしょう。まずは専門家に相談し、建物に合った最適な工事方法を見極めることが重要です。

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